Snowtree わたしの頭蓋骨の下 *鑑賞記録*

舞台は生もの、賞賛も不満もその日の出来次第、観客側のその日の気分次第。感想というものは単なる個人の私感でしかありません。

国立小劇場『雀右衛門追善舞踊会 昼の部 』前方上手寄り

2014年08月21日 | 歌舞伎
国立小劇場『雀右衛門追善舞踊会 昼の部 』前方上手寄り

「廓三番叟」
京紫さんがいつも以上に美しかった。丁寧な踊りで形が綺麗。京三郎さん、キュートでしなやか。京純くんはひよこ時代wの踊りを知ってるけどよく精進してる。自分の持ち味を活かした楽しい踊り。

「萩江 現在道成寺」
京蔵さん、上手いっ。ゆったりしっとりとした舞踊を切々と見せる。お見事でした。

「手習子」可愛らしい踊りなんですが京妙さんが踊るとやっぱり色気満載でした(笑)

「鼎談」
昼の部は幸四郎さんがゲスト。とっちらかっているようでとても良い話をされるのが幸四郎さん。在りし日の雀右衛門さんがありありと思い浮かびました。

幸四郎さん「立役をかならず立ててくださって、それで女形のご自分も引き立つという存在感のある女形らしい女形さんだったと。雀右衛門さんの世話も非常によろしくて色気があった。おじさまのお万で「盟三五大切」をやらせていただいた時、三五郎は勘三郎くんだったんだけど30歳以上の年齢差を感じさせなかった。終演後、哲ちゃんが「興奮しちゃったよ」と報告しにきたんですよ。雀右衛門さんの動きには無駄がなかった。役のそのもので舞台の上にいる、それが芸というものなんですよ。」

芝雀さん、「熊谷陣屋をあーちゃん(染五郎さん)とやった時、幸四郎さんに父はそんなに動かなかったと指摘されたのを今思い出しました」

「吉野山」
これが思っていた以上に良かったです!!廣太郎くんは手足を大きく伸び伸びと動かし気持ち良い踊り。廣松くん、いつの間にあんなに綺麗にっ。哀切さのある一途ないい静御前でした。廣松くんは腰の入り方がしっかりしていますね。

「鐘の岬」
友右門さんの清姫、娘姿が貴重すぎるっ。今は女形をほとんどされていないので少々、苦労されている感じもありましたが(^^;)「恨み」の部分、なかなかしっかり出てましたわ。

「春興鏡獅子」、
贅沢な布陣でした。今日のメインイベントですものね。でっ、芝雀さん、可愛い、可愛い。芝雀さんの弥生は真女形らしい柔らかで優しげ。華やかさが最近出てきたな?。とにかく丁寧に丁寧に踊られていました。獅子までもラブリーでした。
京珠くん、京由くんの胡蝶。大人の胡蝶だけどとっても可愛いっ。この二人もひよこな頃の踊りを知ってるだけに、ここまできちんと精進してきたなと。