Snowtree わたしの頭蓋骨の下 *鑑賞記録*

舞台は生もの、賞賛も不満もその日の出来次第、観客側のその日の気分次第。感想というものは単なる個人の私感でしかありません。

横浜みなとみらい大ホール『ユリアンナ・アヴデーエワ ピアノリサイタル』1等1階前方上手寄り

2016年11月03日 | 音楽
横浜みなとみらい大ホール『ユリアンナ・アヴデーエワ ピアノリサイタル』1等1階前方上手寄り

昨年、初めて聴いたピアニスト。音色の芯のある美しさとパワフルさに魅了され、今回のリサイタルに。どの音も明快でかつ滑らか。そしてパワフルで音に向かっていく集中度もすごい。素晴らしかったです。前半のベートーヴェンは私にとってはちょっと不思議な音出しというか、丁寧にゆったりとした演奏。白眉は後半のリスト。低音の重さと広がり、高音の滑らかさ、そして静謐さすら感じさせる余韻。すごいものを聴いた、と思いました。あのなんともいえない空気感。ほんと良かった~。

アンコールはショパン。こちらもパワフルかつ一音一音の明快さに感嘆。響かせ方がかなり好みです。

【曲目】
ベートーヴェン:
ピアノ・ソナタ第27番 ホ短調 op.90
創作主題による32の変奏曲 ハ短調 WoO.80
ピアノ・ソナタ第26番 変ホ長調「告別」 op.81a
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リスト:
悲しみのゴンドラ
凶星!
リヒャルト・ワーグナー - ヴェネツィア
ピアノ・ソナタ ロ短調

【アンコール】
ショパン:
ノクターン第8番 op.15-2
マズルカ変ロ長調 op.59-3
ポロネーズ第6番変イ長調「英雄」op.53

サントリーホール『マウリツィオ・ポリーニ ピアノ・リサイタル』 C席(P席前方)

2016年04月21日 | 音楽
サントリーホール『マウリツィオ・ポリーニ ピアノ・リサイタル』 C席(P席前方)

ポリーニさん、素晴らしかった!前半は少しハラハラする場面もあったけど、どんどん乗ってきていた。唸り声のようなハミングも出てた。ドビュッシーではなぜか泣きそうになった。優しい音だった。アンコールはなんとショパンのバラ1。

今日のポリーニさんの音色、とっても温かかった。昔の鋭角的なキラキラと降り注ぐような音色も大好きだけど、今日聴いたあの大きな手でハグしてくれたような包み込むような音色もとても好きだ。とても幸せな気分になった。

【曲目】
ショパン
: 前奏曲 嬰ハ短調 op.45
: ポロネーズ第7番 変イ長調 op.61 「幻想ポロネーズ」
: 2つのノクターン op.62
: 3つのマズルカ op.59
: スケルツォ第3番 嬰ハ短調 op.39
ドビュッシー
: 前奏曲集第2巻

【アンコール】
ドビュッシー:『前奏曲集第1巻』から第10曲「沈める寺」

ショパン:バラード第1番 ト短調 op.23

東京オペラシティ『モスクワ国立交響楽団 Aプロ』C席2階LA

2016年02月06日 | 音楽
東京オペラシティコンサートホール『モスクワ国立交響楽団 Aプロ』C席2階LA

パヴェル・コーガン指揮
ソリスト:ダニール・ハリトーノフ(pf)
モスクワ国立交響楽団

プログラムが聴きやすいチャイコフスキーなので両親連れで鑑賞。爆音、爆走な演奏で楽しかったです。全体的にテンポがやたら速い演奏でかなり個性的。ちょっと雑かな?と思う部分もあれど音は揃っていてしかも綺麗で安定感あり。弦がやたらと巧い。第一奏者の音色がかなり好みでした。管楽器も気持ちのいい音。なかなかレベル高い。ロシア系の音の作りってやっぱり好きだな。

ソリストのダニール・ハリトーノフはまだ幼さ残る17歳のなかなかの美青年。タッチがしっかりしており華やかさのある音色で特に低音が良い音色を鳴らす。まだ情感の部分は若いので足りないけど伸びやか。真摯さのある雰囲気で先行き有望なピアニストだと思う。


【プログラム】
グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番

<<アンコール>>
ショパン:エチュードOp.25-1"エオリアンハープ"
チャイコフスキー:「くるみ割り人形」よりアダージョ
岡野貞一「故郷(ふるさと)」

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チャイコフスキー:交響曲第5番

<<アンコール>>
ボッケリーニ:メヌエット
ドヴォルザーク:スラブ舞曲第一番(第二集より)
パガニーニ:「無窮動」

NHKホール『第1821回 NHK交響楽団定期演奏会 Cプロ』 

2015年11月21日 | 音楽
NHKホール『第1821回 NHK交響楽団定期演奏会 Cプロ』

ウラディミール・フェドセーエフ指揮
ピアノ:チョ・ソンジン


フェドセーエフ&N響、楽しかった~。

前半はチョ・ソンジンのピアノでショパン 。テクニックがあり音をしっかり粒だてて巧いんだけどちょっと硬いというか真面目な演奏だったかな。オケもおとなしめ。ソンジン、アンコールの「英雄ポロネーズ」は活き活きと。

後半のロシアプロでさすがフェドセーエフさん、N響を歌わせていた。フェドセーエフさんは82歳とは思えないほど力強くそして楽しそうにオケを煽るようにタクトを振る。色彩豊かな音の鳴らしかたが好き。また日本に来て下さい!


ショパン:ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調 作品11
グラズノフ:バレエ音楽「四季」作品67 ―「秋」
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ハチャトゥリヤン:バレエ組曲「ガイーヌ」―「剣の舞」「ばらの少女たちの踊り」「子守歌」「レズギンカ舞曲」
チャイコフスキー:序曲「1812年」作品49

サントリーホール『ベルリン・ドイツ交響楽団』 C席RA

2015年11月03日 | 音楽
サントリーホール『ベルリン・ドイツ交響楽団』 C席RA

トゥガン・ソヒエフ指揮
ピアノ:ユリアンナ・アヴデーエワ

メンデルスゾーン: 序曲『フィンガルの洞窟』 op.26
一曲目から良い感じ。音色が軽快で綺麗、曲をよく歌わせていた。

ベートーヴェン: ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 op.37
アヴデーエワのピアノの音色はパワフルなのにしっとりと美しい。オケにしっかりと合わせた演奏。アンコールのショパン「雨だれ」がまたほんと素敵でお気に入りのピアニストになった。

ブラームス: 交響曲第1番 ハ短調 op.68
オケではこれが一番良かった。低音をよく響かせ重量感ありつつどこか軽快さのある音色。緻密さには欠けるけど音がよく鳴ってて気持ちのいい演奏でした。

アンコールのグリーグが超美しく、フィガロではスピード感があり大盛り上がり。

サントリーホール『五嶋みどり ヴァイオリン・リサイタル』 B席2階センター奥上手寄り

2014年10月07日 | 音楽
サントリーホール『五嶋みどり ヴァイオリン・リサイタル』 B席2階センター奥上手寄り

五嶋みどり嬢、素晴らしかった~。なんとも美しく端正で滑らかな音色。とても繊細で内省的でもあった。


ヴァイオリン:五嶋みどり
ピアノ:オズガー・アイディン


【曲目】
シューベルト『ピアノとヴァイオリンのためのソナチネ ニ長調 D384』  
シューマン『ヴァイオリンとピアノのためのソナタ第2番 ニ短調 op.121』
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モーツァルト『ピアノとヴァイオリンのためのソナタ ホ短調 K304』  
R.シュトラウス『ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 変ホ長調 op.18』 

【アンコール】
ドビュッシー:『前奏曲集第1巻』から「亜麻色の髪の乙女」

東京オペラシティ『ミハイル・プレトニョフピアノ・リサイタル』 C席3階LA席

2014年05月29日 | 音楽
東京オペラシティ『ミハイル・プレトニョフピアノ・リサイタル』C席3階LA席

ピアニストとして復活のプレトニュフさん。変わらずのロシアンベアな演奏~♪

音色の多彩さに感動。高音がとても美しいのと低音の重めの響きが好き。ピアノが以前と違うのか少し不思議な響き方をしてたような。立体的なんだけどどこか靄がかかってているような幻想的な音に聴こえました。以前に比べて少し内省的な感じがしたな。解放するのではなく静かに音に入りこんでるような。音が沁みてきました。シューベルトとバッハとスクリャービン。個人的にバッハの多重性溢れる演奏に興奮。あとシューベルト13番が気に入ったわ。

『リサイタルの夕べ』
【曲目】
シューベルト:ピアノ・ソナタ 第4番 イ短調 作品164 D.537
シューベルト:ピアノ・ソナタ 第13番 イ長調 作品120 D.664
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バッハ:イギリス組曲第3番 ト短調 BWV 808
スクリャービン:24の前奏曲 作品11

【アンコール】
スクリャービン:エチュードOp.2-1


サントリーホール『エフゲニー・キーシン ピアノ・リサイタル』 D席2階後方

2014年05月01日 | 音楽
サントリーホール『エフゲニー・キーシン ピアノ・リサイタル』D席2階後方

キーシンさん、素晴らしかった~。相変わらす少年の雰囲気だけど貫禄も付いてきた感じ。演奏も音に対する真摯さは変わらないけどそのなかに余裕ある膨らみが。本当に良かった♪ 一曲目のシューベルトはちょっと曲想を掴みきれず。音を楽しむだけになったかな。スクリャービンからがとっても素敵だった。一曲づつ様々な表情をみせていく。音が綺麗でキラキラしてる感じ。アンコールは3曲とも興奮状態(笑)うわ~~と言う他なかった。

【曲目】
シューベルト: ピアノ・ソナタ第17番 ニ長調 op.53 D850
スクリャービン: ピアノ・ソナタ第2番 嬰ト短調 op.19 「幻想ソナタ」
スクリャービン: 「12の練習曲」 op.8 から 第2番 嬰へ短調、第4番 ロ長調、第5番 ホ長調、第8番 変イ長調、第9番 嬰ト短調、第11番 変ロ短調、第12番 嬰ニ短調 「悲愴」
【アンコール】
J.S.バッハ/ケンプ編:シチリアーノ(フルート・ソナタ変ホ長調)
スクリャービン:8つの練習曲第5番嬰ハ短調 op.42‐5
ショパン:ポロネーズ第6番 変イ長調「英雄ポロネーズ」 op.53

サントリーホール『樫本大進&コンスタンチン・リフシッツ ディオリサイタル』 C席LA

2013年01月29日 | 音楽
サントリーホール『樫本大進&コンスタンチン・リフシッツ ディオリサイタル』 C席LA

樫本大進さんのヴァイオリンはとても端正で綺麗な音色。特に高音が美しい。軽やかに優しく曲想の寄り添う感じの演奏でした。後半にいくにつれ乗った演奏になっていきヴァイオリン・ソナタ第9番「クロイツェル」がとても素晴らしかったです。

コンスタンチン・リフシッツのピアノの音色も相変わらず綺麗。今回はちょっとダイナミックさも足されていたような。

ヴァイオリン:樫本大進
ピアノ:コンスタンチン・リフシッツ

【曲目】
オール・ベートーヴェン・プログラム
ALL Beethoven Program

ヴァイオリン・ソナタ第3番 変ホ長調 作品12-3
Violin Sonata No.3 in E flat major Op. 12-3
ヴァイオリン・ソナタ第4番 イ短調 作品23
Violin Sonata No.4 in A minor Op. 23
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ヴァイオリン・ソナタ第9番 イ長調 「クロイツェル」 作品47
Violin Sonata No.9 in A major “Kreutzer” Op. 47

【アンコール曲】
クライスラー「ベートーヴェンの主題によるロンディーノ」


サントリーホール『ワディム・レーピン ヴァイオリン・リサイタル』 A席LB前方

2012年12月16日 | 音楽
サントリーホール『ワディム・レーピン ヴァイオリン・リサイタル』 A席LB前方

素晴らしかった~~。骨太でかつ繊細な音色。そしてイタマール・ゴランのピアノも素敵。この二人、共演ではなく競演という感じ。エキサイティングな演奏でした~。良いものを聴かせてもらった。楽しかったー。

レーピンさんの超ダイナミックな演奏、ほんと好きだわ~。音色に荒々しさと美しさが同居してるのよね。


ヴァイオリン:ワディム・レーピン
ピアノ:イタマール・ゴラン

【曲目】
グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ 第2番 ト長調 Op.13
ラヴェル:ヴァイオリン・ソナタ ト長調
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バルトーク:狂詩曲 第1番
ショーソン:詩曲 Op.25
ラヴェル:ツィガーヌ

【アンコール曲】
ポンセ:エストレリータ
クライスラー:中国の太鼓