Sightsong

自縄自縛日記

李英姿『Beyond』

2020-01-31 08:09:19 | アヴァンギャルド・ジャズ

李英姿『Beyond』(Vivid、2019年)を聴く。

Yingzi Li 李英姿 (二胡)
Hotta Chiaki 堀田千晶 (harp)
Chihaya Matsumoto 松本ちはや (perc, marimba, glocken)
Miki Hasegawa 長谷川ミキ (p, composition, arrange)

この中国江西省生まれの二胡奏者は知らなかったのだけど、メンバーを見て聴かなければならないと思い入手した。

一貫して透き通るようで、二胡ならではのアジアの歌声的な音色がとても良い。感情で震えるような表現もある。水蒸気をたっぷり含んだ自然の中で、激した気持ちやなんかが気化熱で冷やされていくような感覚。

全体としてはハープとのコラボレーションが前面に出されているようだけれど、曲によって構成が違っておもしろい。

松本ちはやさんは2曲目ではパーカッションでスピード感を与え、4曲目ではグロッケンでチャーミングな光を与え、最後の10曲目では鐘で曲名の通り星を次々に降らせている。このような溶け合い方は気持ちいい。

作曲・編曲を手掛けた長谷川ミキさんは、曲を見守るようなスタンスに思える。気がつくとピアノでふわっと水彩画のように色を置いている。ミキさんには去年バーでばったりお遭いしたくらいで、なかなかライヴを観る機会がない。

●長谷川ミキ
鳥の未来のための螺旋の試み@ひかりのうま(2017年)

●松本ちはや
特殊音樂祭@和光大学(JazzTokyo)(2019年)
謝明諺+レオナ+松本ちはや@Bar subterraneans(JazzTokyo)(2019年)
Wavebender、照内央晴+松本ちはや@なってるハウス(2018年)
照内央晴・松本ちはや《哀しみさえも星となりて》 CD発売記念コンサートツアー Final(JazzTokyo)(2017年)
照内央晴+松本ちはや、VOBトリオ@なってるハウス(2017年)
照内央晴・松本ちはや『哀しみさえも星となりて』@船橋きららホール(2017年)
照内央晴・松本ちはや『哀しみさえも星となりて』(JazzTokyo)(2016年)


マーティ・ホロベック「Trio I」@蔵前Nui Hostel

2020-01-29 07:40:00 | アヴァンギャルド・ジャズ

蔵前のNui Hostel(2020/1/28)。マーティ・ホロベックの新譜『Trio I』のレコ発ライヴであり、3日間の最終日。最後のセットに間に合った。(無料!)

Marty Holoubek (b)
James Bowers (p)
Shun Ishiwaka 石若駿 (ds)

3人ともここまで腕利きだと観ていて快感。

ジェームス・バウワーズはええっと驚くような外した音を使い、鋭角のタイミングでソロに斬り込んで来る。石若駿のドラミングは変幻自在で、とは言え超然としたありようではなく平然とストリートに溶け込み、凄テクのダンスを踊っているような感覚。そしてマーティ・ホロベックが力強くパーティを駆動している。

ここは場所も良いなあ。みんな旅の途中で(都会だって常に旅)、気持ちよく愉しんでいる。

Nikon P7800

●マーティ・ホロベック
渡辺翔太+マーティ・ホロベック@下北沢Apollo(2020年)
SMTK@下北沢Apollo(2019年)

●石若駿
松丸契『THINKKAISM』(2019年)
SMTK@下北沢Apollo(2019年)
魚返明未『はしごを抱きしめる』(2018年)
北川潔『Turning Point』(2017年)
アーロン・チューライ@新宿ピットイン(2016年)


ユーレ・プカル「Broken Circles」 feat. メリッサ・アルダナ@Sam First

2020-01-29 06:37:30 | アヴァンギャルド・ジャズ

ふたたびロサンゼルスのSam First(2020/1/24)。空港近くなので、深夜便に乗る前にワンセットだけ観ることができた。

Jure Pukl (ts)
Melissa Aldana (ts)
John Escreet (p)
Dave Robaire (b)
Jonathan Pinson (ds)
Guest: unknown (tp)

ユーレ・プカルはスロベニア出身、メリッサ・アルダナはチリ出身、ふたりともNYで活動している。

ユーレの低く太くマッチョなテナーがいたからメリッサの音が際立っておもしろく聴こえた。身体を上下に大きく動かしながら微妙に変化するトーンを使い、その弱さを個性として押し出す、良いソロだった。2017年にメリッサをNYのバードランドで観たときは期待外れで、強いマッチョの横で濃淡を付けて吹くだけでは駄目だろうと思っていたのだが、同じ構図でこの違いはなんだろう。テナー同士だからかな。

ジョン・エスクリートは和音をさまざまな形で繊細に示してくれて、それはもう素晴らしかった。

Nikon P7800

●メリッサ・アルダナ
メリッサ・アルダナ@Birdland(2017年)
メリッサ・アルダナ『Back Home』(2015年)

●ジョン・エスクリート
デイヴィッド・ビニーと仲間たち@Nublu(2017年)
アントニオ・サンチェス@COTTON CLUB(2015年)
デイヴィッド・ビニー『Anacapa』(2014年)
ジョン・エスクリート『Sound, Space and Structures』(2013年)


ビリー・モーラー・トリオ@Sam First

2020-01-28 07:53:07 | アヴァンギャルド・ジャズ

ロサンゼルスの空港すぐ近くにあるSam First(2020/1/21)。

Billy Mohler (b)
David Binney (as, effect)
Joe LaBarbera (ds)

ビリー・モーラーは知名度は高くないが、それはジャズ畑ばかりでないからだろう。ロックのザ・コーリングのメンバーだったり、グラミー賞にノミネートされたりとなかなかの実績。ビル・メドレーが名付け親らしい。

この日はシンプルなトリオによるジャズ。なんといってもジョー・ラバーベラの出演に驚いた。サックスのパット・ラバーベラの弟であり、ビル・エヴァンス・トリオのドラマーとして『The Paris Concert』などで叩いた人である。演奏を聴いてそのおもしろさはすぐにわかった。ドラムの音が上下にみごとに分割され、その構造のままにバランスのよいサウンドが繰り出されてくる。なるほどさすがである。(『Turn Out The Stars』にサインをいただいた。)

デイヴィッド・ビニーはいつものプレイ。ちょっとウェットで、ポップで、可憐な花が咲き誇っているような感覚である。あまり日本で大受けしないのが残念なのだが、聴き続けているとこの個性がとても嬉しくなってくる。エフェクトなのか声なのか、良い倍音を出した。

そしてモーラーは中音域でひとつひとつの音が気持ちよくブーストする感じのベースを弾いた。

途中の「Dolphin Dance」はかれらならではの演奏でじつに新鮮だったし、終盤の「Giant Steps」だって、自分たちはこうするんだという確信に満ちたスローな演奏。

終わってからモーラー、ビニーと少し話した。ビニー氏は新作をふたつ進めているが(ひとつはストリングスやヴォーカルが入ったものだという)、アメリカではCDが売れないから、ダウンロードとヴァイナルだけにするんだと話した。

Nikon P7800

●デイヴィッド・ビニー
ビニー+スミス+マーセル+ブランチャード@Archiduc(2018年)
デイヴィッド・ビニーと仲間たち@Nublu(2017年)
デイヴィッド・ビニー『The Time Verses』(2016年)
ダニー・マッキャスリン『Beyond Now』(2016年)
デイヴィッド・ビニー『Anacapa』(2014年)
ダニー・マッキャスリン『Fast Future』(2014年)
ダニー・マッキャスリン『Casting for Gravity』(2012年)  


『ツ・ナ・ゲ・ル・ヒ・ト』@千歳烏山TUBO

2020-01-21 00:47:03 | アヴァンギャルド・ジャズ

千歳烏山のTUBO(2020/1/19)。

Ryotaro Yahagi 矢萩竜太郎 (dance)
Taiichi Kamimura かみむら泰一 (sax)
Minako Arai 荒井皆子 (voice)
Yu Kimura 木村由 (dance)
And many guests.

「いずるば」に集まる面々による、ダンスと即興音楽のギグ。

ファーストセットは4人のみ。まるで水中の世界で自分の棲息域を模索し、出逢った者との関係のかたちを模索し、その都度あらたな社会を創っているようで、あたたかくもあり、人間的でもあり、おもしろかった。もちろん演者たちがどのようなことをイメージしていたのか、あるいは物語的なものではなく抽象的な感覚を追っていたのか、確認などしていないからわからないが、共通項や差異を見出したところでそれはひとつの側面に過ぎないだろう。

セカンドセットには多くのゲストが自発的に参入した。テーマは「透明な未来の駅から」と決められたが、これもまたイメージのとっかかりである。思わぬところから声や音が聴こえ、観客と演者との境が溶け、参加する意思の揺らぎが感じられて、これもまたおもしろい。自発的という手段だったはずのものが自発的コミュニティを創りだしていて、これは「いずるば」での活動の延長線上にあるからにちがいない。

Fuji X-E2、XF60mmF2.4

●矢荻竜太郎
『今・ここ・私。ドイツ×日本 2019/即興パフォーマンス in いずるば』(JazzTokyo)(2019年)
徹さんとすごす会 -齋藤徹のメメント・モリ-(2019年)
ジャン・サスポータス+矢萩竜太郎+熊坂路得子@いずるば(齋藤徹さんの不在の在)(2019年)
齋藤徹+久田舜一郎@いずるば(2019年)
齋藤徹+沢井一恵@いずるば(JazzTokyo)(2019年)
近藤真左典『ぼくのからだはこういうこと』、矢荻竜太郎+齋藤徹@いずるば(2019年)
即興パフォーマンス in いずるば 『今 ここ わたし 2017 ドイツ×日本』(2017年)
齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2015-16年)
齋藤徹、2009年5月、東中野(2009年)

●かみむら泰一
長沢哲+かみむら泰一@東北沢OTOOTO(2019年)
李世揚+瀬尾高志+かみむら泰一+田嶋真佐雄@下北沢Apollo(2019年)
かみむら泰一+永武幹子「亡き齋藤徹さんと共に」@本八幡cooljojo(2019年)
クリス・ヴィーゼンダンガー+かみむら泰一+落合康介+則武諒@中野Sweet Rain(2019年)
徹さんとすごす会 -齋藤徹のメメント・モリ-(2019年)
かみむら泰一+齋藤徹@喫茶茶会記(2018年)
かみむら泰一+齋藤徹@本八幡cooljojo(2018年)
かみむら泰一+齋藤徹@本八幡cooljojo(2018年)
かみむら泰一session@喫茶茶会記(2017年)
齋藤徹 plays JAZZ@横濱エアジン(JazzTokyo)(2017年)
かみむら泰一+齋藤徹@キッド・アイラック・アート・ホール(2016年)
齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2015-16年)
かみむら泰一『A Girl From Mexico』(2004年) 

●荒井皆子
徹さんとすごす会 -齋藤徹のメメント・モリ-(2019年)

●木村由
徹さんとすごす会 -齋藤徹のメメント・モリ-(2019年)
齋藤徹+長沢哲+木村由@アトリエ第Q藝術(2018年)
庄田次郎トリオ@東中野セロニアス(2018年)
宙響舞@楽道庵(2017年)
河合拓始+木村由@神保町試聴室(2016年)


ケヴィン・シェイ『Quintet』

2020-01-18 13:13:52 | アヴァンギャルド・ジャズ

ケヴィン・シェイ『Quintet』(ARKtelogy Records、-2018年)を聴く。

Sam Kulik (tb, effect)
Tim Dahl (synth)
Ron Stabinsky (p)
Tom Blancarte (b)
Kevin Shea (ds, voice)

なんど見ても良いメンバーだなあ。サウンドも親密感があって、遊び感覚に満ちていて、同じところには決してとどまらない。サム・クリク、ティム・ダール、ロン・スタビンスキー、トム・ブランカート、ケヴィン・シェイ、それぞれがリラックスして自分の音を共有箱の中に放り込んでいる。そしていつもそうであるように、ケヴィンはともかくも叩いてともかくも走る。

●ケヴィン・シェイ
タリバム!@ケルンのGloria前とStadtgarten前(2019年)
タリバム!+今西紅雪@本八幡cooljojo(JazzTokyo)(2019年)
タリバム!featuring 川島誠&KみかるMICO『Live in Japan / Cell Phone Bootleg』(2019年)
タリバム!&パーティーキラーズ!@幡ヶ谷forestlimit(2019年)
スティーヴン・ガウチ+サンディ・イーウェン+アダム・レーン+ケヴィン・シェイ『Live at the Bushwick Series』(-2019年)
MOPDtK@Cornelia Street Cafe(2017年)
Pulverize the Sound、ケヴィン・シェイ+ルーカス・ブロード@Trans-Pecos(2017年)
Bushwick improvised Music series @ Bushwick Public House(2017年)
Talibam!『Endgame of the Anthropocene』『Hard Vibe』(JazzTokyo)(2017年)
ヨニ・クレッツマー『Five』、+アジェミアン+シェイ『Until Your Throat Is Dry』(JazzTokyo)(2015-16年)
クリス・ピッツィオコス『Gordian Twine』(2015年)
PEOPLEの3枚(-2005年、-2007年、-2014年)
MOPDtK『Blue』(2014年)
MOPDtK『(live)』(2012年)
MOPDtK『The Coimbra Concert』(2010年)
ピーター・エヴァンス『Live in Lisbon』(2009年)
MOPDtK『Forty Fort』(2008-09年) 


鈴木俊祐@稲毛Candy

2020-01-13 11:07:03 | アヴァンギャルド・ジャズ

稲毛のCandy(2020/1/12)。

Shunsuke Suzuki 鈴木俊祐 (p, ds)

Candyに集う人たちの中で一押しのピアニストだということで聴きにきた。

オリジナルも、「Caravan」や「Just One of Those Things」といったスタンダードも弾く。ときに椅子の隣に置いた太鼓を叩いたりもする。

はじめは随分と性急で、狂ったブギウギピアニストのようで、驚かされた。何か衝動のようなものをぶつけているようでもあり、その躊躇の無さ自体を追求しているようにもみえた。しかし演奏の中で自身のプラトーにのぼったときのやすらぎが、そのために新鮮にも思えた。おもしろい。このユニークなプレイは氏の佇まいにもあらわれていて、やはりジャズは人間の音楽なんだなと思わせられる。

最後は氏の友人と先輩のピアニストも弾き、良い雰囲気。

Fuji X-E2、7artisans 12mmF2.8、XF60mmF2.4


岩川光『バロッケーナ』@木内ギャラリー

2020-01-13 09:32:43 | アヴァンギャルド・ジャズ

市川市の木内ギャラリー(2020/1/12)。

Hikaru Iwakawa 岩川光 (quena)

岩川光さんが1本のケーナのみで、バッハとその息子、テレマンらのバロック音楽を吹くユニークなコンサートである。ケーナは岩川さんの自作であり、竹林で立ち枯れになっていたものを切りだしたのだという。それが木で囲まれた古い建物の中で鳴り響く。

まずは息という風と身体とがまるで一体化しているかのような音楽のあり方に強く印象付けられる。そしてバッハの極めて複雑な旋律を高速で目の前に展開するさまには驚嘆してしまった。

Fuji X-E2、7artisans 12mmF2.8

●岩川光
岩川光+山崎阿弥@アートスペース.kiten(2018年)


My Pick 2019(JazzTokyo)

2020-01-12 11:25:21 | アヴァンギャルド・ジャズ

2019年の印象深いパフォーマンス・ディスクとして、今号のJazzTokyo誌に、(僭越ながら)以下の4本を挙げました。ご一読ください。 

◆このパフォーマンス2019(海外編)
#06 デイヴィッド・マレイ+ポール・ニルセン・ラヴ+インゲブリグト・ホーケル・フラーテン

◆このパフォーマンス2019(国内編)
#09 齋藤徹×沢井一恵

◆このディスク2019(海外編)
#09 『Matana Roberts / Coin Coin Chapter Four: Memphis』

◆このディスク2019(国内編)
#07 『Sluggish Waltz スロッギーのワルツ』 

●My Pick
2018年ベスト(JazzTokyo)
2017年ベスト(JazzTokyo)

●マタナ・ロバーツ
マタナ・ロバーツへのインタビュー(JazzTokyo)(2019年)
2018年ベスト(JazzTokyo)
マタナ・ロバーツ@スーパーデラックス(2018年)
マタナ・ロバーツ「breathe...」@Roulette(2017年)
マタナ・ロバーツ『Coin Coin Chapter Three: River Run Thee』(2015年)
マタナ・ロバーツ『Always.』(2014年)
マタナ・ロバーツ+サム・シャラビ+ニコラス・カロイア『Feldspar』(2011年)
マタナ・ロバーツ『The Chicago Project』(-2007年)
アイレット・ローズ・ゴットリーブ『Internal - External』(2004年)
Sticks and Stonesの2枚、マタナ・ロバーツ『Live in London』(2002、03、11年)

●デイヴィッド・マレイ
デイヴィッド・マレイ+ポール・ニルセン・ラヴ+インゲブリグト・ホーケル・フラーテン@オーステンデKAAP(2019年)
デイヴィッド・マレイ feat. ソール・ウィリアムズ『Blues for Memo』(2015年)
デイヴィッド・マレイ+ジェリ・アレン+テリ・リン・キャリントン『Perfection』(2015年)
デイヴィッド・マレイ・ビッグ・バンド featuring メイシー・グレイ@ブルーノート東京(2013年)
デイヴィッド・マレイ『Be My Monster Love』、『Rendezvous Suite』(2012、2009年)
ブッチ・モリス『Possible Universe / Conduction 192』(2010年)
ワールド・サキソフォン・カルテット『Yes We Can』(2009年)
デイヴィッド・マレイの映像『Saxophone Man』(2008、2010年)
デイヴィッド・マレイ『Live at the Edinburgh Jazz Festival』(2008年) 
デイヴィッド・マレイの映像『Live in Berlin』(2007年)
マル・ウォルドロン最後の録音 デイヴィッド・マレイとのデュオ『Silence』(2001年)
デイヴィッド・マレイのグレイトフル・デッド集(1996年)
デイヴィッド・マレイの映像『Live at the Village Vanguard』(1996年)
ジョルジュ・アルヴァニタス+デイヴィッド・マレイ『Tea for Two』(1990年)
デイヴィッド・マレイ『Special Quartet』(1990年)
デイヴィッド・マレイのソロ2枚(1980年)
デイヴィッド・マレイ『The London Concert』(1978年)
デイヴィッド・マレイ『Live at the Lower Manhattan Ocean Club』(1977年)

●ポール・ニルセン・ラヴ
ケン・ヴァンダーマーク+ポール・ニルセン・ラヴ@稲毛Candy(2日目)(2019年)
ケン・ヴァンダーマーク+ポール・ニルセン・ラヴ@稲毛Candy(2019年)
フローデ・イェシュタ@渋谷公園通りクラシックス(2019年)
デイヴィッド・マレイ+ポール・ニルセン・ラヴ+インゲブリグト・ホーケル・フラーテン@オーステンデKAAP(2019年)
Arashi@稲毛Candy(2019年)
ボーンシェイカー『Fake Music』(2017年)
ペーター・ブロッツマン+スティーヴ・スウェル+ポール・ニルセン・ラヴ『Live in Copenhagen』(2016年)
ザ・シング@稲毛Candy(2013年)
ジョー・マクフィー+ポール・ニルセン・ラヴ@稲毛Candy(2013年)
ネナ・チェリー+ザ・シング『The Cherry Thing』とリミックス盤(2012年)
ポール・ニルセン・ラヴ+ケン・ヴァンダーマーク@新宿ピットイン(2011年)
ペーター・ブロッツマン@新宿ピットイン(2011年)
ペーター・ブロッツマンの映像『Concert for Fukushima / Wels 2011』
(2011年)
ジョー・マクフィーとポール・ニルセン-ラヴとのデュオ、『明日が今日来た』(2008年)
4 Corners『Alive in Lisbon』(2007年)
ピーター・ヤンソン+ヨナス・カルハマー+ポール・ニルセン・ラヴ『Live at Glenn Miller Cafe vol.1』(2001年)
スクール・デイズ『In Our Times』(2001年)

●インゲブリグト・ホーケル・フラーテン
デイヴィッド・マレイ+ポール・ニルセン・ラヴ+インゲブリグト・ホーケル・フラーテン@オーステンデKAAP(2019年)
ロッテ・アンカー+パット・トーマス+インゲブリグト・ホーケル・フラーテン+ストーレ・リアヴィーク・ソルベルグ『His Flight's at Ten』(2016年)
ジョー・マクフィー+インゲブリグト・ホーケル・フラーテン『Bricktop』(2015年)
アイスピック『Amaranth』(2014年)
ザ・シング@稲毛Candy(2013年)
ネナ・チェリー+ザ・シング『The Cherry Thing』とリミックス盤(2012年)
インゲブリグト・ホーケル・フラーテン『Birds』(2007-08年)
スティーヴン・ガウチ(Basso Continuo)『Nidihiyasana』(2007年)
スクール・デイズ『In Our Times』(2001年)

●齋藤徹
ベースアンサンブル ~ Travessia de Tetsu ~@横濱エアジン(2019年)
松本泰子+メアリー・ダウマニー+丸田美紀@音や金時(2019年)
『今・ここ・私。ドイツ×日本 2019/即興パフォーマンス in いずるば』(JazzTokyo)(2019年)
長沢哲ソロ~齋藤徹さんに捧ぐ@本八幡cooljojo(2019年)
ザイ・クーニン、2019年9月、福岡(2019年)
かみむら泰一+永武幹子「亡き齋藤徹さんと共に」@本八幡cooljojo(2019年)
鈴木ちほ+北田学@バーバー富士(2019年)
徹さんとすごす会 -齋藤徹のメメント・モリ-(2019年)
『Sluggish Waltz スロッギーのワルツ』(JazzTokyo)(2019年)
ジャン・サスポータス+矢萩竜太郎+熊坂路得子@いずるば(齋藤徹さんの不在の在)(2019年)
松本泰子+庄﨑隆志+齋藤徹@横濱エアジン(『Sluggish Waltz - スロッギーのワルツ』DVD発売記念ライヴ)(2019年)
齋藤徹+久田舜一郎@いずるば(2019年)
齋藤徹+沢井一恵@いずるば(JazzTokyo)(2019年)
近藤真左典『ぼくのからだはこういうこと』、矢荻竜太郎+齋藤徹@いずるば(2019年)
2018年ベスト(JazzTokyo)
長沢哲+齋藤徹@ながさき雪の浦手造りハム(2018年)
藤山裕子+レジー・ニコルソン+齋藤徹@横濱エアジン(JazzTokyo)(2018年)
齋藤徹+長沢哲+木村由@アトリエ第Q藝術(2018年)
ロジャー・ターナー+喜多直毅+齋藤徹@横濱エアジン(2018年)
かみむら泰一+齋藤徹@喫茶茶会記(2018年)
永武幹子+齋藤徹@本八幡cooljojo(JazzTokyo)(2018年)
かみむら泰一+齋藤徹@本八幡cooljojo(2018年)
DDKトリオ+齋藤徹@下北沢Apollo(2018年)
川島誠+齋藤徹@バーバー富士(JazzTokyo)(2018年)
齋藤徹+喜多直毅@板橋大山教会(2018年)
齋藤徹+喜多直毅+外山明@cooljojo(2018年)
かみむら泰一+齋藤徹@本八幡cooljojo(2018年)
齋藤徹+喜多直毅+皆藤千香子@アトリエ第Q藝術(2018年)
2017年ベスト(JazzTokyo)
即興パフォーマンス in いずるば 『今 ここ わたし 2017 ドイツ×日本』(2017年)
『小林裕児と森』ライヴペインティング@日本橋三越(2017年)
ロジャー・ターナー+喜多直毅+齋藤徹@横濱エアジン(JazzTokyo)(2017年)
長沢哲+齋藤徹@東北沢OTOOTO(2017年)
翠川敬基+齋藤徹+喜多直毅@in F(2017年)
齋藤徹ワークショップ特別ゲスト編 vol.1 ミシェル・ドネダ+レ・クアン・ニン+佐草夏美@いずるば(2017年)
齋藤徹+喜多直毅@巣鴨レソノサウンド(2017年)
齋藤徹@バーバー富士(2017年)
齋藤徹+今井和雄@稲毛Candy(2017年)
齋藤徹 plays JAZZ@横濱エアジン(JazzTokyo)(2017年)
齋藤徹ワークショップ「寄港」第ゼロ回@いずるば(2017年)
りら@七針(2017年)
広瀬淳二+今井和雄+齋藤徹+ジャック・ディミエール@Ftarri(2016年)
齋藤徹『TRAVESSIA』(2016年)
齋藤徹の世界・還暦記念コントラバスリサイタル@永福町ソノリウム(2016年)
かみむら泰一+齋藤徹@キッド・アイラック・アート・ホール(2016年)
齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2015-16年)
齋藤徹・バッハ無伴奏チェロ組曲@横濱エアジン(2016年)
うたをさがして@ギャラリー悠玄(2015年) 
齋藤徹+類家心平@sound cafe dzumi(2015年)
齋藤徹+喜多直毅+黒田京子@横濱エアジン(2015年)
映像『ユーラシアンエコーズII』(2013年)
ユーラシアンエコーズ第2章(2013年)
バール・フィリップス+Bass Ensemble GEN311『Live at Space Who』(2012年)
ミシェル・ドネダ+レ・クアン・ニン+齋藤徹@ポレポレ坐(2011年)
齋藤徹による「bass ensemble "弦" gamma/ut」(2011年)
『うたをさがして live at Pole Pole za』(2011年)
齋藤徹『Contrabass Solo at ORT』(2010年)
齋藤徹+今井和雄『ORBIT ZERO』(2009年)
齋藤徹、2009年5月、東中野(2009年)
ミシェル・ドネダと齋藤徹、ペンタックス43mm(2007年)
齋藤徹+今井和雄+ミシェル・ドネダ『Orbit 1』(2006年)
ローレン・ニュートン+齋藤徹+沢井一恵『Full Moon Over Tokyo』(2005年)
明田川荘之+齋藤徹『LIFE TIME』(2005年)
ミシェル・ドネダ+レ・クアン・ニン+齋藤徹+今井和雄+沢井一恵『Une Chance Pour L'Ombre』(2003年)
往来トリオの2作品、『往来』と『雲は行く』(1999、2000年)
齋藤徹+ミシェル・ドネダ+チョン・チュルギ+坪井紀子+ザイ・クーニン『ペイガン・ヒム』(1999年)
齋藤徹+ミシェル・ドネダ『交感』(1999年)
齋藤徹+沢井一恵『八重山游行』(1996年)
久高島で記録された嘉手苅林昌『沖縄の魂の行方』、池澤夏樹『眠る女』、齋藤徹『パナリ』(1996年)
ミシェル・ドネダ+アラン・ジュール+齋藤徹『M'UOAZ』(1995年)
ユーラシアン・エコーズ、金石出(1993、1994年)
ジョゼフ・ジャーマン 


「JazzTokyo」のNY特集(2020/1/4)

2020-01-12 11:09:33 | アヴァンギャルド・ジャズ

「JazzTokyo」のNY特集(2020/1/4)では、フリン・ヴァン・ヘメンへのインタビューを翻訳・寄稿した。

>> 連載第39回 ニューヨーク・シーン最新ライヴ・レポート&リリース情報 フリン・ヴァン・ヘメンへのインタビュー

●フリン・ヴァン・ヘメン
『While We Still Have Bodies』(2016年)
While We Still Have Bodies@Children's Magical Garden(2015年)
フリン・ヴァン・ヘメン『Drums of Days』(2014年)

●Jazz Right Now
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アンドレ・ヴァン・レンズバーグ+石川高+山㟁直人@喫茶茶会記

2020-01-12 00:16:14 | アヴァンギャルド・ジャズ

四谷三丁目の喫茶茶会記(2020/1/11)。

Andre Van Rensburg (尺八, g)
Ko Ishikawa 石川高 (笙)
Naoto Yamagishi 山㟁直人 (perc)

これはまたとない音楽体験だった。気がつくとどこかで何かの音が響いている。どこか、というのは、誰が発している音なのか、目の前なのか自分の脳内なのか、ということである。

笙のキーボードのような連続的な和音、摩擦をドラムに伝えることによる連続的な振動、尺八の逸脱する音とギターの撥音が離合集散し、消えてはあらわれる。アンドレさんは尺八をパーカッションのようにも用い、これに山㟁さんのバスドラがシンクロし、刺激し合い、驚かされた。

Fuji X-E2、XF60mmF2.4、7Artisans 12mmF2.8

●山㟁直人
ピーター・コロヴォス+川島誠+内田静男+山㟁直人+橋本孝之@千駄木Bar Isshee(2019年)
アレクサンダー・ホルム、クリス・シールズ、クラウス・ハクスホルムとのセッション@Permian(2019年)
池田陽子+山㟁直人+ダレン・ムーア、安藤暁彦@Ftarri
(2018年)

●石川高
フローリアン・ヴァルター+石川高+山崎阿弥@Bar subterraneans(JazzTokyo)(2019年)
ジョン・ラッセル、ストーレ・リアヴィーク・ソルベルグ、すずえり、大上流一、石川高、山崎阿弥@Ftarri(2018年)
ピーター・エヴァンス@Jazz Art せんがわ2018(JazzTokyo)(2018年)
齋藤徹ワークショップ「寄港」第ゼロ回@いずるば(2017年)
エヴァン・パーカー@スーパーデラックス(2016年)
一噌幸弘『幽玄実行』『物狂 モノグルイ』(JazzTokyo)(2011年)


渡辺翔太+マーティ・ホロベック@下北沢Apollo

2020-01-11 23:21:21 | アヴァンギャルド・ジャズ

下北沢のApollo(2020/1/11)。

Shota Watanabe 渡辺翔太 (p)
Marty Holoubek (b)
Guest:
James Macaulay (tb)

ふたりのオリジナルに加えて「Smile」。なんでも弾けるんじゃないかというほど達者なピアノとベースであり、デュオはほとんどアクロバティック。ベースは弦の撥音が尖ってもいて部分的にパーカッション的でもあった。刺激的な午後。

セカンドセットでは1曲でジェームス・マコーレーが参加した。複雑な曲をすばやいスライドで難なく入っていく様には驚いた。

Fuji X-E2、7Artisans 12mmF2.8、XF60mmF2.4

●マーティ・ホロベック
SMTK@下北沢Apollo(2019年)


アーサー・ブル+スコット・トムソン+ロジャー・ターナー『Monicker - Spine』

2020-01-10 07:45:10 | アヴァンギャルド・ジャズ

アーサー・ブル+スコット・トムソン+ロジャー・ターナー『Monicker - Spine』(Ambiances Magnétiques、2018年)を聴く。

Arthur Bull (g)
Scott Thomson (tb)
Roger Turner (ds) 

2002年にアーサー・ブルとロジャー・ターナーが初共演し、ときどきのデュオなどを経て、2017年にスコット・トムソンを誘ってバンド名を「Monicker」とした。本盤が最初の吹き込みである。

昨年(2019年)、アーサー・ブルのプレイを直に観て驚いた。調のことは置いておいても、音色や連なりは、粒が際立ったデレク・ベイリーとも、弦に貼り付いて進むようなジョン・ラッセルとも異なる(ブルさんは英国ではなくカナダ人である)。ヴェクトルは内向きだが表現は内向的ではない。弦をはじいた音の反響の内に、ひたすら向かう感覚である。したがって内部で衝突を繰り返す泡の球のようなものを幻視する。

ロジャー・ターナーはそれを踏まえて、もう少し広いバウンダリーの中であちらへこちらへと疾走する。そしてトロンボーンが入っていることが意外でもあったのだが、聴いてみると、サウンドを一箇所にとどまらせず滑らせ、別の場所に絶えず連れてゆく、潤滑剤の機能を果たしている。

かれら3人が別々のヴェクトルで共存し、衝突し、相互に横を滑走しあっている。愉しい。楽器編成は異なるが、ジョン・ゾーン、ジョージ・ルイス、デレク・ベイリーによる『Yankees』を思い出させるところがあるように思う。

●アーサー・ブル
アーサー・ブル+秋山徹次、神田さやか@Ftarri(2019年)

●ロジャー・ターナー
ロジャー・ターナー+亀井庸州@Ftarri(2019年)
ロジャー・ターナー+喜多直毅+内橋和久@下北沢Apollo(2019年)
ロジャー・ターナー+喜多直毅+齋藤徹@横濱エアジン(2018年)
ロジャー・ターナー+喜多直毅+齋藤徹@横濱エアジン(JazzTokyo)(2017年)
ロジャー・ターナー+広瀬淳二+内橋和久@公園通りクラシックス(2017年)
ロジャー・ターナー+今井和雄@Bar Isshee(2017年)
蓮見令麻@新宿ピットイン(2016年)
齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2015-16年)
ドネダ+ラッセル+ターナー『The Cigar That Talks』(2009年)
フィル・ミントン+ロジャー・ターナー『drainage』(1998、2002年)
アネット・ピーコック『I Have No Feelings』(-1985年)


アート・リンゼイ+ケン・ヴァンダーマーク+ジョー・マクフィー+フィル・サダーバーグ『Largest Afternoon』

2020-01-09 07:57:13 | アヴァンギャルド・ジャズ

アート・リンゼイ+ケン・ヴァンダーマーク+ジョー・マクフィー+フィル・サダーバーグ『Largest Afternoon』(Corbett vs. Dempsey、2019年)を聴く。

Arto Lindsay (g)
Joe McPhee (as, ts, pocket tp)
Ken Vandermark (ts, bs, cl)
Phil Sudderberg (ds)

アート・リンゼイがここまでフリー界隈にどっぷり浸かるのも久しぶりではないのかな。(2013年のポール・ニルセン・ラヴとのデュオはなかなか好きである。)

はじめはジョー・マクフィーの確信犯的な暴走が目立っていて、さてさてケン・ヴァンダーマークはと思っていると、やはり小さくなっているわけがないのだった。大きな船の上で悠然と大きなうねりのテナーを繰り出すところなんてさすがである。リンゼイは昼寝でもしているのか他のことを考えているのか、しかしときどき火が点いたように飛び込んでくる。どうやっても変わりようのない人たちの音楽。

先日ケンさんが来日したときに、アメリカで凄い新顔といえば誰だろうと訊くと、フィル・サダーバーグだと答えた。名前を聴くのもはじめてだったし、音源を耳にするのもこの盤がはじめてだ。予想に反して、現代ジャズの緻密に構成されたサウンドとはまったく違っていて、まるで全身を使って舞踏を繰り広げるがごときドラミングである。太鼓のたわみも、大きな勢いの中でのシンバルワークやバスドラ連打も、映像ではないのに身体表現を感じさせる。写真で見る限りではミルフォード・グレイヴスみたい、ではなく、都会人的にすらっとしている。実際のプレイを観てみたい。

そういえばケンさん、ポールさんとギグ後にCandyでレコードを次々に聴きながらあれこれ話していると、ジョー・マクフィーがポールさんとのデュオのときCandyのトイレで吹いた話になり(確か、プレイ中に本人の鞄の中でアラームが鳴り始め、それで一緒にトイレに入ったのだった)、その勢いでスマホでジョーさんとヴィデオチャットが始まった。アメリカで画面を見つめるジョーさんの表情に笑ってしまった。この録音のことを知っていればまた別の話にもなったのに。

●アート・リンゼイ
アート・リンゼイ+グスタヴォ・ヂ・ダルヴァ@ホイットニー美術館(2017年)

●ケン・ヴァンダーマーク
ケン・ヴァンダーマーク+ポール・ニルセン・ラヴ@稲毛Candy(2日目)(2019年)
ケン・ヴァンダーマーク+ポール・ニルセン・ラヴ@稲毛Candy(2019年)
ネイト・ウーリー+ケン・ヴァンダーマーク『East by Northwest』、『All Directions Home』(2015年)
ポール・ニルセン・ラヴ+ケン・ヴァンダーマーク@新宿ピットイン(2011年)
ペーター・ブロッツマンの映像『Concert for Fukushima / Wels 2011』(2011年)
ペーター・ブロッツマンの映像『Soldier of the Road』(2011年)
4 Corners『Alive in Lisbon』(2007年)
スクール・デイズ『In Our Times』(2001年)
ポール・リットン+ケン・ヴァンダーマーク『English Suites』(1999年)
ジョー・モリス w/ DKVトリオ『deep telling』(1998年)

●ジョー・マクフィー
ジョー・マクフィー+パスカル・ニゲンケンペル+ストーレ・リアヴィーク・ソルベルグ『Imaginary Numbers』(2015年)
ジョー・マクフィー+インゲブリグト・ホーケル・フラーテン『Bricktop』(2015年)
ユニヴァーサル・インディアンス w/ ジョー・マクフィー『Skullduggery』(2014年)
ジョー・マクフィー+ポール・ニルセン・ラヴ@稲毛Candy(2013年)
ジョー・マクフィー『Sonic Elements』(2012年)
ロドリゴ・アマド『This Is Our Language』(2012年)
ペーター・ブロッツマンの映像『Concert for Fukushima / Wels 2011』(2011年)
ジョー・マクフィーとポール・ニルセン-ラヴとのデュオ、『明日が今日来た』(2009年)
『Tribute to Albert Ayler / Live at the Dynamo』(2008年)
ジョー・マクフィーの映像『列車と河:音楽の旅』(2007年)
ウィリアム・パーカー、オルイェミ・トーマス、ジョー・マクフィーら『Spiritworld』(2005年)
Vision Festivalの映像『Vision Vol.3』(2003年)


ザ・コメット・イズ・カミング『The Afterlife』

2020-01-08 08:11:47 | アヴァンギャルド・ジャズ

ザ・コメット・イズ・カミング『The Afterlife』(Impulse、-2019年)を聴く。

The Comet Is Coming:
Danalogue (syn)
Betamax (ds)
King Shabaka a.k.a. Shabaka Hutchings (sax)

Joshua Idehen (vo)
Granny (strings)
The Comet Is Coming & Vels Trio (claps)

キング・シャバカことシャバカ・ハッチングスのサックスに、シンセのダナローグ、ドラムスのベータマックスの3人からなるトリオにゲストが入った形。このようなUKシーンの音楽がインパルスから出ている。

これまでの参加作品と同じく、シャバカのサックスははじめは物足りなく聴こえるし、ファラオ・サンダースらの「その筋」へのリスペクトがもろに反映されていて何か言いたくなるかもしれない。だがこれはサウンドなのだ。

ドラムマシーンやシンセが全体を包み込むような中でシャバカがサックスを吹く。従来の(ファラオも含めた)「その筋」のジャズが、その場での自由を得て熱を放出するのとは異なり、コンポジションを中心に大きな流れを創り出し、そこで各人が手作りの音を発する。もちろん大量の汗をかいている。これがおもしろい。ちょっとrabittooの思想にも通じるところがありそうな。

●シャバカ・ハッチングス
サンズ・オブ・ケメット『Your Queen Is A Reptile』(-2018年)
マカヤ・マクレイヴン『Universal Beings』(2017-18年)
ルイス・モホロ『Uplift the People』(2017年)
マブタ『Welcome to This World』(2017年)
アーチー・シェップ『Tribute to John Coltrane』(2017年)