Sightsong

自縄自縛日記

ビリー・モーラー・トリオ@Sam First

2020-01-28 07:53:07 | アヴァンギャルド・ジャズ

ロサンゼルスの空港すぐ近くにあるSam First(2020/1/21)。

Billy Mohler (b)
David Binney (as, effect)
Joe LaBarbera (ds)

ビリー・モーラーは知名度は高くないが、それはジャズ畑ばかりでないからだろう。ロックのザ・コーリングのメンバーだったり、グラミー賞にノミネートされたりとなかなかの実績。ビル・メドレーが名付け親らしい。

この日はシンプルなトリオによるジャズ。なんといってもジョー・ラバーベラの出演に驚いた。サックスのパット・ラバーベラの弟であり、ビル・エヴァンス・トリオのドラマーとして『The Paris Concert』などで叩いた人である。演奏を聴いてそのおもしろさはすぐにわかった。ドラムの音が上下にみごとに分割され、その構造のままにバランスのよいサウンドが繰り出されてくる。なるほどさすがである。(『Turn Out The Stars』にサインをいただいた。)

デイヴィッド・ビニーはいつものプレイ。ちょっとウェットで、ポップで、可憐な花が咲き誇っているような感覚である。あまり日本で大受けしないのが残念なのだが、聴き続けているとこの個性がとても嬉しくなってくる。エフェクトなのか声なのか、良い倍音を出した。

そしてモーラーは中音域でひとつひとつの音が気持ちよくブーストする感じのベースを弾いた。

途中の「Dolphin Dance」はかれらならではの演奏でじつに新鮮だったし、終盤の「Giant Steps」だって、自分たちはこうするんだという確信に満ちたスローな演奏。

終わってからモーラー、ビニーと少し話した。ビニー氏は新作をふたつ進めているが(ひとつはストリングスやヴォーカルが入ったものだという)、アメリカではCDが売れないから、ダウンロードとヴァイナルだけにするんだと話した。

Nikon P7800

●デイヴィッド・ビニー
ビニー+スミス+マーセル+ブランチャード@Archiduc(2018年)
デイヴィッド・ビニーと仲間たち@Nublu(2017年)
デイヴィッド・ビニー『The Time Verses』(2016年)
ダニー・マッキャスリン『Beyond Now』(2016年)
デイヴィッド・ビニー『Anacapa』(2014年)
ダニー・マッキャスリン『Fast Future』(2014年)
ダニー・マッキャスリン『Casting for Gravity』(2012年)  


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