Sightsong

自縄自縛日記

照内央晴・松本ちはや『哀しみさえも星となりて』@船橋きららホール

2017-02-13 22:17:07 | アヴァンギャルド・ジャズ

照内央晴・松本ちはや『哀しみさえも星となりて』のレコ発ライヴがはじまった。その最初の演奏を観るために、船橋きららホールに足を運んだ(2017/2/12)。

Hisaharu Teruuchi 照内央晴 (p)
Chihaya Matsumoto 松本ちはや (perc)

このような即興演奏がホールで行われることはそんなにはないだろう。しかし結果として、遠すぎず近すぎず、いい間合いと響きのもと、ふたりの演奏家の身ぶりや息遣いのようなものを感受することができた。オーディエンスの中には、地元の学校の生徒さんたちがたくさんいた。そのうち何人かは、たいへんな刺激を受けたに違いない。

それにしても、松本ちはやの彩り豊かなパーカッションの数々。楽器から放たれる音響にもそれぞれ個性がある。兆しを提示する楽器。はじめから終わりを内包する楽器(たとえば銅鑼は響く前から減衰することがわかっている)。跳躍する楽器。安定をもとめる楽器。それらが松本ちはやというパフォーマーと共犯関係を築く。

相手に立ち向かってゆく楽器もある。演奏の途中、ある時点において何かが決壊し、照内央晴のピアノと松本ちはやのパーカッションとが激しく干渉し合い、次々に時空が折りたたまれてゆくイメージを幻視した。

●参照
照内央晴・松本ちはや『哀しみさえも星となりて』(JazzTokyo)(2016年)
照内央晴「九月に~即興演奏とダンスの夜 茶会記篇」@喫茶茶会記(JazzTokyo)(2016年)
田村夏樹+3人のピアニスト@なってるハウス(2016年)


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