Sightsong

自縄自縛日記

Sticks and Stonesの2枚、マタナ・ロバーツ『Live in London』

2015-06-27 08:47:28 | アヴァンギャルド・ジャズ

マタナ・ロバーツの3枚。

以前に、ベースのジョシュ・エイブラムス、ドラムスのチャド・テイラーとのピアノレストリオ「Sticks and Stones」で活動しており、『Sticks and Stones』(482 Music、2002年)と『Shed Grace』(Thrill Jockey Records、2003年)が吹き込まれている。マタナのアルトサックスは管をよく鳴らしきるというよりも、微細なよれ具合やかすれや環境との融合を大事にしたもののようだ。そのため、やはり隙間が大きく柔軟なエイブラムス、テイラーと対等に、音をボール何個分も出し入れする。たまに吹くモンクやストレイホーンのブルースも最高なのだ。

Matana Roberts (as, cl)
Josh Abrams (b)
Chad Taylor (ds)

『Live in London』(Central Control、2011年)は、マタナのクインテット。ここでは、よりクリアでコントラストが高い音になり、押し出しの強いサックスを見せている。土埃にまみれたようなSticks and Stonesでの演奏のほうが好みではあるが、こちらもくっさいサックスが素晴らしい。

Matana Roberts (sax)
Tom Mason (b)
Robert Mitchell (p)
Chris Vatalaro (ds)

マタナについては、メッセージ性の強い「Coin Coin」シリーズのイメージが強いのだと思うが、シカゴAACMが輩出した実力あるサックス奏者として、もっと聴かれていい人である。

●参照
マタナ・ロバーツ『Always.』
マタナ・ロバーツ『Coin Coin Chapter Three: River Run Thee』


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。