Sightsong

自縄自縛日記

庄田次郎トリオ@東中野セロニアス

2018-07-29 00:49:14 | アヴァンギャルド・ジャズ

東中野のセロニアス、土曜日のマチネで庄田次郎トリオ(2018/7/28)。

Jiro Shoda 庄田次郎 (as, tp) 
Yu Kimura 木村由 (dance) 
Maki Hachiya 蜂谷真紀 (vo, p)

木村由さんの踊りにはいつも驚かされるところがある。それはナチュラルな身体の動きを追求したことによるものではない。反対に、腕や脚が付け根から大きく曲がり、それらが身体の中で自律的な生命を持っているかのようにみえる。その一方で、躍るその人は生命のない人形を模倣しているわけでもなく、人間的なアウラをまとっている。その共存の不思議さが迫ってくるのではないかと思えた。このステージ(というか、観るこちらがわと陸続きの場)でも、動きが常に予想とは異なっていた。狐の面をかぶり、ピアノの下をくぐり、椅子の上に立ち奇妙な動きを見せ、またユーモラスにシャボン玉を吹いたりもして、東中野の地霊か妖怪か。

庄田次郎さんは阿部薫や原尞や高木元輝と共演してきた人である。上半身裸で顔にペイントを施し、吠え叫ぶようにサックスとトランペットを吹く。観ていてどうすればよいのかという迫力がある。ときに周囲を睥睨し、ときに寝転がって、それでも吹く。

野蛮のトリックスターと、遊びのトリックスターとがステージ上で異なる動きを見せ続ける。しかしサウンドを駆動するのは蜂谷さんの変幻自在のヴォイスにみえた。音だけではなく、玩具を従え、傘を回転させて奇妙な時空間を創り上げた。

セカンドセットでは、某さんがたまたま現れ、パーカッションを叩いた。ファーストでの広場の逍遥にスピードが付け加わった。

Fuji X-E2、XF35mmF1.4

●木村由
宙響舞@楽道庵(2017年)
河合拓始+木村由@神保町試聴室(2016年)


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