クリス・デイヴィス『Diatom Ribbons』(Pyroclastic Records、2018年)を聴く。
Esperanza Spalding (voice)
JD Allen (ts)
Tony Malaby (ts)
Ches Smith (vib)
Nels Cline (g)
Marc Ribot (g)
Trevor Dunn (b)
Val Jeanty (turntable)
Terri Lyne Carrington (ds)
Kris Davis (p)
当代一流のメンバーをそろえた作品。
確かにJDアレンとトニー・マラビーのテナー共演だとか、マーク・リボーとネルス・クラインのギター共演だとか、エスペランサがふっと入ってくるヴォイスだとか、聴き所はたくさんある。
物足りないような気がするのだが、それは何も噛み合っていないからではないだろう。クリス・デイヴィスは猫のように柔軟に隙間に入り込み、重たくない構造をさっと創り上げてはきれいさっぱり消滅させる。テリ・リン・キャリントンのドラムスも風のように速く、息をするように軽い。これは欠点ではなく、ハマるシチュエーションではとても惹かれるサウンドになる。軽くても充実度は軽くない。ヴァル・ジーンティのターンテーブルも素晴らしく羽根のように軽い。
●クリス・デイヴィス
マイケル・フォルマネク『Time Like This』(2018年)
クリス・デイヴィス+エリック・レヴィス@Body & Soul(2018年)
クリス・デイヴィス+エリック・レヴィス@新宿ピットイン(2018年)
クリス・デイヴィス『Duopoly』(2015年)
イングリッド・ラブロック、メアリー・ハルヴァーソン、クリス・デイヴィス、マット・マネリ @The Stone(2014年)
マックス・ジョンソン『In the West』(JazzTokyo)(2014年)
イングリッド・ラブロック(Anti-House)『Roulette of the Cradle』(2014年)
トム・レイニー『Obbligato』(2013年)
イングリッド・ラブロック(Anti-House)『Strong Place』(2012年)
スティーヴン・ガウチ+クリス・デイヴィス+マイケル・ビシオ『Three』(2008年)
クリス・デイヴィス『Rye Eclipse』、『Capricorn Climber』(2007、2012年)