渋谷の公園通りクラシックス(2021/4/24)。
Kei Matsumaru 松丸契 (as, etc.)
Tatsuhisa Yamamoto 山本達久 (ds, etc.)
松丸ソロ。これまで氏が行ってきた独奏シリーズの一環と言うこともできる。サックスの管の響きそのものに焦点を当てた鳴らし方(音がオーバルのように広がっていく)から、フレーズのさまざまな展開を経て、ドラムセットに向かって吹き楽器を共鳴させた。同様にピアノを共鳴させたことがあって、それは音色が異質であるとともに響きを制御できるペダルがあったからこそのサウンドだった。今回はバスドラの共鳴がドローンのような効果をあげていた。やがて山本さんがエフェクト音を付加し始めると、松丸さんは会場全体での響きとの共演とばかりに壁のほうに歩いていった。
山本ソロ。いくつものシンバルの擦りによる高周波音を作り出し、それを取り込んでサウンドとして重ね合わせてゆく。この音が大きくなり、あるリミッターを超えるように思えたあたりから、山本さん独特の揺らぐ高速パルスを繰り出してきた。松丸さんもやはり入ってきてアルトを吹いたのだが、それまでの山本サウンドに足すべきものとして同じ音の繰り返しを選んでいたことがおもしろく思えた。
デュオ。エフェクトと生パルスと加工パルス、重力を持ったブロウとエフェクトとの相乗効果は聴く者を麻痺させるものでもあり、少し呆とさせられた。
Fuji X-E2、7Artisans 12mmF2.8、XF60mmF2.4
●松丸契
内橋和久+松丸契@千駄木Bar Isshee(2020年)
松丸契@下北沢No Room for Squares(JazzTokyo)(2020年)
松丸契@東池袋KAKULULU(2020年)
瀬尾高志+松丸契+竹村一哲+高橋佑成@公園通りクラシックス(2020年)
松丸契+永武幹子+マーティ・ホロベック@なってるハウス(JazzTokyo)(2020年)
松丸契@下北沢No Room For Squares(2020年)
松丸契+片倉真由子@小岩コチ(2020年)
細井徳太郎+松丸契@東北沢OTOOTO(2019年)
松丸契『THINKKAISM』(2019年)
纐纈雅代+松丸契+落合康介+林頼我@荻窪ベルベットサン(2019年)
m°Fe-y@中野Sweet Rain(2019年)
SMTK@下北沢Apollo(2019年)
●山本達久
山本達久+纐纈雅代@なってるハウス(JazzTokyo)(2021年)
中村としまる+山本達久+坂口光央@新宿ピットイン(2020年)
キム・ミール+クリスチャン・ヴァルムルー+ジョー・タリア+山本達久@七針(2019年)
ジョー・モリス@スーパーデラックス(2015年)