Sightsong

自縄自縛日記

齋藤徹+喜多直毅@巣鴨レソノサウンド

2017-06-19 01:18:58 | アヴァンギャルド・ジャズ

巣鴨のレソノサウンドに足を運び、齋藤徹・喜多直毅デュオ(2017/6/18)。

Tetsu Saitoh 齋藤徹 (b)
Naoki Kita 喜多直毅 (vln)

会場のレソノサウンドは、かつては病院だったそうだ。確かにガラスケースも水道もそのような雰囲気を残している。

そして今では、ガラスケースの中に、ニッケルハルパというスウェーデンの民族楽器が保管されている。手で持って演奏する弦楽器だが、弓や指で直接弦を弾くのではなく、鍵盤を押して音を出す。そして共鳴弦が12本もある。

最近ヨーロッパで齋藤徹さんが演奏したとき、セバスチャン・グラムスのコントラバスを借りたのだが、何とそれにも工夫して共鳴弦が張られていたという。よくわからないが観てみたい。

ファーストセット。最初はふたりとも弦で擦り、つぎに、テツさんがランニングベースのように指で時間を刻みはじめた。そして、エアのように音を出さない時間も、太鼓のようにヴァイオリンとコントラバスを叩く時間も、ドローンのようなサウンドが形成される時間もあった。テツさんは弦を途中で止め、弦や胴体全体を震わせるのではなく、ミクロな弦の震えの要素を取り出してみせてくれもした。やがてインプロは泣きの物語へと移行し、最後には祭のような雰囲気で場を包み込んだ。

セカンドセット。テツさんのアンゲロプロス映画をモチーフにした楽曲のように、哀しみからはじまる。それぞれ、弓と指とを使い分け、ときに遊びというのか、戯れというのか、はしゃぎというのか、そのような時間があった。音は離合集散する。収斂したときの和音にはぞくりとさせられるものがあった。サウンドは激しくなり、ダンスのようなときも、馬の疾走のようなときもあり、豊かさも強度も増してゆく。そして静かな場へと着地。

湿度がとても高い日で、喜多さんはチューニングのたいへんさを口にした。しかし、それも含め、周波数が互いのものから離れ、また並走し、そのスリリングな感覚が素晴らしかった。

Fuji X-E2、XF60mmF2.4

●齋藤徹
齋藤徹@バーバー富士(2017年)
齋藤徹+今井和雄@稲毛Candy(2017年)
齋藤徹 plays JAZZ@横濱エアジン(JazzTokyo)(2017年)
齋藤徹ワークショップ「寄港」第ゼロ回@いずるば(2017年)
りら@七針(2017年)
広瀬淳二+今井和雄+齋藤徹+ジャック・ディミエール@Ftarri(2016年)
齋藤徹『TRAVESSIA』(2016年)
齋藤徹の世界・還暦記念コントラバスリサイタル@永福町ソノリウム(2016年)
かみむら泰一+齋藤徹@キッド・アイラック・アート・ホール(2016年)
齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2015-16年)
齋藤徹・バッハ無伴奏チェロ組曲@横濱エアジン(2016年)
うたをさがして@ギャラリー悠玄(2015年) 
齋藤徹+類家心平@sound cafe dzumi(2015年)
齋藤徹+喜多直毅+黒田京子@横濱エアジン(2015年)
映像『ユーラシアンエコーズII』(2013年)
ユーラシアンエコーズ第2章(2013年)
バール・フィリップス+Bass Ensemble GEN311『Live at Space Who』(2012年)
ミシェル・ドネダ+レ・クアン・ニン+齋藤徹@ポレポレ坐(2011年)
齋藤徹による「bass ensemble "弦" gamma/ut」(2011年)
『うたをさがして live at Pole Pole za』(2011年)
齋藤徹『Contrabass Solo at ORT』(2010年)
齋藤徹+今井和雄『ORBIT ZERO』(2009年)
齋藤徹、2009年5月、東中野(2009年)
ミシェル・ドネダと齋藤徹、ペンタックス43mm(2007年)
ミシェル・ドネダ+レ・クアン・ニン+齋藤徹+今井和雄+沢井一恵『Une Chance Pour L'Ombre』(2003年)
往来トリオの2作品、『往来』と『雲は行く』(1999、2000年)
齋藤徹+ミシェル・ドネダ+チョン・チュルギ+坪井紀子+ザイ・クーニン『ペイガン・ヒム』(1999年)
齋藤徹+ミシェル・ドネダ『交感』(1999年)
久高島で記録された嘉手苅林昌『沖縄の魂の行方』、池澤夏樹『眠る女』、齋藤徹『パナリ』(1996年)
ミシェル・ドネダ+アラン・ジュール+齋藤徹『M'UOAZ』(1995年)
ユーラシアン・エコーズ、金石出(1993、1994年)
ジョゼフ・ジャーマン 

●喜多直毅
ハインツ・ガイザー+ゲリーノ・マッツォーラ+喜多直毅@渋谷公園通りクラシックス(2017年)
喜多直毅クアルテット@幡ヶ谷アスピアホール(JazzTokyo)(2017年)
喜多直毅・西嶋徹デュオ@代々木・松本弦楽器(2017年)
喜多直毅 Violin Monologue @代々木・松本弦楽器(2016年)
喜多直毅+黒田京子@雑司が谷エル・チョクロ(2016年)
齋藤徹+かみむら泰一、+喜多直毅、+矢萩竜太郎(JazzTokyo)(2015-16年)
うたをさがして@ギャラリー悠玄(2015年)
http://www.jazztokyo.com/best_cd_2015a/best_live_2015_local_06.html(「JazzTokyo」での2015年ベスト)
齋藤徹+喜多直毅+黒田京子@横濱エアジン(2015年)
喜多直毅+黒田京子『愛の讃歌』(2014年)
映像『ユーラシアンエコーズII』(2013年)
ユーラシアンエコーズ第2章(2013年)
寺田町の映像『風が吹いてて光があって』(2011-12年)
『うたをさがして live at Pole Pole za』(2011年)

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