国際空手道 修徳会 北海道本部 札幌道場稽古日記

北広島市輪厚地区で空手の稽古をしています。練習の内容や、イベント、雑多な情報などを画像で紹介します。

妖怪

2015-12-02 09:08:24 | Weblog
子どもの頃、近所に住む盲目のおばあさんによく「キツネ憑き」「キツネのばかし」の話を聞かされた。キツネに憑依された人間が突然目つきが変わり、奇声を発したり常識では考えられないような大量のご飯を食べたり、道を迷わされたりする内容だ。前者は精神疾患の一症状、後者は極度の不安による幻覚等によるものだと現在は判断できるが、子どもだった当時はそう信じるしかほかなかった。子供の頃は闇が多かった。文字通り逢魔が時から夜が明けるまで闇が支配していた。数多くの闇の存在が物語の信憑性を高めていた。日本に根付くアニミズム文化はすべての物に霊魂が宿っているという考え方で、決して少数ではない日本人がそのように感じているのではないだろうか。その中にあり妖怪は一般的に邪悪なものと位置付けられる。だが、絶対悪ではなく、人間が邪な考え方に陥ったり場合など懲らしめる存在。子どもの頃に刷り込まれた恐怖心が抑止力となり、村などの集団生活を維持していくうえでの規範となったといっても過言ではないだろう。「菊と刀」の恥に付け加えるとしたら、それは「妖怪」のほかない。
 百鬼夜行が読まれていたころ我々と妖怪との距離は非常に近かった。すぐそこの闇に妖怪たちがうごめいていた。しかし闇を支配・克服することにより、その距離は果てしなく広がり、子どもからも妖怪の存在を疑問視されるとようになった。妖怪の存在を世に広めた水木さんの功績は大きい。爆発的ブームになった妖怪ウオッチも水木さんの功績なしにはあり得なかった。多分鬼や妖怪たちに歓待され宴の最中だろう。こういっていることだろう「妖怪はいるのだよ」。


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2 コメント

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Unknown (ジータ)
2015-12-02 16:02:16
ねずみ男は「卑怯」を体現した妖怪でしたね。最近、「卑怯者!」「恥知らず」と言っても全然こたえない人が多いのではないかと思ったりしています。
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Unknown (シャクシャイン)
2015-12-03 09:13:00
「卑怯者」「恥知らず」は常態化され、むしろ賛美になっているのでは。
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