国際空手道 修徳会 北海道本部 札幌道場稽古日記

北広島市輪厚地区で空手の稽古をしています。練習の内容や、イベント、雑多な情報などを画像で紹介します。

私刑

2013-10-09 09:06:07 | Weblog
京都地裁は朝鮮学校に対して執拗な街宣行動で授業を妨害したとして、在特会=「在日特権を許さない市民の会」に対して学校周辺の街宣活動の禁止と損害賠償の支払いを命じた判決を下した。在特会の活動に関しては、動画サイト等で過激な言動が公開されるやいなや、若い世代から行動を支持する声が多く寄せられていた。だが、罵詈雑言を浴びせる姿は我々世代から見ると、明らかに眉を顰める行為だった。
これを見て二つ感じ入るところがあった。まず第一に、ネット社会の申し子である世代は犯罪のボーダーを理解していないのではないか、つまり自身の言動を客観視できていないのではないかというもの。もともと右翼的行動は、ネット上で過激な主張を繰り返す行為が発端だった。そこにはそれを否定する意見が入り込む余地はない。だからといって万人が正義と認めているわけではない。また先日道新でも記事化された通り、ラインでのやり取りは、名誉棄損やあるいは脅迫にあたるものも少なくない。ネット上で糾弾されなかったからといって、それを実社会で体現してしまった場合は看過されることはない。これが理解されていなかったように感じる。
もう一点は、ネット上の私刑。在特会の代表については、行動に批判的な勢力からだろうか、生い立ちや家族交友関係まですべて暴露されている。それには過激な行動の背景に、あるはずもないような事実も多く含まれている。また先日、札幌の主婦が量販店の店員にクレームをつけ土下座させた画像を公開したことがきっかけで、強要の疑いで逮捕された。確かに主婦の行動は強い犯罪性のある行為で許させざるものではない。だが、またネット上で主婦の住居や家族の写真までも晒される必要はないはず。これは明らかに私刑。この主婦のとった行動とどこに違いがあるというのか。「人を裁くことなかれ。 しからば汝らも裁かれざらん」。マイナスのスパイラルは増幅するということだ。