縁側将棋に口を挟まないのはよっぽど辛抱強い人なのだそうだ。岡目八目とも言う周囲がよく見えるのだろう。ゴルフの練習場にはよく教え魔がいる。「そこが間違っている」とか「もっと腰を引いたほうがいい」など、誰かれとなくレッスンを始める。先日も50代前半だろうか、小生の打席の前にいる一見ジェントルマンがその前の若いゴルファーに指導を始めた。若者はどう見ても150ストロークは叩きそうなスイング。しかしそのジェントルマン教えている内容がすごい。「フェイスローテーションはインパクトを意識したらダメ」「もう少しダウンブローに」などと、空手にたとえるなら、初めて一ヶ月もたたない子供に「後ろ回し蹴りから、バックステップを入れながら、逆突きのカウンターを狙え」要するに、どう考えてもできそうもないことを懇切丁寧に教えているのだ。当然その若者も困惑気味。タバコを吸いながらその光景を眺めているとジェントルマンと目が合ってしまった。時間前だったが退散させていただいた。