国際空手道 修徳会 北海道本部 札幌道場稽古日記

北広島市輪厚地区で空手の稽古をしています。練習の内容や、イベント、雑多な情報などを画像で紹介します。

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2019-03-11 09:28:43 | Weblog
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最も勇猛に戦ったテンプル騎士団の生き残りは、騎士団に借財があるフランス王フィリップ4世の謀略により異端裁判にかけられ火刑に処せられる。最初は法王の思いつきで始まった十字軍。地上における神の代行者法王は無謬の神の代理人であるからして、もしも、十字軍側が敗れたとしたら、それは実行の方法を誤った信者側に非がある。フリードリッヒ二世が好条件で停戦したことに「不信仰の徒」と手を結んだこと。信者の血を流さなかったことに激怒し破門にする。我欲と無知がなせる業とはいえ、同時代の日本と比べると何とも悍ましい。ヨーロッパはその後魔女狩りの暗黒時代を迎え、そしてルターが出現する。皆さんも地獄に落とされませんように。

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2019-03-04 09:26:42 | Weblog
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獅子親王リチャードとサラディンとの間に結ばれた停戦協定は何度も更新され、その間キリスト教徒はエルサレムへの巡礼に危険を伴わなくなった。しかし、法王インノケンティウスの思い付きで第五次十字軍が組織される。陥落目前のダミエッタだったが、イスラムからエジプトから撤退すれば、エルサレムと周辺国を引き渡すという十字軍側にとって好条件の停戦案が出される。これに「信者の血をもって奪還しなければならない」と反対したのが法王代理のペラーヨだった。その後イスラム側の奇策で十字軍は壊滅的打撃を受け撤退する。いよいよ終章を迎える。

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2019-02-25 09:28:55 | Weblog
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野中は自民党が下野し「悪夢のような民主党政権」に続く時代に生きた政治家だ。再び政権を奪取するまでは清濁を併せ呑む忍耐と柔軟性が必要とされた。自社さ連合を成立させたのも、その根底には政敵小沢一郎の息の根を止めようとする執念が勝っが故だろう。本人が常日頃語る「戦後保守とは、二度と戦争をしないこと」。このための政治からはかけ離れた働きをしなければならなかったことに忸怩たる思いを抱いていたのだろう。

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2019-02-18 09:28:47 | Weblog
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第一次十字軍によって長らくイスラムに制覇されていたエルサレムが奪還されヨーロッパからの聖地巡礼が可能になった。だがそれも一時のこと。戦闘員が補充されず、エルサレムを防衛していたのは少数のテンプル騎士団と病院騎士団だけだったからだ。第二次十字軍が敗退したのち孤軍奮闘していたエルサレムもやがてサラディンの手中に落ちることになる。

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2019-02-12 14:54:24 | Weblog
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クルニュー修道院が提唱し、ローマ教皇ウルバン2世が呼びかけた「エルサレム奪還」に応えたキリスト教徒によって東征が始まる。参加者には免償が与えられるとなれば、たとえ戦いの中で命を落としたとしても天国行きが約束される。エルサレムを陥落させれば、高い名声を得られる。いずれの結果でもマイナスはない。ましてや「神が望んでおられる」と急き立てられる。こぞって参加したことは想像に難くない。数派にも続く十字軍遠征の始まりであった。

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2019-02-04 09:46:29 | Weblog
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映画化される池井戸作品として非常に期待して読んだのだが、ストーリーも表現方法も文学としてもいまいちと言わざるを得ない。ほかの作品は読んでいないのだが、もしかすると、映像に適した作品が特徴なのかもしれない。

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2019-01-28 09:19:01 | Weblog
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ホンダが畑違いの航空機産業に進出した背景には、創業者本田宗一郎のフロンティアスピリッツがそのまま社風になっていることばかりでなく、着手した当時の順調な国内外経済もあったのだろう。そうでなければ、あれほどリスキーな分野に足を踏み入れることはなかったのだろう。この本は特種な航空機産業を横糸に、技術者の懊悩と会社の葛藤と決断を縦糸に描かれている。読み応え十分。




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2019-01-21 09:28:54 | Weblog
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もしシェパードやハスキーなどの大型犬が日本に入ってくる前、中型犬以下しかいなかった当時なら、ニホンオオカミの目撃情報もかなり信憑性が高いと判断されるだろうが、素人見では判断がつきにくくそれらを断定するのは困難。種間交配もありその特長形質が変化していくことも十分考えられる。一つのロマンとして語るのはいいのだが。

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2019-01-15 09:22:24 | Weblog
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東の足利、西の飯塚と呼ばれる。DNA鑑定黎明期発生し、にいずれも冤罪が疑われた事件だが、実は飯塚事件を扱った本はそう多くない。死刑制度と司法判断そして警察の捜査手法を巻き込み真正面から対峙しなくてはならない。さらにすでに刑が執行されている。相当の覚悟がなければ踏み込めまい。この本も弁護団が出版したも。逆説的だが、DNAや血液型判定が行われず、状況証拠だけを積み重ねてい行けば、非常に微妙な判決になったのではないだろうか。

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2019-01-07 13:40:01 | Weblog
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 森友問題を報道するにあたり大阪の上司や東京からさまざまな圧力や横槍があり偏向されていくさまは、近畿財務局の忖度とそう変りない。NHKが森友問題の真相究明に対して非常に消極的だった理由が明らかにされていく。新聞や放送局は編集権と経営権が分離独立されいるため、このような明らかな現場介入が行われることはない。時の政権に阿る姿はやはり国営放送と呼ぶべきなのだろう。

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2019-01-04 10:34:03 | Weblog
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明けましておめでとうございます。それではさっそく書評を。
加藤先生の本であまり高くない評価を付けた理由は、かなり専門性が高くて、研究者でなければ多分読解できない内容のため。大学院での研究材料といったところ。われわれにはちょっと無理。

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2018-12-25 10:50:51 | Weblog
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日ハムで注目のドライチと言えばなんといっても鳴り物入りで入団した斉藤祐樹投手。当時すでに楽天のエースになっていた田中投手を甲子園でねじ伏せた実績があるだけに、田中同様の活躍を楽しみにしていたのだが、期待値を大きく外れた働きしかしてくれなかった。今や自由契約候補の最右翼になってしまった。いや、入団してくれただけでもありがたいと思わなければならないか。菅野や長野はドライチを蹴りあえてヒールの道を選択したのだから。

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2018-12-17 10:10:53 | Weblog
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 文学作品を読んだのは、西村賢太の「苦役列車」以来だろうか。社会と反りが合わず、何をやってもうまくいかなかった女性の唯一自分らしくいられるのがコンビニの店員だった。彼女の働きぶりは高く評価され、なくてはならない存在になっていき、自身も満足感を得られていくが、周りからは正社員で採用されず、さらに独身でいることを異端視される。異端者は自身を決してそのように観ていない。大衆が烙印を押すもの。価値観が違う人間をどうとらえるのかということが主題なのだろう。

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2018-12-10 09:16:07 | Weblog
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 数日間にわたり、同じ相手に何度も、しかも学内で強姦されたなど、あり得るはずはない。ずさんな審理と言わざるを得ない。一度目の交渉の際、第三者に目撃されているが、被害者の証言との食い違いを追及していないことが致命傷になった。全容解明ができないまま終章は作者の推理で終結している。週刊誌的手法という禁じ手が唯一真実に迫る方法だったのか。著者にも葛藤はあったのだろう。

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2018-12-03 09:20:26 | Weblog
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明治政府の密偵を斬り、武器庫に火を放った時点で政府との衝突は避けられなかったのだろう。西郷が恭順の意を示しても、実行犯は捕えられ江藤新平のようなむごたらしい扱いを受ける。その事態を私学校は静観できないだろう。だからと言って、西郷に勝算はあったとは思えない。それは熊本城を落とせなかったときに確信に変わったのだろう。「西郷は負ける気はなかった」のではないかとの分析もあるが、安泰な明治政府を作るうえで自身の死は不可欠だったと見ていたのではなかろうか。そして、大久保の血も。そういえば、西郷隆盛最期の地はてっきり田原坂だと信じ切っていたが。