晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
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『ライフ・イズ・ビューティフル』 80点

2011-02-01 16:53:54 | (欧州・アジア他)1980~99 




ライフ・イズ・ビューティフル


1998年/イタリア






ユーモア溢れる哀しい名作





プロフィール画像

shinakamさん


男性






総合★★★★☆
80



ストーリー

★★★★☆
80点




キャスト

★★★★☆
80点




演出

★★★★☆
80点




ビジュアル

★★★★☆
80点




音楽

★★★★☆
85点





イタリアの喜劇俳優ロベルト・ロニーニの監督・共同脚本・主演による第二次世界大戦を背景に家族との強い絆を描いたユーモアにあふれた感動ドラマ。この年の米アカデミー賞で外国語最優秀作品賞を始め主演男優・音楽(ニコラ・ピオヴァーニ)賞を受賞して「恋に落ちたシェイクスピア」と賞を分け合っている。不振だったイタリア映画と観客を元気づけてくれた作品でもある。
前半はロニーニ本来の持ち味そのままにコメディ色がたっぷり。愛妻でもあるニコレッタ・ブラスキと結婚するまでのラブ・ロマンスは、手を変え品を変え「ボンジョルノ!お姫様!」と現れ、実生活でもこうなのかと想わせる陽気さ。グイド・ドーラ夫婦には息子ジョズエが生まれ、ユダヤ人を差別する世評にもめげず幸せな暮らしがあった。一転家族が引き裂かれたのはナチスの強制収容所へグイド・ジョズエ父子が送られるトキ。ドーラはユダヤ人ではないのに自分から列車に乗るあたりから涙腺が緩み始める。
父親なら誰しも思うのは「息子に辛い目に遭わせたくない」ということ。ドーラはジョズエにこれはゲームで<1000点獲ったら戦車で家に帰れる>という突拍子もないウソをつく。
これをあまりにも現実離れしていてバカらしいと思うか?父親の必死の愛と思うのかによって評価がまるっきり違ってしまう。さらにスピーカーを通して隔離された夫婦愛も描かれ、愛するもの守るべきものがいる男の強さが伝わってくる。
ロニーニの父親は収容所暮らしが2年間あったことを知ると父へのオマージュでもあった。子供の使い方が巧みなイタリア伝統の<ユーモアを忘れない哀しい名作>である。







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