晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

「眠れぬ夜のために」(84・米)70点

2019-08-28 12:01:13 | (米国) 1980~99 


 ・ J・ランディス監督による緩めの巻き込まれ型サスペンス・コメディ。


 不眠症のエンジニアが、ロスの空港で謎の美女をひょんなことで助け事件に巻き込まれるサスペンス・コメディ。「ブルース・ブラザース」(80)のジョン・ランディス監督でジェス・ゴールドスミス、ミシェル・ファイファー共演。
リチャード・ファーンズワース、ヴェラ・マイルズ、イレーネ・パパス、デヴィッド・ボーイなど豪華な布陣が脇を固め、さらに監督本人のほかポール・マザースキー、ロジェ・バディム、ドン・シーゲルなど著名な監督がカメオ出演している。

 この手の作品ではヒッチコックが第一人者だが、「ケンタッキー・フライド・ムービー」(77)でメジャー・デビュー以来ユニークな作品を手掛けてきたJ・ランディス監督が事件以来2年後、再起作として挑んでいる。

 事件とは、「トワイライトゾーン/超次元の体験」(82)撮影でヴィッグ・モローと子役二人の死亡事故のことで、落ち込んでいたランディスを応援するため有名監督のカメオ出演とつながった。
何しろトイレから出てきた浮気男がD・シーゲルで、J・デミは殺しや一味,J・アーノルドは浮浪者など、今となっては貴重なフィルムになっている。

 肝心のストーリーはかなり緩めで、行きずりの美女に振り回される主人公のお人好しぶりを追う展開は、ハラハラ・ドキドキ感は皆無。長身で個性的風貌のJ・ゴールドスミスの初主演。

 ヒロインM・ファイファーは「スカー・フェイス」(83)の情婦役で注目された若手時代。シャム猫のような魅力でシャワーを浴びるサービスカットも潔く?赤いジャケットと細身のジーンズがお似合いだ。

 その後J・ゴールドスミスは「ザ・フライ」(86)のハエ男、「ジュラシック・パーク」シリーズでの活躍、M・ファイファーは「危険な関係」(88)、「恋のゆくえ/フェビラス・ベイカー・ボーイズ」(89)などでブレークして行く。

 ふたりが繰り広げるエメラルドを巡る国際密輸組織との逃亡劇は、BBキングの<アーバン・ブルース>が流れる80年代夜のロスがお似合いだ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿