晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

『手紙』 85点

2006-11-18 10:21:30 | 日本映画 2000~09(平成12~21)

手紙

2006年/日本

犯罪者の家族が背負った重み

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shinakamさん

男性

総合★★★★☆ 85

ストーリー ★★★★☆85点

キャスト ★★★★☆85点

演出 ★★★★☆85点

ビジュアル ★★★★☆80点

音楽 ★★★★☆85点

直木賞作家・東野圭吾の原作を、生野滋朗が監督した社会派ドラマ。
犯罪が多発する時代で被害者の家族を主題にしたドラマはかなり見られるが、犯罪者の家族を取り上げたところがこの映画の視点となっている。
弟(山田孝之)を大学に入れるために盗みに入る兄(玉山鉄二)の短慮を責めるべきところだが、兄弟2人が必死に生きて行くには今の競争社会は過酷過ぎる。格差社会とはいえ、吹石一恵の令嬢との恋は一昔前を感じさせて不自然さは否めないが、人間の幸せは一寸先は判らないのは現実だ。
原作はミュージシャンを目指した直貴(山田孝之)が映画ではお笑いに変っていた。これで感動のラストシーンが実現するあたりは、監督の巧みな手腕を感じた。主役の3人は単なる青春ドラマではない重いテーマを、6年の歳月とともにしっかり捕らえて好演している。とくに沢尻エリカの芯の強い女性ぶりが良かった。また中盤出てくる電器販売会社会長役の杉浦直樹がいい味を出していて、このドラマの主題をさりげなく語っている。観ていて思わず出てくる涙がこの映画を象徴している。

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