-----
●当初予算案の否決
●国家公務員の給与水準を上回る職員の昇給停止
-----
と、盛り沢山だった3月議会。
が、ある意味、それ以上に盛り上がったのが「議員定数を現在の41から1削減して40にする!」という話でした。
なので今日は、その話について、つらつらと。
提出者を代表して趣旨説明を行った渡辺議員(日本維新の会)の趣旨説明は、概ね
-----
●財政状況が、きわめて悪い
→実質6年連続赤字
→近い将来、基金が枯渇することが危惧されている
●これを受けて、市としても、職員数の削減を進める意思が示されている
→議会としても、定数を削減すべき
-----
というものでした。
強く同意・共感できる内容と受け止めています。
そもそも
-----
●渡辺議員は、もともと同じ会派に所属していた
→その当時から、渡辺議員は、議員定数の削減実現に強い意欲を持っていた
→2018年9月議会に、同様の趣旨の議案を提出した
-----
という経緯もあります。
当時、提出した議案は反対多数で否決されてしまいましたので、ある意味、私にとっても6~7年越しのリベンジマッチですね。
↓
議員定数を41から40に1削減する条例案は、反対多数で否決されてしまいました... @2018年10月のブログ
様々な角度から行われた
-----
●提出者による説明と、それに対する5人の議員からの質疑
(不明な点・確認したい点についてのやりとりが、提案者と質問者で行われます。3時間56分頃~4時間53分頃)
●賛成・反対それぞれの立場の議員7人から行われた討論
(賛否と各会派・議員の考えが述べられます。4時間56分頃~5時間16分頃)
-----
を以下でご確認いただけます。
↓
西宮市議会 議会中継 - 発言内容@令和7年3月定例会×3月21日
↑
定数削減に反対する側から、とりわけ多く聞かれたのが「多様な市民の声を受け取る機能が低下するのでは?」という趣旨の質問・意見でした。
そうした声を全面的に否定するつもりはありません。
が私は厳しい財政状況の中、議員自身が自らの姿勢を律することの方が、より重要だと思います。
そんな私のスタンスから見ても、やはり議会の声や意見は実に多様。
動画からは、そのことがよくよく分かって頂けると思いますので、興味と関心おありで時間が許す方には是非ご覧ください。
(なお、私および我が会派の賛成意見は、これに先だって行われた議会運営委員会で述べており、本会議場ではなにも述べていません。)
なお採決結果は、賛成28/反対12の賛成多数で可決されました。
各議員・会派の賛否の別は以下の通りです(会派の並びは所属人数が大きい会派順、その中の議員名は50音順)。
-----
【賛成】
●日本維新の会 西宮市議団
→ありめ・今泉・江良・多田・浜口・前島・前田・渡辺
●会派・ぜんしん
→おおさこ・菅野・草加・澁谷・たかの・牧(八木は議長のため採決に加わらず)
●公明党議員団
→大川原・大原・しげひさ・松田・松山・山口・山田
●啓誠会
→川村・坂上・坂本・田中・松本
●無所属
→村上・森
【反対】
●市民クラブ
→おくの・河崎・田中・中尾・花岡・宮本
●日本共産党西宮市会議員団
→庄本・野口・三好
●無所属
→一色・佐野・よつや
-----
この結果だけを見ると「なんや圧倒的多数で可決されてるやん...」という感覚を持たれる方、多くいらっしゃることと思います。
が過程を知っている者としては、「よくも、なんとか可決に至らせることができたもんだ...」と思う流れさえ、途中でありました。
ここらへん過去に、議員定数削減議案が提出された際の採決結果からも感じて頂けるのではないかいな、と。
↓
それにしても、しみじみ3月議会は盛り沢山でした。
まだまだご報告したい内容がありますので、そちらについても、おいおいご報告してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。
一昨日のブログで、当初予算案から修正削除された内容を紹介しました。
↓
【ご参照】
臨時議会終了。修正予算は賛成多数で可決されました。 - 西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記
その中で、減額幅が一番大きかったのが、中学校部活の地域移行(=プレみや)に関係する経費でした。
↓
こちらについて
-----
●地域移行が迫り、直近の募集も芳しくない中で、予算を止めたのは問題と感じる
→これは補助金なし・積極的な応募無しでも来るような高い善意と熱意を持つ団体に期待してのことか?
→もしくは、そもそもの2026年度の地域移行自体を延期させるためか?
-----
というご意見を頂きました。
なるほど、そりゃ、そう見える面もありますよね。
が、そういう意図ではありません。
大前提として、私は
-----
●子供達の選択肢を増やすことができる
●教員の負担軽減につながる
-----
ことから、「プレみや」の方向性には賛同しています。
ここらへんは以前のブログでも述べた通りですね。
↓
【ご参照】
令和8年9月の本格実施に向けて、準備が進められている中学校部活の地域移行。一番人気の部活は、実は。。。 - 西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記
一方で、こちらも上のブログに書いた通り、
-----
●南部地域はもちろん、とりわけ北部地域において、多数の選択肢を用意できるのか?
●保護者負担はどの程度に落ち着くのか?
●教員の関与はどうなるのか?
-----
等々、整理しなければならない、今の段階ではきちんと整理されていない課題が数多くあるとも思っています。
で、ここに強い疑義を呈したのが、今回、中学校部活の地域移行に関する内容を一旦、予算から削除するよう、強く主張した啓誠会さん。
その主な思いは「中学校部活動の『プレみや』への移行について、議会への説明が不十分であり、費用や場所、指導者確保などの懸念が払拭されておらず、市民の不安に応えられない」というものであると認識しています。
そもそも、これだけ大きなプロジェクトですもの、
-----
●市民の声をより広く拾い上げ、円滑に移行を進めることが必要
→そのために、こまめに議会に報告して情報を共有し、意見を求め、問題をつぶしていくべき!
-----
という当該会派さんの主張はよく分かります。
そりゃ、
-----
●まとまった形で公式に議会に報告したのは、3/6が初めて。
→そこで議論や意見が百出した
→が、そこに対する明確な回答もない状態のまま、予算に市が必要とする費用だけを盛り込んで提出!
-----
という形を乱暴だと感じる感覚は、我々にも十分、理解できるわけで。
ちなみに当該会派の主張されている内容については、以下のブログをご覧頂ければと思います。
↓
■■■■■
【幹事長である坂本議員のブログ】
当初予算が否決されました。啓誠会の反対理由は? | 西宮市議会議員 坂本龍佑
【同会派の川村議員のブログ】
令和7年度予算に反対した率直な僕の気持ちです。 | 西宮の筋肉議員、川村よしとの活動日記。
■■■■■
なお部活動の地域移行については、議会との協議の後に、再度予算化する方針と聞いています。
また、そうすることが今後の地域移行のスケジュールや流れに悪影響を与えることはない旨、確認しております。
私としては、今回の修正案からの削除は
-----
× 部活の地域移行自体に反対している
↓
○ 問題を明らかにし、それに向けての具体的な解決・改善策をしっかり練って進めていこう!という趣旨に則ったもの
-----
と受け止めていますので、その点、ご理解頂ければと思います。
ということを申し上げて、今日のブログは、このへんで。
それでは失礼いたします。
昨日の本会議終了後、会派メンバーで撮った全員集合写真。
たかのさんが1人デカいな&花粉症でボロボロなのはかわいそうに。。。
↓
さて昨日、臨時会が招集され、修正予算が賛成多数で可決されたのは既報の通り。
↓
【ご参照】
臨時議会終了。修正予算は賛成多数で可決されました。 @昨日のブログ
一方で、そのことを報道する記事や、記事をご覧になっての反応に、やや誤解や分かりにくい点があるように感じたんですよね。
なので今日は、そこらへんについて、つらつらと。
以下、分かりやすい事例として、神戸新聞記事をご覧ください(赤字部分が注目箇所です)。
↓
■■■■■
1億1669万円減額した修正予算案可決 西宮市議会、議員側が指摘の人件費は変えず
西宮市議会は26日、臨時本会議を開き、市が修正を加えた2025年度一般会計当初予算案を賛成多数で可決した。
21日には、市制100年で初めて一般会計当初予算案が否決されていた。
市は修正前の当初予算案のうち、6事業を縮小し、計1億1669万円を減額して提案。
議員側から指摘が相次いでいた人件費は、時間的な制約などを理由に手を付けなかった。
賛成に転じたのは、会派・ぜんしん(7人)と啓誠会(5人)、無所属議員1人。
議会定数は41で、議長(会派・ぜんしん)を除く40人で採決し、29人が賛成した。
日本維新の会(8人)は、人件費に手を付けていないことなどを理由に反対。
共産党(3人)も、阪神電鉄西宮駅北側エリアの市街地再開発の進め方などを取り上げ反対した。
修正前の予算案を巡っては、人件費圧縮への取り組み姿勢や事業の優先順位について批判が集まり、市の議会対応なども否決の理由となっていた。
今回、市が修正を加えた予算案は、反対した議員らの意見を踏まえ、中学校の部活動の地域移行にかかる補助金など(5634万円)や、避難情報を発信する西宮市版「防災アプリ」の開発委託料(4835万円)、就学前児童給付事業の事務費(660万円)などを減らした。
議員らは「一定、評価する」「誠意ある修正」などと発言。
石井登志郎市長は、人件費は職員組合と交渉する必要があるなどと説明し、「議会とコミュニケーションを取りながら進めていきたい」。
さらに「市民生活に影響が出ないよう、政策を前に進めていきたい」と語った。
1億1669万円減額した修正予算案可決 西宮市議会、議員側が指摘の人件費は変えず@神戸新聞WEBニュース
■■■■■
この記事を見ると、
-----
●しぶやは「職員給与の増に一定歯止めをかけることが出来た!」とアピールしている
↓
●ところが修正予算には、その内容は反映されてない
↓
●単なるパフォーマンスで、なんの成果も挙げていないのでは?
↓
●実際、日本維新の会も「人件費に手を付けていないことなどを理由に反対」って書いてるやん...
-----
的な感想を持つ方も一定数いらっしゃるんやろうな...と。
が、この感想は誤りです。
まず「議員側から指摘が相次いでいた人件費は、時間的な制約などを理由に手を付けなかった」という点。
昨日の総務常任委員会で、修正案可決後の進捗を確認したところ「年度内に対応しないといけない差額支給までに必要な説明や確認に注力しているところ」とのことでした。
ここ、もうちょい分かりやすく整理しますと
-----
●議案325号の昇給内容は、昨年4月に遡って反映されることになる
→昨年4月からの昇給分との差額を3/28(=明日)支給しなければならない
●まずは、そちらへの対応が最優先
→なので時間がなくて、予算案に、修正案可決に伴う減額を反映することまで手が回らなかった...
-----
ということですね。
が、修正案可決に伴ってカットされた号に該当する職員には、当然、差額は支給されません(=昇給しません)。
だって差額自体が存在しないんですもの。
そして今後も級が上がらない限り、昇給することはありません。
要は、時間的な問題で予算には反映できなかったが、昇給は止められた!ということです。
(会計上、支給されなかった分は、決算の時に「執行残」として戻ってきます。)
で、次の疑問は「じゃあ、なぜ日本維新の会は『人件費に手を付けていないことなどを理由に反対』したの?」というところですよね。
ここで言う、日本維新の会さんの「人件費に手を付けていない!」というのは、
-----
× 今回の修正案提出でカットされたはずの内容が反映されていない!
↓
○ 財政難なのに、人件費削減のための取組が甘すぎる!
-----
ということですね。
以下、詳しく知りたい方は、修正予算への反対討論を行った、渡辺議員の討論をご確認頂ければと思います。
↓
修正された令和7年度西宮市一般会計予算にも反対しました - 渡辺けんじろう|西宮市議会議員|保育士経験を市政に|日本維新の会|
それにしても、日本語って難しい。
そら、この記事を読んだなら、「なんや、ただのパフォーマンスやんけ...」と思う方が出てくるのも仕方ないわな...と思います。
でもパフォーマンスとは縁遠く、常に実際の効果をこそ狙うのが、私の、そして我が会派の基本スタンス。
引き続き、このスタンスを大事に市政に対峙してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。
先週末の3月議会最終日に新年度予算案が否決されたことを受けて、本日、臨時会が開会。
当初予算案から、以下の内容を削除した修正案が示されました。
↓
このうち
-----
2.西宮観光協会のHPを多言語対応にするのはやめます...
3.独自の防災アプリの開発もやめます...
-----
は、我が会派として強く主張していたところですね。
従来通り、「賛成するけど、厳しく指摘しておくぜ!」に留めていたなら、今回のように市が真摯に指摘を受け止め、対応することなど絶対になかったでしょう。
そして、今後も市全体として、議会の指摘を真摯に受け止め、積極的に対応する姿勢が培われることは期待できないでしょう。
そういう意味で
-----
●「西宮市政史上初の予算否決!」は、きわめて強硬な面のある対応であったことは否定できない
→とは言え、やはり、この手段にでたことは間違っていなかった...
-----
と思っています
↓
【ご参照】
「2」については、観光協会に対する補助金の支出について追及しました! @3/17付・たかのしん公式ブログ
「3」については、防災アプリって必要ですか?財政難の中、色々なことを止めている中なのに...@3/3付・しぶや祐介の活動日記
我が会派が、今回の新年度予算案に反対した最大の理由は、
-----
●市民サービスは厳しい財政状況の下...という理由で、積極的に削っている
→にも関わらず、財政構造改善・行政改革のために絶対必要な人件費の圧縮や外郭団体をめぐる諸課題の改善、事務事業の抜本的な見直し等に取り組む市政がきわめて弱い
------
という、市の姿勢にあります。
そういう意味で、今回示された修正案に全面的に賛同したわけでも納得したわけでもなりません。
一方で、我々の主張が取り入れられたという意味で、一定の改善が図られたのも事実。
また、にも関わらず強硬な姿勢を貫いて市民生活に影響を与えることも本意ではありません。
よって、今回の予算案には賛成しました。
そうした諸々を含めて、たかのしん議員が会派を代表して行った、予算に対する賛成討論は以下の通り。
(なお修正予算は「日本維新の会 西宮市議団」と「日本共産党 西宮市会議員団」を除く会派と、無所属議員全員の賛同を得て、賛成多数で可決しました。)
↓
■■■■■
会派・ぜんしんは、議案第356号 令和7年度西宮市一般会計予算 に賛成します。以下、理由を申し述べます。
3月定例会において、私たちは一般会計予算に反対しました。
その最大の理由は、市長をはじめとする市当局の、行政改革に対する取り組み姿勢の甘さでした。
議会から指摘される問題点に正面から向き合ってこなかった、その結果として、市政史上初めての当初予算否決という事態を招いたことを、重く受け止めていただきたいと思います。
修正された予算案は、8つの事業について計上を見送る、もしくは予算額を減額するものです。
優先順位やタイミングの観点から、私たちが問題視していた複数の事業も対象となっており、修正内容については一定、評価いたします。
ただし、私たちが最も求めているのは、あくまでも行政改革の具体的な成果です。
人件費の圧縮や外郭団体をめぐる諸課題の改善、事務事業の抜本的な見直し等、本来、令和7年度予算に反映されているべき事項は他にも多くございますが、予算が成立しなければ市民生活に多大な影響を及ぼしかねないこと、臨時会までの期間が短く現実的に修正可能な範囲が限られることを考慮し、本議案には賛成することとします。
その前提として、先ほどの総務常任委員会で答弁された通り「これらの課題に対し、強い意識をもって取り組み、進捗状況等を順次お示しできるよう、しっかり取り組んでいく」ことを、改めて強く求めておきます。
予算は「通るのが当たり前」ではありません。
市の取組は全て、議会が予算を承認して初めて実施が確定します。
長年、予算が可決され続ける中で、そんな二元代表制の原則を、忘れてしまっているのではないでしょうか。
3月定例会で私たちは給与条例改正に対する修正案を提案しましたが、最優先されるべきなのは労使交渉の結果ではなく、市民の代表である市議会の議決です。
西宮市議会は、市役所の単なる追認機関ではないと、改めて申し上げます。
そして、市民や議会をないがしろにする状況が続くようであれば、今後、市長ならびに市当局には、より厳しい姿勢で対峙していくことになると、この場で宣言します。
だからこそ必要なのは、予算編成過程の透明化であり、議会、ひいては市民との対話を充実させることです。
重要な方針が当局や限られた関係者の中で決められ、市民は決定事項を突然知らされる本市の現状は、市長の掲げる「OPEN!西宮」とは程遠いと言わざるを得ません。
西宮市を良い街にしたい、その共通した目標に向けて、当局と建設的な議論を重ね、健全な協力体制が築けることを願いまして、会派・ぜんしんの賛成討論とします。
■■■■■
引き続き、厳しい姿勢で、市長及び市当局に対峙してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。
先週木曜日からの土日祝祭日は、高木野球団の卒団式に、自治会主催の新一年生入学お祝い会からのミニ縁日&マジックショー、加えて定例の公園清掃&定例会議と盛りだくさん。
ほんで今朝は色々とモヤモヤすることもあり、早起きして30分ほどランニングした後、役所に向かっている途中にスマホがなり、消防団の緊急出動まで入るという充実度。
火事は大事ではなかったようで、なによりです。
さあ、今週も一週間、頑張らねば。
↓
さて本題、先週末にご報告した3月議会最終日の続きですよ。
-----
●私が、3月議会で示された2025年度当初予算案に反対していること
→予算案自体が反対多数で否決になりそうだったこと
-----
は既報の通り。
↓
【ご参照】
「市制100周年!」で浮かれてる場合なんですかね。100年の歴史の中で、初めて新年度予算案が否決になりそうです... @先日のブログ
そして予算案は、金曜日の本会議でも賛成17・反対23の反対多数で否決されました。
繰り返しになりますが、これは今年、市制施行100年を迎える西宮市政史上、初の出来事。
この議決行動を行うに当たって、たかのしん議員が行った、会派としての予算への反対討論は以下の通りです。
■■■■■
会派・ぜんしんは、議案第305号 令和7年度西宮市一般会計予算 に反対します。
以下、反対理由を申し述べます。
市長が財政の危機的状況と自らの責任を率直に認めた上で、それを前提に市政運営に取り組むべきである——昨年3月定例会で、令和6年度一般会計予算に対し、我が会派が行った賛成討論の一節です。
それから1年、残念ながら、市長の取り組み姿勢が変わることはありませんでした。
今定例会で明らかとなったのは、相変わらず、自らの責任に正面から向き合おうとしない、組織のトップに相応しくない姿でした。
現在、本市は収支不足が常態化し、毎年多額の基金取り崩しを余儀なくされています。
我が会派は、かねてより財政状況が極めて厳しいという認識に立ち、行政運営の合理化、効率化、財源捻出に向けた取り組みを具体的に提案し続けてきました。
にもかかわらず、数年以内に予算を組めなくなるかもしれない、という状態に至るまで、問題を先送りし、放置してきた、市長ならびに市当局の責任は重大です。
本年度から、財政構造改善の取組が始まりましたが、実施計画には、依然として効果額や取り組み時期を明示していない項目が多く存在します。
これまで、支所機能の見直しや公共施設の再編など、方針等として掲げられながらも、具体的に進捗していない施策が多いことは、代表質問で指摘した通りです。
そして何より、市役所の改革を進める前に、市民に負担を求めていくという姿勢に、我々は強く反対します。
中でも、本市が取り組むべき最大の課題は、人件費の圧縮です。
人事院勧告に伴う職員の給与改定は、既に国を上回る給与を受け取っている層に対し、賃上げを行わないよう修正案を提出し、先般の総務常任委員会で可決されたところですが、人件費については他にも多くの取り組みが必要です。
給料表のさらなる見直し、各種手当の廃止・整理、人事評価制度や組織のあり方、職務・職責の明確化といった施策は、長年にわたり我々が指摘してきたものばかりです。
こうした問題への取り組みが不十分であったことを深く反省し、可及的かつ速やかに進めることを求めます。
令和7年度予算案では、大小さまざまな新規施策が見られました。
財源や人員が限られている中、新規事業を始めるなら、既存事業の見直しが欠かせませんが、今も多くの施策や業務が過去から漫然と続けられています。
それらの廃止や抜本的見直しを決断できないのであれば、安易に新規の取り組みを始めるべきではありません。
各所管部署がそれぞれの事業の必要性を主張することは一定理解しますが、どの施策にどれだけの予算を投じるのかは、全体のバランスをふまえた経営的な判断が必要です。
今回の予算案でも、そうした観点が大きく欠落しており、縦割りの弊害を露呈しました。
財政危機の中、福祉的な施策でさえも切り下げようとしている本市において、今どうしてもこの施策をやらなければならないのか。
そんな優先順位を度外視した施策が複数含まれていることに、重大な疑義を抱きます。
常任委員会及び予算特別委員会での議論をもとに、具体的な事例を3つ挙げます。
まずは、約4,800万円を投じる防災アプリの開発です。
市の防災ポータルサイトに加え、防災情報を発信するサービスやアプリは、行政以外にも多くの主体が作成・公開しており、市がこれだけの予算をかけて新しく開発する必要性が見当たりません。
アプリが広く普及するという予測は楽観的で、本市では実際に子育てアプリ「みやハグ」を廃止し、LINEに移行したという事例もあります。
開発には国費が一定充当されるとしても、その後のランニングコストや、開発・運用に携わる職員の労力・人件費の負担が発生することも見逃せません。
↓
【ご参照】
防災アプリって必要ですか?財政難の中、色々なことを止めている中なのに... @2025年3月のブログ
次に、収入の多くを市からの補助金に頼っている西宮観光協会において、ホームページの更新に3年間で500万円を投じることです。
うち300万円は多言語対応の費用ですが、海外の方に向けた情報発信は、観光協会が行わなくても、顧客を誘引したい施設や店舗が、自ら行うこともできます。
最近では翻訳アプリ等も発達し、ページの作成主体が自前で複数言語での発信を行う必要性は必ずしも高くありません。
民生分科会では、ページビューの目標数値さえ具体的に設定していないことが明らかとなりました。
観光協会については過去から複数の課題を指摘してきましたが、組織としての体質が一向に改善されていません。
↓
【ご参照】
柿の葉寿司を売ることが出来る場所で、限定されて販売できなかった商品ってなんなんやろ。つくづく、私には産業文化局の言っていることは理解できません... @2018年8月のブログ
次に、都市計画道路・今津西線の整備です。
都市計画道路の整備については、実現までの期間があまりに長いことや多額の事業費を要することから、以前から抜本的な見直しを求めてきました。
しかし今回、今津西線を上ヶ原地域で約500m延伸する計画について、用地買収費用など5億円以上が計上されました。
完成までに要する期間・費用は7年間・42億円を見込んでいるとのことですが、買収が必要な土地は79筆、建物は44件に上ります。
過去の道路整備の事例をふまえれば、期間・費用がさらに膨れ上がる可能性も十分にあります。
何より、この財政危機の中、実現可能性自体が不安視される大規模事業へ投資を行う必然性に、重大な疑念を抱きます。
投資的事業全般に反対しているわけではなく、同じように都市計画税を充当する事業であれば、既存道路の改善、下水管の老朽化対策、公園のリニューアルといった取り組みを優先的に進めるべきと考えます。
↓
【ご参照】
車の重要性だって、どんどん変わっていく、これからの時代。都市計画道路は将来の実現可能性と、それによる便益を十分考えて進めるべきだと思うのです。@2018年4月のブログ
ここまで、3つの施策について意見を申し述べましたが、他の会派が分科会の中で指摘した内容についても、「(仮称)宮っ子つながり支える条例」に位置づけようとしている機関設置の課題や、観光協会が行うまちたび事業のあり方など、我が会派も同じく問題視している施策が含まれていることを、あわせて申し上げておきます。
これまで、私たちは、市の政策に納得いかない部分があっても、厳しく指摘・追及を行ったうえで、当初予算案には賛成をしてきました。
予算が仮に通らなかった場合、市民生活に甚大な影響を及ぼすことは重々認識しているからです。
しかしながら、これまで述べてまいりました、行政改革に取り組む姿勢の甘さ、予算編成上の重大な課題を鑑みれば、市民からの信託に応えるため、これ以上、賛成を続けることはできないと判断しました。
この重みを、市長ならびに当局におかれては、深く、深く、受け止めていただきたい。
以上、申し上げ、会派・ぜんしんの反対討論とします。
■■■■■
格調高い、非常に良い討論だと思いました。
ちなみに、私が行った給料表×修正条例討論の最後は「市長以下、市の経営層は強く、深く認識するべきです」。
で、鷹野さんの予算×反対討論の最後は「市長ならびに当局におかれては、深く、深く、受け止めていただきたい」。
ここら辺の表現は、おのおのが自由に造ったものなのに、で、こういう感じでシンクロしている辺り、我が会派の一枚岩度を端的に物語っている感じがしますね。
ちなみに、新年度予算が否決された件、「西宮つーしん」さんでも取り上げてくださっています。
賛成・反対両方の主張がしっかり掲載されており、私が見た限りで、最も詳しい内容だと思います。
私たちの発信は、どうしても自分たちの主張がメインになってしまいますしね。
個人的には「写真の夕張メロンはイメージです」がツボでした。
↓
西宮市の「新年度予算」が100年で初めて否決されてる。わかりやすく解説してみた | 西宮つーしん
言ってるまに、26日の臨時議会は目の前。
きちんとした姿勢を示すべく、当日に臨みたいと思います。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。
既報の通り、本日で3月議会は終了。
諸々、話はありましたが、私にとって最大の関心事は、国の水準を上回る給与を支給されている職員の昇給を止める議案の行方。
↓
【ご参照】
「同等の職位でも国家公務員より高い給与水準にある職員を賃上げするなら、実力行使にでる!」と宣言してきた私。本日の総務常任委員会で宣言通り、行動しました!!@2025年3月のブログ
こちらについては議長裁決までもつれた結果、賛成21・反対20の賛成多数で可決されました!
もうね、むちゃくちゃシビレれましたよ...
ご協力頂いた各会派所属議員と無所属議員の皆様に心から御礼申し上げます!!
そして以下が本会議場で述べた、入魂の討論。
ちょいと長いですが、是非ご覧ください!
■■■■■
会派・ぜんしんは議案325号「西宮市一般職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例制定の件」について修正案に賛成、修正案を除く原案にも賛成します。
なお修正案は、市が提案した職員給料を増額改定する内容のうち、国家公務員の水準を上回る一般行政職については増額改定せず、現在の金額に抑えるものです。
以下、賛成理由を申し述べます。
きわめて厳しい財政状況の中、市は市民生活に直結する様々なサービスについて、国や他市の水準と比較して手厚いものを削減する姿勢で臨んでいます。
一方で、市職員の給料については、国や近隣他市と比較して高い水準にあるものについても「人事院勧告の内容を反映する!」という理由で増額改定しようとしています。
しかしながら、そもそも閣議決定された「公務員の給与改定に関する取扱いについて」には「地域における国家公務員または民間の給与水準を上回っている地方公共団体にあっては、その適正化を図るため、必要な措置を講ずるよう要請する」と明記されています。
こうした背景を踏まえ、私共は昨年提出された同趣旨の給料改定議案に反対しました。
また昨年12月議会における一般質問で、私は「市が前回の人事院勧告と同じ姿勢で改定に臨むなら、今後、様々な議案や市政課題に対する私共会派の主張や行動に重大な影響を与えることを、この場で指摘しておきます」と宣言しました。
にもかかわらず、今回、市が提出した議案は、同等の職位でも国家公務員より高い給与水準にある職員を含め、全ての職員の給料を上げる内容のものでした。
社会全体が賃上げ基調にある中、私どもとしても、勧告の趣旨を踏まえた昇給の必要性は認識しています。
しかしながら、この内容には到底、賛同できません。
市は、今回の内容について「若年層に手厚く」という人事院勧告の趣旨を踏まえたと説明しています。
けれども同一級における給料の上昇率を、若手が多い1級・2級・3級の職員で比較すると、1級の上昇率が国で最大14.1%なのに対して、西宮市は12.0%と西宮市が2.1%低くなっています。
2級の上昇率は国が最大10.6%なのに対して西宮市は9.3%と1.3%、3級では国が最大8.5%なのに対して、西宮市は6.3%と2.2%低くなっています。
いずれの級においても、西宮市の上昇率は相対的に低くなっているのです。
人事院勧告による給料の上昇率の総枠が概ね3%と定められている中、市は国よりも高い水準にある中高齢層の職員の給料も手厚く上げようとしています。
そのため「若年層に手厚く」という人事院勧告の趣旨からは違和感のある、こうした結果になっているのです。
そして、こうした姿勢が、本市の給料表が抱える積年の課題である、一部の級において号が著しく多く、昇格しなくても給料が上がり続ける。
その結果、課長より係長の年配職員の給料が高い、あるいは係長より役職についていない年配職員の給料の方が高いという、職位と給与の逆転現象が多々起きている現状につながっています。
これでは頑張っている職員のモチベーションは低下しますし、働かない・働こうとしない職員のこのままでいいのだ!という雰囲気をより強く醸成させてしまいます。
こうした課題を長年、会派として指摘し、市に必要な対応を求めてきましたが、適切な対応がなされることなく、現在の財政危機に至ってしまった。
我が会派は、こうなるに至った過去の経過と、現在の状況を、きわめて遺憾に思っています。
私は、先日の総務常任委員会で修正案の提出者として質疑に応じました。
委員会では、当該修正議案が可決された場合の、今後の職員団体との関係や交渉への影響を懸念する旨の質疑がありました。
もちろん、そうした影響は否定できません。
しかしながら総務省の資料によって、西宮市職員の平均給与月額は3年連続で日本一高いことが示され、新聞や経済紙でも取り上げられています。
財政危機の中、職員の平均給与は日本一高い。
市民生活に直結する様々なサービスも削減しようとしている。
にもかかわらず、国よりも高い水準にある職員も含めて、全ての職員の給料を上げる。
これは職員団体との関係よりはるかに重要で重大な、市民の市政への信頼感を棄損させることにはならないのでしょうか。
私は、そのことをこそ、強く、強く危惧します。
2006年に北海道夕張市が、多額の借金の重圧で自己再建を断念するという、いわゆる「夕張ショック」が起こり、日本中の自治体関係者に衝撃が走りました。
その際、世間をにぎわせたのが、夕張市破綻のニュースが流れた数日後の「夕張市職員に前年を上回るボーナスが支給される」という報道でした。
夕張市役所にしてみれば、予算に則って、粛々と賞与を支給するだけのことだったのでしょう。
ですが当時、一年生議員だった私は、このことに強烈な違和感を覚え、今も強く印象に残っています。
繰り返しになりますが、市は、市民生活に直結する様々なサービスについて、国や他市の水準と比較して手厚いものを削減する姿勢で臨んでいます。
一方で全職員の給料を上げて、いわゆるボーナスも満額支給する考えのようです。
しかしながら、我が会派は、この姿勢に極めて強い違和感を持っています。
今の西宮市は、本来であれば、我々が提案し続けてきた給料表の抜本的見直しは勿論、ボーナスや手当を含む給与のカットさえ検討するべき段階にあるのではないでしょうか。
現在のところ、本市は財政破綻した当時の夕張市ほど厳しい状況におかれてはいません。
けれども私には、現在の西宮市に、当時の夕張市役所に見られたであろう危機感のなさや、ただただ前例を踏襲していけばよいという意識が蔓延しているように思えてなりません。
市の、こうした姿勢と意識が議案325号の修正案提出につながった。
そして100年という長い西宮市政の歴史の中で初めて、当初予算の否決という事態に陥ろうとしている。
このことを、市長以下、市の経営層は強く、深く認識するべきです。
以上、会派・ぜんしんの賛成討論とします。
■■■■■
夕張市に関する記述は、おそらく10数年ぶりに事務所の本棚から取り出した、この本を読み返しつつ、振り返りました。
このままでは西宮市は、本当に破綻しかねない。
そのくらいの瀬戸際にいるという感覚を、役所全体や職員一人一人はもちろん、議会も強く持つべきだと思っています。
↓
なお想定されていた通り、当初予算は反対多数で否決。
また現在の議員定数41を40に削減する議案は賛成多数で可決されました。
こちらについても後日、詳しく報告させて頂くつもりですが、まずは同じ会派のたかの議員と牧議員のブログをご覧頂ければと思います。
↓
【たかの議員のブログ】当初予算案に反対!市政史上初の否決!! | 西宮市議会議員・たかのしん公式ブログ
【牧議員のブログ】西宮市議会議員 牧みゆきのブログ
なお本会議終了後の議会運営委員会で、
-----
●26日に再度、議会が招集されること
→当該議会において、修正予算が示される&審査が行われ、賛否が問われること
-----
が公式にアナウンスされましたので、その点、付言しておきます。
引き続き、よりよい市政を実現するため、私が信じる方向と方法で行動してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。
本日付・神戸新聞×朝刊に西宮市の予算に関する記事が掲載されていました。
私も「否決の公算」ということで、間違いないと思います。
↓
西宮市の当初予算案、否決の公算 市制100年で初 職員給与カット求め一部会派反発 21日採決
なお「否決された場合、市役所や学校が開かなくなるとか、ごみ収集車が回ってこない・水道がでないなんてこともあるの?」という懸念や不安の声もあると聞いています。
しかしながら、基本的に、そうなることはあり得ません。
なぜなら、市には
-----
●当初予算案の内容を見直し、議会の意見を取り入れた修正案を再提出する「修正予算」
●最低限の行政サービスを継続するため、必要最低限の支出を確保した内容で提出する「暫定予算」
-----
という手段があるから。
私共としましても、「完全に市政が止まってしまう...」という事態に陥ることのないよう、手を尽くしているということは付言しておきます。
さて本題。
「公立中学校の卒業式が、公立高校の入試直前にあるのは生徒の負担が大きすぎる。日程を見直すべき!」と主張してきたのは既報の通り。
↓
しぶやの市政報告70号×裏面@2022年7月発行
その後、複数の近隣市で中学校の卒業式日程が見直されたにもかかわらず、西宮では見直されなかったことから、更に追及を続けてきました。
こういうところでも、つくづく色々と感度が鈍いよな、西宮市...
↓
市政報告74号×裏面@2023年7月のブログ
そして追及してきた結果、遅ればせながら本年度から、西宮市でも中学校の卒業式日程の見直しを実施。
新しい考え方に基づき、先週、高校入試が終わった後、卒業式が行われました。
やっとですね。。。
個人的に、保護者や当事者である卒業生から
-----
●卒業式前に入試が終わっていると、ものすごく気が楽
→結果が出ていないのも、気まずくなくてよい
-----
という声を頂いています。
よかった...と思いますし、こうした喜びの声があったことは、教育委員会にもしっかり伝えておこうと思います。
で、その中で、新たに頂いたのが「小学校の卒業式と、高校入試の結果がでる日が同じだと気が気じゃない...」というお話。
今日は市内公立小学校の卒業式ですが、公立高校の入試×結果発表の日でもあるんですよね。
3歳差の兄弟姉妹ってのはよくある話ですし、確かにそう言われると、そうやわな...と思う部分も強くあります。
ここらへん、も少し詳しく調べてみますかね。
閑話休題。
3/21(金)の11時から、3月議会で提出された様々な議案に関する採決や賛否表明が行われます。
私や所属会派にとっても、きわめて重要な話が目白押し。
お預かりしている職責を果たすことが出来るよう、私なりの考えに基づき行動してまいります。
結果については後日、報告させて頂きます。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。
この週末、真剣に焦ったのが、注文してもいないプレステ5がamazonから送りつけられそうになった事件。
↓
↑
家族に確認しても誰も発注していないし、HPを見ても検索履歴も発注履歴も残っていない。
届く前に気づいたので、HP上で返品処理をしたうえでヤマト運輸さんに配送しないよう依頼して当面、事なきを得ました。
が、なんで、こういうことが起きるんですかね。
ネット検索かけてみると、同じような目にあっている方も少なからずおられるようで、気持ち悪くて仕方ない…
さて本題。
病院や診療所で支払う医療費が一定額以上になったとき、超過分を払い戻してくれる、いわゆる高額療費制度。
この見直しについて、国会で大きな問題となりました。
この話の背景には、
-----
●高齢化の進行
●高額医薬品の公的保険制度対象化
-----
等の要因によって医療費が増大し、公的保険制度の財政が逼迫しているという事情があります。
個人的には、市販の風邪薬と同様の効果しかない風邪薬や湿布薬などは公的保険の対象外とする等、医療費増大の速度を抑えるための取組は必須だと思っています。
もちろん、まつわる様々な課題について精査し、整理することが前提だと思いますが。
↓
【ご参照】
「OTC類似薬」保険給付見直しでかぜ薬・湿布も全額負担に?“高額療養費”負担額引き上げでがん患者ら憤り
で、これに関連して思ったことがあったので、ご報告をば。
現在、西宮市立中央病院で人間ドックを受けた
-----
●国民健康保険の特定健康診査の対象となる被保険者
●後期高齢者医療費制度の長寿健康診査の対象となる被保険者
-----
は、人間ドック受診費用の一部助成を、市から受けられることになっています。
内容は
-----
国民健康保険:費用の概ね6割程度(上限44,000円)
後期高齢者医療制度:令和6年度が上限19,000円、7年度以降は一律10,000円
-----
というもの。
一方で、当該病院は県立西宮病院との統合に伴い、令和8年度以降、人間ドック事業を廃止することになっています。
西宮市立中央病院で人間ドックを受診しているのは、毎年概ね1,000~1,200人程度。
今回、報告された内容は
-----
●医師会診療所で1,000人程度の受入枠拡大
●髙田上谷病院で150人程度の受入枠拡大
●その他の指定医療機関も可能な範囲で受入協力
-----
という話でした。
で、ここからが本題ですが、人間ドックについても検診項目を精査し、必要性が低い項目については削除するなど、整理を進めてはどうかと思うんですよね。
人間ドックの検査対象に含まれている項目でも、あまり効果がないとされている項目もあるようですし。
↓
人間ドックの「お金はかかるが、あまり意味がない検査」の超意外な共通点@ダイヤモンドオンライン
例えば、こうした検査については助成対象外とするとか(←制度設計や確認は難しい気もしますが...)、自治体として推奨する基礎メニューを病院と協力して示すなんてことはできないのかな、と。
前立腺がん検診なんかもそうですが、本人負担は勿論、医療費全体の削減と、ひいては公的保険制度の存続可能性向上という観点から、自治体単独でも、できることはあると思うんですよね。
もちろん根本には国が考えるべき課題ですし、そこがきちんとした見直しを行うなら、その効果こど、きわめて大きくなるはず!いうことは、よくよく分かったうえですが。
↓
【ご参照】
前立腺がん検診は必要なのか?推奨はしない、でも、やめた責任を負いたくもない…という国のスタンスはスッキリしませんが。。。@2021年6月のブログ
国民健康保険×保険料の増額ペースを見ていても思うのですが、このままじゃ、ホントに制度の存続自体ができなくなってしまうのでは…と不安です。
そんなことにならないようにするためにも、行政としてできることに、しっかり取り組んでいくべきと考えています。
こういうところも勉強しなければ…ですね。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。
今週火曜日から金曜日で、西宮市議会では来年度予算を審議する5つの常任委員会が開催されています。
本日までに3つの委員会で、令和7年度予算についての採決が行われましたが
-----
健康福祉分科会→→→賛成3反対4で否決
教育こども分科会→→賛成4反対3で可決
総務分科会→→→→→→賛成2反対5で否決
-----
と2つの委員会で、当該議案が否決されました。
私も、所属する決算特別委員会×総務分科会で反対の意思表示をしました。
賛否行動を会派所属議員で見ても
-----
賛成:公明党(7名)、市民クラブ(6名)
反対:日本維新の会(8名)、会派・ぜんしん(7名)、啓誠会(5名)、共産党(3名)
(会派の並びは所属人数順)
-----
と、反対派が絶対多数を占めています(西宮市議会の定数は41名)。
予算案そのものの可決・否決は21日の3月議会最終日で確定しますが、否決されるのは、ほぼ確定と言ってよいでしょう。
そうなれば、100年の西宮市の歴史の中で、初の出来事。
共産党さんはさておき、いわゆる保守系会派が予算案に反対するのは通常あり得ない出来事であり、明らかな異常事態です。
私も、決算分科会で反対の意思を示すとき、想像していた以上に遙かに緊張しました...
市政ニュースは「市制施行100周年!ということで、お祝いモード満開やけど、そんな場合なんですかね、これ。
きわめて厳しい財政状況に追い込まれてしまっている西宮市。
にも関わらず、呑気に市長が紙面で俳句を詠んでいたり、財政危機を認めようとしないという、こういう姿勢こそが今回の結果に至った最大の理由だと、私は考えています。
↓
市政ニュース令和7年3月10日号×8面
先日、ブログにて広報した、
-----
●国に比べて高い給与水準にある職員の昇給を止める条例修正案
●議員定数を削減する議案
-----
も含めて、結果が出るのは3/21の本会議最終日。
結果が出た暁には、こちらにて報告させて頂きます。
それにしても、ほんまに異常事態ですよ、これ。
ふつーに全国ニュースになって然るべきレベルの話だと思います。
市長をはじめとする市当局には、このような事態に至った責任を痛切に受け止めてもらわなければなりません。
引き続き、厳しい姿勢で対峙してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。
現在、各委員会にて来年度予算の内容を精査中。
私自身は、9月議会の決算審査や過去の一般質問等で取り上げた内容について、進捗や予算への反映状況を中心に質疑しています。
そこそこ反映されている内容もあるものの、なかなか進まない話も多々あるというのが正直なところ。
でも、きちんと追いかけていくことで役所も一定の意緊張感を持つのかな…と感じています。
言ったら言いっぱなしでは、向こうも適当に流して終わりになりがちですものね。
引き続き、様々な課題を改善させるべく励みます!
という前置きから、今日は別の話をば。
国の方針の下、地域への移行が進められようとしている中学校の部活動。
西宮市では「プレみや」と名付け、令和8年9月から本格実施する予定で進められています。
↓
全体のロードマップは以下の通り。
↓
で、これについての報告が先週の教育こども常任委員会でありました。
その際、配られた資料に、色々と興味深い内容があったのですよ。
興味を持って頂ける方も多くいらっしゃることと思いますので、情報共有をば。
半数ぐらいの子供達が「1つの活動だけでなく、複数の活動をしたい!」と思っているというのは、まあ、そうなんやろな...と。
↓
でも「複数の活動をしたい!」と思っている子供達から、上位の人気を得ている中に、料理、漫画・アニメ、プログラミングが入っていたのには驚きました。
こりゃ、従来の部活では到底、対応できんわな...
↓
ちなみに「一つだけやりたい!」になってくると、私のようなおっさんでも見慣れた競技が上位に並ぶ印象。
でも全体で見ると、とても多様性に富んでいますね。
↓
なお保護者に対するアンケート結果は以下の通り。
ただし「現在の習い事の費用」には塾代は含まれていないそうです。
その点、ご注意下さい。
↓
また教員を対象とした、「部活動の指導に関わってもよいと思うか?」に対する回答は以下の通り。
↓
↑
これを多いと思うか、少ないと思うかは主観によって、大きく分かれるのでしょう。
が個人的には、学校の先生に頼り切りの今の形を続けていくことには無理があるんだろうな...と思います。
一方で、一定割合の先生方は、指導に関わることに肯定的なんやな...とも。
上のアンケート結果も踏まえて、私は、基本的な方向性には賛成しています。
子供たちの選択肢を増やすという観点からも、教員の負担軽減という観点からも、良い話だと思いますし。
一方で、
-----
●南部地域はもちろん、とりわけ北部地域において、多数の選択肢を用意できるのか?
●保護者負担はどの程度に落ち着くのか?
●教員の関与はどうなるのか?
-----
等等、整理しなければならない、今の段階ではきちんと整理されていない課題が数多くあるというのも事実。
まずは、しっかり今後の展開を見ていかなければなりませんね。
私自身、分からないことが多いですし、しっかり学んでいかなければならないな…と思っています。
と言いながら、明日以降の委員会に向けての準備も片づけてしまわなければですね。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。