goo blog サービス終了のお知らせ 

西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

市が/●緊急車両の運用/●後発車両の車種や仕様/●近隣市との連携強化/等、指摘した事項の見直しに取り組む意思を示しました!

2025-05-01 12:31:50 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

先日、顧問を務めさせていただいている北口町自治会の総会に出席しました。
終了後、西宮警察署からお越しの刑事さんによる防犯講座がありましたが、これが、とても良かったんですよね。
印象に残ったところで言うと
-----
●今、西宮で1番多いのは警察を騙った詐欺
→2番目に多いのが還付金詐欺
●キャッシュカード詐欺盗では、ドアを開けて対応すると靴や傘などから家族構成を類推される恐れがある
→二次被害につながる恐れもあるから絶対開けちゃダメ!
●手法が兎に角、巧妙になっている
→電話でお金に関わる話が出てきたら、即切るべし
-----
 ↓


-----
●高杭電話番号による特殊詐欺が急増している
→電話を受けただけで、受けた側に料金が発生するような事例もある
→絶対、出ちゃダメ!かけ直すなんてもってのほか!!
-----
 ↓


てな話は、とても参考になりました。
相変わらず、莫大な被害が出ているようですし、皆様、くれぐれもお気を付けください。
こんなことに、やたらと気をつけなくちゃいけないというのも、いやなご時世ですが…

さて本題、これにて終了の12月議会×消防の質疑ですよ。
それでは、どうぞ!

■■■■■

【最終答弁】
本市は近隣他市と比較し、広い管轄区域を有し、かつ南北に長い地形となっており、山や川、海などの自然が豊かな一方ひとたび災害が発生すると、土砂災害や川の氾濫、高潮や、台風による浸水など自然がもたらす災害の危機は、常に念頭に置いておかなければならないと考えており、また、高速道路や鉄道といった、交通網の発達による災害も同様でございます。

これまで管轄区域の面積や地形、災害形態、また阪神・淡路大震災の経験や、更には東日本大震災などの緊急消防援助隊の派遣で得た教訓など、様々な事情を踏まえ、これら災害に即応し、消防責任を果たすため、必要な車両、資機材を整備してまいりました。
しかしながら、今回の、議員からのご指摘を真摯に受け止め、改めて、本市の極めて厳しい財政状況を踏まえ緊急車両の運用面や、後発車両につきましても、車種や仕様について検討するなど、見直しに取り組み持続可能な、消防体制の整備に努めてまいります。
また、近年の消防行政に関する、国の動向も踏まえ近隣市との、様々な連携強化による経費削減についても検討してまいります。
 ↓
【まとめて意見要望】
この件、ここまで詳細な調査は出来ていませんでしたが9月の決算特別委員会でも取り上げました。
その際の指摘を踏まえてなのでしょう、当時はほぼゼロ回答でしたが
-----
●今年度更新予定のはしご車については、本市の財政状況を鑑み、有利な財政措置を講じられるよう対応した
●化学車についても水槽付きポンプ自動車兼用の化学車を導入する予定
-----
と早速、具体的な見直しを進めていること、さすが即時の緊急対応を求められる消防の対応の速やかさよ…と感じています。

個々の指摘に対して、過去の経緯や消防としての考えも含めて「災害に即応し、消防責任を果たすため、必要な車両、資機材を整備してき」たという答弁を頂きました。
その内容自体は一定理解できると受け止めています。

その上で
-----
●本市の極めて厳しい財政状況を踏まえ、緊急車両の運用面や、後発車両につきましても車種や仕様について検討するなど、見直しに取り組み、持続可能な消防体制の整備に努めていく
●近年の消防行政に関する国の動向も踏まえ、近隣市との様々な連携強化による経費削減についても検討していく
-----
旨の答弁を頂いたこと、高く評価します。
答弁頂いた方向で見直しを進めるよう要望したうえで、もう一点、申し上げておきます。

今回の質問を通じて、私が言いたかったのは、緊急かつ重要性が高い消防のような部署でさえも、よく見ていけば過剰な部分があるということです。
一般業務においても、同様に過剰な部分は沢山あるはず。
そういうところを見直していってほしいと思います。

■■■■■

消防は、きわめて専門性が高く、重大事案には人の生命に直結する重要性の高い分野。
こうした分野に、私のような素人かつ門外漢がツッコんでいくことには随分、悩みもしました。
一方で、どのような分野であれ客観性を持った証拠を武器に、自分なりの問題意識に基づいて問題を提議することは、議員として果たすべき重大な役割と考えています。

今回の件、消防当局も指摘を前向きに受け止めてくれたものと感じています。
必要で妥当な見直しを進めるためには、専門的知見を持つ消防局の意思と、主体的な取組がきわめて重要になってくると考えています。
それだけに、今後の展開について、強い関心を持って注目していこうと思います。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


大規模災害時を想定した後発車両は総じて台数が多く、高い車種ばかり。ここも見直す余地があるのでは?

2025-04-28 12:30:19 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

今年のGWは、ややゴールデン感が弱めのような。
どこに行っても混雑してるし、基本的に出不精やしで、どうしたものだか。
一つくらいは、それらしいお出かけもしたいものだと思いつつ。

さて本題、前回に続き、昨年12月議会で取り上げた消防に関する話の続きですよ。
どっちかというと、前回よりも今回の方がより分かりやすい感じだと思います。
それでは、どうぞ!

■■■■■

次に、大規模災害時に出動が想定され、通常時は別業務に従事する、いわゆる後発車両についてです。
まず物資や資機材の搬送を支援するほか、大規模災害時には可搬式ポンプ及び各種資機材を積載して消火・救助活動をする活動支援車について。
【資料③―1】をご覧下さい。
 ↓


各市の保有台数は吹田5、尼崎2、豊中1、高槻0。
一方で西宮市の所有台数は9と明らかに多くなっています。
加えて、他市は300~400万円程度のミニバン・バンが中心なのに対して、西宮市はランドクルーザーなど500~800万円程度の高級車が多くなっています。

次に、物資や資機材の搬送を実施するほか、大規模災害時には緊急消防援助隊の各種資機材等を積載して、後方支援活動を行う活動支援車(資機材搬送車)について。
【資料③―2】をご覧下さい。
 ↓


各市の保有台数は吹田2、尼崎1、豊中11、高槻3。これに対して、西宮市は5と比較的多くなっています。
加えて、他市は300~400万円程度のミニバン・バンが多くを占めるのに対して、西宮市はフォワードなど300~600万円程度の小型・中型トラックが多くなっています。

最後に、大規模災害発生時に支援業務に従事することが想定される指揮広報車・査察広報車について。
 ↓


各市の保有台数は吹田9、尼崎1、豊中5、高槻7。
これに対して、西宮市の所有台数は10と比較的多くなっています。
加えて、他市では100~200万円程度の軽バン・軽自動車・コンパクトカーが多くの割合を占めるのに対して、西宮市は200~300万円程度のステーションワゴンや500~800万円程度のミニバンで構成されており、明らかに価格帯が高くなっています。
つまり後発車両全体について所有台数が多く、車種が高価なものに偏っているのです。

【質問②】
いわゆる後発車両についても同様に、車両の台数や車種・価格帯について見直す余地があると考えるが、市の見解はどうか?
 ↓
【答弁②】
後発車両のうち、活動支援車や資機材搬送車、指揮広報車につきましては、30年前の阪神・淡路大震災を教訓に、導入した車両で当時、消防局の職員は発災直後から自発的参集により最寄りの消防署に向かい、3時間経過した時点で当務員と合わせ約80%の職員が集まりましたが、消防車両は全て出動しており、参集した職員は車両や資機材がなく、思うような活動ができなかった苦い経験がございました。
そこで悪路でも走破できるよう4WDで、なおかつ火災や救助にも対応できるよう、可搬式ポンプやホース、救助資機材やボートなどが積載できる荷室を要した車両や、救急車が全て出動し、更に市外への広域な搬送が大半であり、市内の救急車が1台もない状況が続いたことから、負傷者を搬送できる室内スペースを有し、かつ人員も搬送できる車両として、導入いたしました。
査察広報車につきましても、査察や業務連絡用として使用するだけでなく、災害時には広報や人員搬送、また現場出動も考慮し、軽自動車やコンパクトカーではなくステーションワゴンタイプの車両を配置しているところでございます。
震災から30年が経過する中、トラックベースの、いわゆるピックアップ式の車両の生産が中止されていたことなど、十分な荷室やスペースを有する車両は限られていることから、更新を経て、現在の車両になっているところですが、風水害時には、非常招集により参集した職員が荷室に土嚢などを積載し、災害現場へ出動するなど、いずれも大変有用な車両でございます。

■■■■■

ここまでで質疑は終わり。
次で、意見要望を述べて、ようやく12月議会報告は完了予定ですよ。
えらい遅れてしまい、すみませんでした。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


10年間で動いたのは2回だけで、一度も稼働していない消防のはしご車や化学車。見直す余地はないんですかね???

2025-04-24 09:37:57 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

井上尚弥選手がGWの試合に備えてラスベガスに上陸するわ
 ↓
井上尚弥が米国上陸 カルデナスとフェースオフ&サンドバッグ打ち披露(スポーツ報知)

中谷選手と西田選手の激突は決定するわ
 ↓
中谷VS西田&天心世界前哨戦など 「PRIME VIDEO BOXING」前売り券5月1日から販売(スポニチ)

と、ただでも痺れまくってるところに、佐々木尽選手のタイトルマッチまで決定!
 ↓
6/19 佐々木 尽 WBO世界ウェルター級王座挑戦 / IBF世界ミドル級挑戦者決定戦 入札結果 / 6/28 WBAライト級2位スコフィールドvsWBA6位バハディ

もうね、完全にバグってますよ、日本ボクシング界。
5月・6月と楽しみな試合が多すぎる!

さて本題。
じつは昨年12月議会で行った一般質問で、まだご報告できていない話があるんですよね。
しかも結構、議会的にも反響があった話であり、こりゃ跳ばすわけにはいきません!
というわけで甚だ遅くなってしまいましたが…の一般質問のご報告ですよ。
それでは、どうぞ!

■■■■■

消防局が保有する各種車両についてです。
極めて厳しい財政状況に陥っている本市は、今ある施設や設備についても、あらゆる視点から
-----
●必要性はあるか?
●過剰なものはないか?
-----
を精査しなければなりません。
こうした観点から消防局が保有する車両について近隣の人口・規模等が比較的似ている吹田市・尼崎市・豊中市・高槻市と比較しながら見ていきます。

まず火災・事故等の通常災害時に出動する緊急車両についてです。
資料②をご覧下さい。
 ↓


最初にはしご車です。
消防力の整備指針における、はしご自動車の整備条件は基本、1管轄ごとに1台配置。
一方で
-----
●当該消防署の管轄区域にある中高層建築物が120棟未満
●隣接消防署から30分以内に活動開始できる
-----
の両方を満たす場合は、この限りではないとされています。
北消防署にもはしご車が1台配置されていますが、管轄区域内の中高層建築物は63棟。
過去10年間の出動実績は2件だけで、実際にはしごを伸ばし、放水したことは一度もありません。
こうした現状を踏まえると、近接する神戸市との共同運用や、瓦木消防署との共用によって、市が保有するはしご車の台数削減が可能なようにも感じます。

次に、火災や交通事故、自然災害など一般生活上で起きるさまざまな救助事案に対応するため、救助資機材を積載して現場へ急行し、救助活動を展開する救助工作車について。
吹田・尼崎・豊中・高槻各市の所有台数は2台ですが、本市は4台所有しています。
出動実績の65%程度が鍵開けや安否確認といった軽微な事案であることを考えると、4台も必要か疑問に思います。

次に、水による消火が不可能・困難な石油コンビナートや航空事故などの重大な危険物火災に対応する化学車について。
本市は2台保有していますが、過去10年間の出動実績は2件だけで、実際に化学薬剤を放水したことは一度もありません。
本当に2台必要でしょうか?
また他市では水槽付きポンプ自動車と化学車を兼用している事例もありますが、こうした対応は考えられないのでしょうか?

緊急車両の最後、放射性物質・生物剤・化学剤などの漏洩・飛散・流出による災害に対応する特殊災害対応支援車についてです。
本市は2台所有していますが、吹田・尼崎・豊中・高槻各市の保有台数は1台。
過去10年間の稼働実績は5件しかありません。
台数を1台削減できないでしょうか?

【質問①】
いわゆる緊急車両について、過去の稼働実績や近隣他市との比較も踏まえ、見直す余地があると考えるが、市の見解はどうか?
 ↓
【答弁①】
通常災害時に出動する、緊急車両のうちはしご車についてですが、北消防署のはしご車を近接する神戸市や宝塚市と、共同運用することや、瓦木消防署と共用した場合、いずれも、現場によっては、出動から現場到着までに30分以上かかるところもあり、その場合、ベランダなどに取り残された要救助者を救出するまでには、更に時間がかかりますことから、はしご車の共同運用や、共用によるはしご車の削減は、より慎重に検討しなければならない事と考えております。
なお、今年度更新予定のはしご車につきましては、本市の財政状況を鑑み、有利な財政措置を講じられるよう、対応しているところでございます。

次に、救助工作車についてですが、近隣他市の2台に対して、西宮市は4台ございますが、例えば、吹田市は36平方㎞、尼崎市は50平方㎞の面積に対して、当市は100平方㎞の面積を管轄区域としておりますことや、救助出動が増加し、続けていることからも、4台の救助工作車は必要であると考えております。

また65%程度が、一般的に安否確認といわれている事案ではございますが、通報段階では「玄関が施錠されている、中で倒れているかもしれない」という救助を求める内容ですので、一刻も早く救出しなければならない事案と捉え、また高度な救助技術の必要性等を考慮し、救助工作車を出動させているところでございます。

次に化学車についてですが、本市は2台保有しており、このうち1台は通常の化学車ですが、もう一台は非常用の予備車として、水槽付きポンプ自動車兼用の化学車としているところです。
なお今年度更新する通常の化学車につきましても、他市等の状況も踏まえ、また財政負担を考慮し、検討を重ねた結果、水槽付きポンプ自動車兼用の化学車を導入する予定としております。

次に、特殊災害対応支援車についてですが、この車両は、毒劇物や危険物質等の漏洩、飛散等の災害に対応する車両で、当市は、北部に西日本の大動脈であります中国自動車道を有しており、このような場所で、危険物質等を運搬している車両が事故を起こした場合、非常に大きな事故に発展しかねない、と考えておりますことから、即応体制が取れるよう、南部だけではなく北部にも配備している状況でございます。

■■■■■

消防の言い分は、こんな感じ。
この話、もう少し続きますので、お付き合いくださいませ。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


期末勤勉手当や退職手当に関わる手厚すぎる計算ルールを見直したことは評価します。でも問題がある手当は、まだまだ沢山ありますよ!

2025-04-14 16:09:51 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

宝塚市長選挙におきまして、大川候補を応援しましたが、当選に届きませんでした。
候補ご本人と支援された皆様、本当にお疲れ様でした。
関心をお寄せいただいた皆様にも、心から御礼申し上げます。
そして選挙に関わったすべての皆様、おつかれさまでした。
 ↓


西宮市と同じく、財政危機に陥っている宝塚市。
加えて、大川候補は事実上の保守系統一候補としての出馬(=自民・維新の両党から推薦)と認識しています。
候補ご本人の資質に加えて、そういった要素もあったことから期待もし、関心も寄せていただけに残念でした...

なお同日に同じく市長選挙が行われた伊丹市では、中田候補が圧巻のゼロ打ち当確(=午後8時の投票締め切りと同時に当選確実)。
 ↓
伊丹・宝塚市長選挙開票 伊丹市長に中田氏 宝塚市長に森氏が初当選@サンテレビジョンWEB

それにしても、周辺自治体の首長の顔触れが、どんどん変わっていきますね。
なんだか、時代の変化を感じます。

さて本題、色々ありすぎて、第何弾かも分からなくなってきた3月議会×報告シリーズですよ。
是非とも報告したい話の1つに、私が長年取り組んできた結果、大きな成果を得ることができた手当関連の話がありました。
ただ、この件、スペースの関係もあれば、内容が細かすぎることもあり、現在、絶賛配布中の市政報告81号でも大きくは取り上げられなかったんですよね…
 ↓


が、スペースや文章量に制約がないことが、ブログの強み。
というわけで詳しく、報告していきます!

-----
●中高齢層の基本給が高い
●いわゆる現業職の待遇が手厚い
●各種手当が手厚い
-----
等々、給与制度に関わる問題が甚だ多い西宮市。
私は、こうした構造が日本一高い平均給与に繋がっていると考えています。
 ↓
【ご参照】
祝!?職員給与日本一。・・・西宮って、近いうちに予算が組めなくなるかもしれないくらいの財政危機なんじゃありませんでしたっけ???@2024年8月のブログ

そして、そういう至って手厚い手当の中に、期末勤勉手当(いわゆるボーナス)と退職手当があります。
この両手当、職員が有利になるような独自のきめ細かい(?)ルールが設定されていたんですよね。
が継続して追及してきた結果、3月議会において、これらのルール設定のうち、国を上回る部分は、全てなくなりました。
以下、具体的に列挙していきます!

まずは期末勤勉手当(いわゆるボーナス)。
1件目はこちら。
 ↓

 ↑
私傷病休職とは「業務を原因としない病気や怪我で従業員が就業できなくなった場面で、事業主が従業員の就業を免除して休ませること」。
従来は基準日時点で復職さえしていれば、いくら休職していても、期末手当からの減額なし。
これを、期間によって減額するように改めた!という、当たり前の話ですね。
なお、これによる効果額は年間700万円とのこと。
ただし、効果額は病院や上下水道などの企業会計を除いたものなので、実際の効果額はもっと大きくなります(以下、効果額は、退職金も含めて全て同じ)。

2件目はこちら。
 ↓

 ↑
従来は、算定に用いる期間率を在職期間によって、細かく、かつ総じて有利になるように設定していました。
が、これをシンプルに、かつ国と同じ数値設定に改めたという話です。
これによる効果額は年間5000万円!

3件目は、こちら。
 ↓


 ↑
これも概ね2件目と同じ話ですね。
これによる効果額は年間3000万円。
なので、今回行われた期末勤勉手当の見直しによって、年間8700万円の人件費が削減されることになります。
これは大きい!

次に退職手当。
1件目はこちらですが、期末勤勉手当の2・3件目と同じで、とにかく細かく・かつ有利になるように上乗せ設定を設ける形ですね。
 ↓

 ↑
これによる効果額は年間4600万円。
ちなみに現状、西宮市役所では退職年齢65歳への段階的引き上げが行われており、大規模な退職金の発生は2年に1度。
なので退職金に関わる効果額が発生するのは全て2年に一度だということにはご留意下さい。

2件目は、こちら。
勤務期間を計算するにあたっての端数処理を国より有利になるようにしていたという話ですね。
 ↓

 ↑
これによる効果額は年間900万円。

3件目は、こちら。
こちらについては年間1人いるかいないかレベルとのこと。
しかし、よくもまあ、ここまで色々と細かいところを有利になるように、有利になるように設定してきたもんやな...と。
 ↓


今回の内容は「国に比べて、やたらと手厚かった内容を、国と同水準に揃えた!」という話でしかありません。
とは言うものの、厳しい財政状況の中、人事担当部署が頑張ったこと自体は事実であり、一定評価しています。
一方で、本市には特殊勤務手当や主任・班長手当等、まだまだ他自治体と比べて手厚すぎる、問題のある手当が多く存在しています。
 ↓
市政報告78号×裏面@2024年7月発行


何度も言っていることですが。
財政危機の中、「市民サービスは他自治体より手厚いものをガンガン削る!でも、市職員の待遇は別ですよ~」というような姿勢では、市民の理解と賛同を得ることなどできません。
現場で市民と向かい合う職員さんからも、こういう状況について良しとしない声を多々お預かりしています。
そうした声を旨に、引き続き、厳しい姿勢で取り組んでまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


こぼれ話@一部職員の昇給を止める議案。こういう話があるから、生成AIって怖いんですよね...

2025-04-03 11:13:31 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

私にとって、3月議会における最大の話は、やはり「国家公務員の水準を上回る給料水準にある職員の昇給を止める!」という例の話でした。
 ↓
【ご参照】
西宮市政100年の歴史の中で、初めて否決された新年度予算。が、今日のブログは給料表の見直しに関わる話がメインです!
給料表カットの効果が新年度予算で示されなかったのは時間がなかったから。カット対象者は昇給していませんし、今後も昇給しませんので念のため。

この件、にしつーさんにも取り上げて頂きました。
修正予算についても詳しく取り上げて下さっています!
 ↓
西宮市議会が本気出してる。予算1億円以上カット @2025/3/31付・西宮つーしん

 ↑
修正予算については、こんなややこしい話を、この水準で分かりやすく、伝わるようにまとめて頂いている事に脱帽。
メディア(?)としての性質はもちろん、そもそもの方向性が異なっていることはよくよく分かった上で、市の広報にも学ぶべき部分は多々あるように思いますね。

なお、この件について最新の市政報告には、こんな表を掲載するつもりです。
分かりやすくできて、ご満悦。
納品されて、配り始めるのが楽しみ♪
 ↓


なお、この話についての討論は、以下の動画の49分経過頃~1時間28分頃でご覧頂けます。
 ↓
西宮市議会 議会中継 - 発言内容
 ↑
ちなみに、この話題についての質疑は総務常任委員会で行われたので、本会議場で行われたのは討論のみ。
ここは先日、ご紹介した議員定数削減の話とは異なるところですね。
こちらも会派・議員ごとに大きく異なる考え方や姿勢が示されていますので、よろしければご覧ください。
なお反対側の方から、多く聞かれたのは「組合と市が交渉でまとまった結論を、市がひっくり返すのは越権行為!」という趣旨の話だったと理解しています。

で、そういうのとは全然別筋で、かなりビビった話が議案提出までの過程であったんですよね。
なので、今日はその話をば。

この話について、本会議に先立ち、総務常任委員会で質疑がなされたのは上に書いた通り。
 ↓
【ご参照】
「同等の職位でも国家公務員より高い給与水準にある職員を賃上げするなら、実力行使にでる!」と宣言してきた私。本日の総務常任委員会で宣言通り、行動しました!! @2025年3月のブログ

それに先だって、質疑が予定される総務常任委員会のメンバーの方には、出来るだけ事前に話を聞きに行くようにしていました。
やる以上、意味のある質疑をしたいですしね。

で事前に話を聞きに回っていた中で驚いたのが、市民クラブの田中あきよ議員が質疑内容を準備するべく、3/24の夜にChatGPTで検索してみたところ
-----
●長岡京市で、市が職員給与の改定案を議会に提出
  ↓
●議会が、その内容を大幅削減する修正を加える
  ↓
●市長側が「議会の修正は違法!」と訴えて訴訟
  ↓
●大阪高裁が違法と判断!!
-----
という内容が出てきたという話。
いや、それがホンマならシャレになりませんよ...
その晩、田中議員がコピペされていた内容は以下の通り。
  ↓



ところが、この内容を翌日、再度検索してみたら、こんな事例は出てこない、と。
加えて、
-----
●長岡京市に直接確認してみたが、そんな事例はないと言われた...
●大阪高裁の記録を見ても、そんな記録はない...
-----
ということだったそうな。
自分が調べている過程で、同様に「長岡京市で訴えられて、議会が負けた事例がある!」てな話が出てきていたら、この議案、よう出さんかったのでは...とさえ思います。
私自身も怖いですが、それ以上に、議案に賛同して下さる方々に迷惑かけるわけにはいきませんもの。

しかし、やっぱり生成AIって、こういうことがあるんですね。
ここには書きませんが、もう一つ、3月議会に関連して、誤った情報が生成AIから出てきた事例があり、ほんま怖い…
そら、ChatGPTを業務に積極的に使用することに否定的な自治体も存在するわな...と。
とは言え、私は事実関係の確認はしっかり取る等、気を付けるべきには気を付けることを前提に活用すべきという立場ですが。

てなわけで、実は提出から可決に至るまでに、こんな話もあったんですよ~というお話でした。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


盛り沢山だった3月議会。議員定数を41から40に1削減する議案も賛成多数で可決されました!

2025-03-31 12:41:01 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

-----
●当初予算案の否決
●国家公務員の給与水準を上回る職員の昇給停止
-----
と、盛り沢山だった3月議会。
が、ある意味、それ以上に盛り上がったのが「議員定数を現在の41から1削減して40にする!」という話でした。
なので今日は、その話について、つらつらと。

提出者を代表して趣旨説明を行った渡辺議員(日本維新の会)の趣旨説明は、概ね
-----
●財政状況が、きわめて悪い
→実質6年連続赤字
→近い将来、基金が枯渇することが危惧されている
●これを受けて、市としても、職員数の削減を進める意思が示されている
→議会としても、定数を削減すべき
-----
というものでした。
強く同意・共感できる内容と受け止めています。
そもそも
-----
●渡辺議員は、もともと同じ会派に所属していた
→その当時から、渡辺議員は、議員定数の削減実現に強い意欲を持っていた
→2018年9月議会に、同様の趣旨の議案を提出した

-----

という経緯もあります。
当時、提出した議案は反対多数で否決されてしまいましたので、ある意味、私にとっても6~7年越しのリベンジマッチですね。
 ↓
議員定数を41から40に1削減する条例案は、反対多数で否決されてしまいました... @2018年10月のブログ

様々な角度から行われた
-----
●提出者による説明と、それに対する5人の議員からの質疑
 (不明な点・確認したい点についてのやりとりが、提案者と質問者で行われます。3時間56分頃~4時間53分頃)
●賛成・反対それぞれの立場の議員7人から行われた討論
 (賛否と各会派・議員の考えが述べられます。4時間56分頃~5時間16分頃)
-----
を以下でご確認いただけます。
 ↓
西宮市議会 議会中継 - 発言内容@令和7年3月定例会×3月21日
 ↑ 
定数削減に反対する側から、とりわけ多く聞かれたのが「多様な市民の声を受け取る機能が低下するのでは?」という趣旨の質問・意見でした。
そうした声を全面的に否定するつもりはありません。
が私は厳しい財政状況の中、議員自身が自らの姿勢を律することの方が、より重要だと思います。
そんな私のスタンスから見ても、やはり議会の声や意見は実に多様。
動画からは、そのことがよくよく分かって頂けると思いますので、興味と関心おありで時間が許す方には是非ご覧ください。
(なお、私および我が会派の賛成意見は、これに先だって行われた議会運営委員会で述べており、本会議場ではなにも述べていません。)

なお採決結果は、賛成28/反対12の賛成多数で可決されました。
各議員・会派の賛否の別は以下の通りです(会派の並びは所属人数が大きい会派順、その中の議員名は50音順)。
-----
【賛成】
●日本維新の会 西宮市議団
→ありめ・今泉・江良・多田・浜口・前島・前田・渡辺
●会派・ぜんしん
→おおさこ・菅野・草加・澁谷・たかの・牧(八木は議長のため採決に加わらず)
●公明党議員団
→大川原・大原・しげひさ・松田・松山・山口・山田
●啓誠会
→川村・坂上・坂本・田中・松本
●無所属
→村上・森

【反対】
●市民クラブ
→おくの・河崎・田中・中尾・花岡・宮本
●日本共産党西宮市会議員団
→庄本・野口・三好
●無所属
→一色・佐野・よつや
-----

この結果だけを見ると「なんや圧倒的多数で可決されてるやん...」という感覚を持たれる方、多くいらっしゃることと思います。
が過程を知っている者としては、「よくも、なんとか可決に至らせることができたもんだ...」と思う流れさえ、途中でありました。
ここらへん過去に、議員定数削減議案が提出された際の採決結果からも感じて頂けるのではないかいな、と。
   ↓


それにしても、しみじみ3月議会は盛り沢山でした。
まだまだご報告したい内容がありますので、そちらについても、おいおいご報告してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


給料表カットの効果が新年度予算で示されなかったのは時間がなかったから。カット対象者は昇給していませんし、今後も昇給しませんので念のため。

2025-03-27 19:18:58 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

昨日の本会議終了後、会派メンバーで撮った全員集合写真。
たかのさんが1人デカいな&花粉症でボロボロなのはかわいそうに。。。
 ↓


さて昨日、臨時会が招集され、修正予算が賛成多数で可決されたのは既報の通り。
 ↓
【ご参照】
臨時議会終了。修正予算は賛成多数で可決されました。 @昨日のブログ

一方で、そのことを報道する記事や、記事をご覧になっての反応に、やや誤解や分かりにくい点があるように感じたんですよね。
なので今日は、そこらへんについて、つらつらと。
以下、分かりやすい事例として、神戸新聞記事をご覧ください(赤字部分が注目箇所です)。
 ↓
■■■■■
1億1669万円減額した修正予算案可決 西宮市議会、議員側が指摘の人件費は変えず

西宮市議会は26日、臨時本会議を開き、市が修正を加えた2025年度一般会計当初予算案を賛成多数で可決した。
21日には、市制100年で初めて一般会計当初予算案が否決されていた。
市は修正前の当初予算案のうち、6事業を縮小し、計1億1669万円を減額して提案。
議員側から指摘が相次いでいた人件費は、時間的な制約などを理由に手を付けなかった。

賛成に転じたのは、会派・ぜんしん(7人)と啓誠会(5人)、無所属議員1人。
議会定数は41で、議長(会派・ぜんしん)を除く40人で採決し、29人が賛成した。
日本維新の会(8人)は、人件費に手を付けていないことなどを理由に反対。
共産党(3人)も、阪神電鉄西宮駅北側エリアの市街地再開発の進め方などを取り上げ反対した。

修正前の予算案を巡っては、人件費圧縮への取り組み姿勢や事業の優先順位について批判が集まり、市の議会対応なども否決の理由となっていた。

今回、市が修正を加えた予算案は、反対した議員らの意見を踏まえ、中学校の部活動の地域移行にかかる補助金など(5634万円)や、避難情報を発信する西宮市版「防災アプリ」の開発委託料(4835万円)、就学前児童給付事業の事務費(660万円)などを減らした。

議員らは「一定、評価する」「誠意ある修正」などと発言。
石井登志郎市長は、人件費は職員組合と交渉する必要があるなどと説明し、「議会とコミュニケーションを取りながら進めていきたい」。
さらに「市民生活に影響が出ないよう、政策を前に進めていきたい」と語った。

1億1669万円減額した修正予算案可決 西宮市議会、議員側が指摘の人件費は変えず@神戸新聞WEBニュース
■■■■■

この記事を見ると、
-----
●しぶやは「職員給与の増に一定歯止めをかけることが出来た!」とアピールしている
  ↓
●ところが修正予算には、その内容は反映されてない
  ↓
●単なるパフォーマンスで、なんの成果も挙げていないのでは?
  ↓
●実際、日本維新の会も「人件費に手を付けていないことなどを理由に反対」って書いてるやん...
-----
的な感想を持つ方も一定数いらっしゃるんやろうな...と。
が、この感想は誤りです。

まず「議員側から指摘が相次いでいた人件費は、時間的な制約などを理由に手を付けなかった」という点。
昨日の総務常任委員会で、修正案可決後の進捗を確認したところ「年度内に対応しないといけない差額支給までに必要な説明や確認に注力しているところ」とのことでした。
ここ、もうちょい分かりやすく整理しますと
-----
●議案325号の昇給内容は、昨年4月に遡って反映されることになる
→昨年4月からの昇給分との差額を3/28(=明日)支給しなければならない
●まずは、そちらへの対応が最優先
→なので時間がなくて、予算案に、修正案可決に伴う減額を反映することまで手が回らなかった...
-----
ということですね。
、修正案可決に伴ってカットされた号に該当する職員には、当然、差額は支給されません(=昇給しません)。
だって差額自体が存在しないんですもの。
そして今後も級が上がらない限り、昇給することはありません。
要は、時間的な問題で予算には反映できなかったが、昇給は止められた!ということです。
(会計上、支給されなかった分は、決算の時に「執行残」として戻ってきます。)

で、次の疑問は「じゃあ、なぜ日本維新の会は『人件費に手を付けていないことなどを理由に反対』したの?」というところですよね。
ここで言う、日本維新の会さんの「人件費に手を付けていない!」というのは、
-----
× 今回の修正案提出でカットされたはずの内容が反映されていない!
    ↓
○ 財政難なのに、人件費削減のための取組が甘すぎる!
-----
ということですね。
以下、詳しく知りたい方は、修正予算への反対討論を行った、渡辺議員の討論をご確認頂ければと思います。
 ↓
修正された令和7年度西宮市一般会計予算にも反対しました - 渡辺けんじろう|西宮市議会議員|保育士経験を市政に|日本維新の会|

それにしても、日本語って難しい。
そら、この記事を読んだなら、「なんや、ただのパフォーマンスやんけ...」と思う方が出てくるのも仕方ないわな...と思います。
でもパフォーマンスとは縁遠く、常に実際の効果をこそ狙うのが、私の、そして我が会派の基本スタンス。
引き続き、このスタンスを大事に市政に対峙してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


西宮市政100年の歴史の中で、初めて否決された新年度予算。が、今日のブログは給料表の見直しに関わる話がメインです!

2025-03-21 18:26:39 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

既報の通り、本日で3月議会は終了。
諸々、話はありましたが、私にとって最大の関心事は、国の水準を上回る給与を支給されている職員の昇給を止める議案の行方。
 ↓
【ご参照】
「同等の職位でも国家公務員より高い給与水準にある職員を賃上げするなら、実力行使にでる!」と宣言してきた私。本日の総務常任委員会で宣言通り、行動しました!!@2025年3月のブログ

こちらについては議長裁決までもつれた結果、賛成21・反対20の賛成多数で可決されました!
もうね、むちゃくちゃシビレれましたよ...

ご協力頂いた各会派所属議員と無所属議員の皆様に心から御礼申し上げます!!
そして以下が本会議場で述べた、入魂の討論。
ちょいと長いですが、是非ご覧ください!

■■■■■

会派・ぜんしんは議案325号「西宮市一般職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例制定の件」について修正案に賛成、修正案を除く原案にも賛成します。
なお修正案は、市が提案した職員給料を増額改定する内容のうち、国家公務員の水準を上回る一般行政職については増額改定せず、現在の金額に抑えるものです。
以下、賛成理由を申し述べます。

きわめて厳しい財政状況の中、市は市民生活に直結する様々なサービスについて、国や他市の水準と比較して手厚いものを削減する姿勢で臨んでいます。
一方で、市職員の給料については、国や近隣他市と比較して高い水準にあるものについても「人事院勧告の内容を反映する!」という理由で増額改定しようとしています。

しかしながら、そもそも閣議決定された「公務員の給与改定に関する取扱いについて」には「地域における国家公務員または民間の給与水準を上回っている地方公共団体にあっては、その適正化を図るため、必要な措置を講ずるよう要請する」と明記されています。
こうした背景を踏まえ、私共は昨年提出された同趣旨の給料改定議案に反対しました。
また昨年12月議会における一般質問で、私は「市が前回の人事院勧告と同じ姿勢で改定に臨むなら、今後、様々な議案や市政課題に対する私共会派の主張や行動に重大な影響を与えることを、この場で指摘しておきます」と宣言しました。

にもかかわらず、今回、市が提出した議案は、同等の職位でも国家公務員より高い給与水準にある職員を含め、全ての職員の給料を上げる内容のものでした。
社会全体が賃上げ基調にある中、私どもとしても、勧告の趣旨を踏まえた昇給の必要性は認識しています。
しかしながら、この内容には到底、賛同できません。

市は、今回の内容について「若年層に手厚く」という人事院勧告の趣旨を踏まえたと説明しています。
けれども同一級における給料の上昇率を、若手が多い1級・2級・3級の職員で比較すると、1級の上昇率が国で最大14.1%なのに対して、西宮市は12.0%と西宮市が2.1%低くなっています。
2級の上昇率は国が最大10.6%なのに対して西宮市は9.3%と1.3%、3級では国が最大8.5%なのに対して、西宮市は6.3%と2.2%低くなっています。
いずれの級においても、西宮市の上昇率は相対的に低くなっているのです。

人事院勧告による給料の上昇率の総枠が概ね3%と定められている中、市は国よりも高い水準にある中高齢層の職員の給料も手厚く上げようとしています。
そのため「若年層に手厚く」という人事院勧告の趣旨からは違和感のある、こうした結果になっているのです。
そして、こうした姿勢が、本市の給料表が抱える積年の課題である、一部の級において号が著しく多く、昇格しなくても給料が上がり続ける。
その結果、課長より係長の年配職員の給料が高い、あるいは係長より役職についていない年配職員の給料の方が高いという、職位と給与の逆転現象が多々起きている現状につながっています。
これでは頑張っている職員のモチベーションは低下しますし、働かない・働こうとしない職員のこのままでいいのだ!という雰囲気をより強く醸成させてしまいます。
こうした課題を長年、会派として指摘し、市に必要な対応を求めてきましたが、適切な対応がなされることなく、現在の財政危機に至ってしまった。
我が会派は、こうなるに至った過去の経過と、現在の状況を、きわめて遺憾に思っています。

私は、先日の総務常任委員会で修正案の提出者として質疑に応じました。
委員会では、当該修正議案が可決された場合の、今後の職員団体との関係や交渉への影響を懸念する旨の質疑がありました。

もちろん、そうした影響は否定できません。
しかしながら総務省の資料によって、西宮市職員の平均給与月額は3年連続で日本一高いことが示され、新聞や経済紙でも取り上げられています。
財政危機の中、職員の平均給与は日本一高い。
市民生活に直結する様々なサービスも削減しようとしている。
にもかかわらず、国よりも高い水準にある職員も含めて、全ての職員の給料を上げる。
これは職員団体との関係よりはるかに重要で重大な、市民の市政への信頼感を棄損させることにはならないのでしょうか。
私は、そのことをこそ、強く、強く危惧します。

2006年に北海道夕張市が、多額の借金の重圧で自己再建を断念するという、いわゆる「夕張ショック」が起こり、日本中の自治体関係者に衝撃が走りました。
その際、世間をにぎわせたのが、夕張市破綻のニュースが流れた数日後の「夕張市職員に前年を上回るボーナスが支給される」という報道でした。
夕張市役所にしてみれば、予算に則って、粛々と賞与を支給するだけのことだったのでしょう。
ですが当時、一年生議員だった私は、このことに強烈な違和感を覚え、今も強く印象に残っています。

繰り返しになりますが、市は、市民生活に直結する様々なサービスについて、国や他市の水準と比較して手厚いものを削減する姿勢で臨んでいます。
一方で全職員の給料を上げて、いわゆるボーナスも満額支給する考えのようです。
しかしながら、我が会派は、この姿勢に極めて強い違和感を持っています。
今の西宮市は、本来であれば、我々が提案し続けてきた給料表の抜本的見直しは勿論、ボーナスや手当を含む給与のカットさえ検討するべき段階にあるのではないでしょうか。

現在のところ、本市は財政破綻した当時の夕張市ほど厳しい状況におかれてはいません。
けれども私には、現在の西宮市に、当時の夕張市役所に見られたであろう危機感のなさや、ただただ前例を踏襲していけばよいという意識が蔓延しているように思えてなりません。

市の、こうした姿勢と意識が議案325号の修正案提出につながった。
そして100年という長い西宮市政の歴史の中で初めて、当初予算の否決という事態に陥ろうとしている。
このことを、市長以下、市の経営層は強く、深く認識するべきです。
以上、会派・ぜんしんの賛成討論とします。

■■■■■

夕張市に関する記述は、おそらく10数年ぶりに事務所の本棚から取り出した、この本を読み返しつつ、振り返りました。
このままでは西宮市は、本当に破綻しかねない。
そのくらいの瀬戸際にいるという感覚を、役所全体や職員一人一人はもちろん、議会も強く持つべきだと思っています。
 ↓


なお想定されていた通り、当初予算は反対多数で否決。
また現在の議員定数41を40に削減する議案は賛成多数で可決されました。
こちらについても後日、詳しく報告させて頂くつもりですが、まずは同じ会派のたかの議員と牧議員のブログをご覧頂ければと思います。
 ↓
【たかの議員のブログ】当初予算案に反対!市政史上初の否決!! | 西宮市議会議員・たかのしん公式ブログ
【牧議員のブログ】西宮市議会議員 牧みゆきのブログ

なお本会議終了後の議会運営委員会で、
-----
●26日に再度、議会が招集されること
→当該議会において、修正予算が示される&審査が行われ、賛否が問われること
-----
が公式にアナウンスされましたので、その点、付言しておきます。

引き続き、よりよい市政を実現するため、私が信じる方向と方法で行動してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


費用を払って自分で廃棄するよう、法で定められている家電4品目。「生活保護世帯だけは無料で回収!」って不平等では???

2025-03-10 15:40:12 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

遂に終わってしまった「坂の上の雲」。
ロシアがウクライナに攻めこむ状況が続いている中、この作品が再放送されるのは、なんとも示唆的な…
 ↓

 ↑
「スペシャルドラマ」の名に相応しい、この作品。
こんなレベルの大作を、テレビドラマで作ることなんて不可能なのでは???と思ってしまいますね。。。
色々と考えさせられる、よい作品でした。

さて本題、さまざま課題山盛りの3月議会の中で、またまた???と思った話があったので、今日は、それについて。
財政危機を受けて、様々な見直しを進めている西宮市。
その中で目立つ一つが、使用料や手数料の見直しですね。

その一環として
-----
●本市では、各種廃棄物処理手数料を長らく改定していないが、その間、消費税率引上げ・物価上昇・周辺自治体の手数料改定等、社会情勢が大きく変化している
→各種廃棄物処理量を改定(≒値上げ)する
-----
との話が、先日の民生常任委員会で報告されました。
具体的な内容は以下の通り。
 ↓


内容や経緯も踏まえて、これ自体はやむを得ない話だと思っています。
むしろ「粗大ごみ処理手数料×生活系(収集)」だけは、なんの見直しもされなかったことが不思議。
この流れであれば、当然、見直されてしかるべきなのでに、なんなんですかね、これ???

で、もひとつ不思議に感じたのが「家電ゴミ処理手数料」なんですよ。
-----
冷蔵庫・電気冷凍庫大(250Ⅼ以上):7500円
冷蔵庫・電気冷凍庫小(250Ⅼ未満)・洗濯機・衣類乾燥機:4500円
エアコン・テレビ:4200円
-----
と書いてあるものの、「R5年度決算額」「R8年度歳入見込額」とも「0千円」ってどういうこと???

確認したところ、これ
-----
●生活保護受給者のみを対象として、該当品を収集
→手数料は減免(=無料で収集)しており、歳入実績はない
→今後も歳入は発生しないため、改定は行わない
-----
とのこと。
いや、これって最低限、手数料は払ってもらうべきですよね。
つうか、こういう形で、事業を続けること自体、どうよ???

尼崎・神戸・姫路・明石・川西の各市では、こうしたサービスは行っていません。
芦屋市は、どうしても処理できない場合に手数料を徴収して処理しているとのことで、「生活保護世帯であれば無条件で無償!」という西宮市とは根本的に建付けが異なります。
「他市に比べて、突出したサービスは削除!」という方向で、様々なサービス削減を進めている中、こうした事業だけは残すことに甚だ違和感があるんですよね、私としては。

この件、私が指摘した結果、市も一定の問題意識を持ってくれていると感じています。
引き続き、今後の推移を見守り、是正を求めていきたいと思います。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。


「同等の職位でも国家公務員より高い給与水準にある職員を賃上げするなら、実力行使にでる!」と宣言してきた私。本日の総務常任委員会で宣言通り、行動しました!!

2025-03-06 18:50:44 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

国は毎年度、民間の給与実態を調査した上で「人事院勧告」を行っており、地方公務員の給与は、これに大きな影響を受けます。
これは、もちろん西宮市も同様の話。
一方で、現在の厳しい財政状況の下、同等の職位で、国家公務員より高い給与水準にある職員まで昇給させるべきではない!と、私は思っています。
なので昨年、提案された全ての職員の給料を挙げる趣旨の議案に、我が会派は反対しました。
が、議案は賛成多数で可決されてしまいました...
 ↓
しぶやの市政報告77号×裏面@2024年4月発行


一方で、私が抱える問題意識は、今も全く変わっていません。
だからこそ私は、昨年12月議会で「同等の職位で、国家公務員より高い給料水準にある場合、人事院勧告を反映する際でも改定は行うべきでないと考えるが、市の見解はどうか?」という質問を行いました。
そして、市からは「人事院勧告を踏まえた給与制度の見直しを実施する場合においては、人事院勧告の改定趣旨とともに、財政構造改善に向けた取組の観点や、議会からいただいているご意見を踏まえ、総合的に判断してまいります」という答弁を得ました。
けれども結局、市はこの3月議会で、全ての職員の給料を上げる議案を提出してきました。

昨年12月議会の質疑の最後で、私は
-----
本市には同等の職位でも国家公務員より高い給与水準にある職員が多く存在します。
前回のように、こうした職員も含めてすべて昇給させるようなことには到底賛同できません。
市が前回の人事院勧告と同じ姿勢で改定に臨むなら、今後、様々な議案や市政課題に対する私共会派の主張や行動に重大な影響を与えることを、この場で指摘しておきます。
-----
と述べました。
にも関わらず「同等の職位で、国家公務員より高い給料水準にある職員も含めて、全ての職員の給料を上げる!」旨の議案が、今議会で提出されてきた。
ならば私としては、具体的な行動に出るしかないですよね。

というわけで本日の総務常任委員会において、市が提出した議案に対する修正案を提出しました。
提出理由は、以下の通り。

■■■■■

今回、提出した修正議案の目的は、市における行政職給料表の最高号給を、国の行政職俸給表における最高号給と同水準にすることにあります。

きわめて厳しい財政状況の中、市は市民生活に直結する様々なサービスについて、国や他市の水準と比較して手厚いものを削減する姿勢で臨んでいます。
一方で、市職員の給料については、国や近隣他市と比較して高い水準にあるものについても人事院勧告の内容を反映するという理由で増額改定しようとしています。
しかしながら、そもそも閣議決定された「公務員の給与改定に関する取扱いについて」には「地域における国家公務員または民間の給与水準を上回っている地方公共団体にあっては、その適正化を図るため、必要な措置を講ずるよう要請する」と明記されています。
こうした背景を考えた時、今回、市が提案してきた内容は到底、市民の理解を得られるものではありません。

加えて、本市の給料表が抱える重大な問題の一つとして、一部の級において号が著しく多く、昇級しなくても給料が上がり続ける結果、職位と給与の逆転現象が多々起きているという現実があることを長年、会派として指摘、市に必要な対応を求めてきましたが、適切な対応はなされませんでした。
よって今回の提案に至ったものです。

■■■■■

具体的には、
-----
●市から、公務員の給料を規定する給料表の改定内容が示された
→そのうち、特に問題が多い3級(=いわゆるヒラ)・4級(=係長)を以下、抜粋
●市が提案してきた内容が、以下の給料表の「改訂後」「給料月額」の部分
→私が提案したのは、そのうち青部分を削除する
-----
というものです。
 ↓


ここで注意が必要なのは、上の金額はあくまで公務員の給与制度で言うところの「給料」であるというところ。
西宮市の場合、これに地域手当と係長(4級)には役職手当が加算されます。
なので実際の月給の上限額は
-----
●3級で403.332円
●4級で498,948円
-----
となります(残業代はこれとは別なので、更に上積みの可能性あり)。
なので3級だとザックリ年収は600万円台半ばですし、4級だと800万円台半ばに到達します。
いや、十分でしょうよ、これだけあれば...

この内容について、総務常任委員会では「この内容は労使交渉の結果、まとまって提出されてきたものであり、これを否定することは今後の労使間の関係や交渉に重大な影響を与える。越権行為ではないか?」という趣旨を含め、様々な質疑や意見を頂きました。
でも私から見れば、ここまで厳しい財政状況の中、同等の職位でも国家公務員より高い給与水準にある職員さえ昇給させることは、労使関係より重視すべき市民と市政の信頼関係を毀損する行為だと思っています。
そして、市(=労使間交渉の結果)に任せてきた結果がこうである以上、行動せざるを得ないと考えました。
・・・つうか財政難を受けて、市民サービスを切りまくっている中、「全職員の給料を例外なく上げる!」と考える感覚自体が、私には到底、理解できません。
本来なら(いわゆる)ボーナスはもちろん、給料のカットだってあってしかるべきレベルの話だと思うんですけどね。

採決の結果、日本維新の会 西宮市会議員団・啓誠会所属議員の皆様の賛同を得て、委員会では採決されました。
ご賛同頂いた皆様に、この場をお借りして、心から御礼を申し上げます。
(公明党議員団所属議員は委員長のため、採決に参加していません)。

この結果を受けて、21日の本会議に臨むことになりますが、現段階では情勢は甚だビミョー。
可決されれば、おそらく全国的にも例を見ない議会としての意思表示ということになるでしょう。
そして、その行動の結果が市政に直接反映され、今後の市政運営にも大きな影響を与えることになります。
最後の最後まで、決意を持って行動してまいります。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。