西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

医師の待遇改善も結構ですが。

2008-07-30 11:44:28 | すべての人にやさしいまちを実現するために

ここ数ヶ月、色々と考えていたのですが、6月議会分から、
活動レポートの作成・配布を含めた、個人での広報活動を再開します。
市政に関する、自分が考える問題意識・実際に起こったことなどを
多くの方にお伝えすること。
それによって、一人でも多くの方に、市政に関心を持っていただくよう
努めること。
あるいは、そのためのきっかけとなるべく、働きかけること。
こういったことが、議員としての非常に重要な職務だという思いに、
活動自粛前と、今とで、なんら変わりはないのですから。
そもそも、書きたいことが、一杯ありますし。

というわけで、昨日から、活動レポートの作成に取り掛かり始めました。
朝立ち・ポスティング等の実施は、多分、盆明け頃からになると思いますので、
しばらく、お待ちくださいませ。
で、レポートの作成に当たって、ここしばらくの活動内容等を振り返ってみたところ
「あれ、これ、日記に書いてないわ~」
という重要マターを見つけたので、ご報告をば。

ネタは、久しぶりの市立中央病院です。
6月議会で、
○市立中央病院に勤務する医師・歯科医師等の処遇を改善するとともに、
  救急医療体制を強化するため
に、宿日直手当等・特殊勤務手当の拡充等を行うための
条例案が提出され、審議の結果、可決・成立しました。

細かい話は色々あるのですが、要は、
 ・全国的に発生している医師不足問題に、市としても対処する必要がある。
  そのためには、民間と比べて低い水準にあるといわれる給与水準の
  向上が必要である。
 ・救急医療体制の強化のため、夜間・緊急時等の対応体制を
  強化する必要がある。
  そのために、実際に出動した際、あるいは自宅待機を命じられた場合の
  手当を整備・拡充する必要がある。
という感じですな。
今回の見直しによって、中央病院勤務医師の年収は、
ほぼ阪神間の公立病院の平均と同額の年収1290万円から、
民間も含めた平均値といわれる年収1460万円に上がるそうです。
話の趣旨からして、この話は、大筋として問題はないし、大事なことやしな~、
と思ったので、賛成しました。
とはいうものの、では、完全に問題なしかというと、そうとはいえません。

一点は、議会への説明では「医師の処遇改善」ということだけを強調していた
けれども、実は、放射線技師・薬剤師・医療検査技師等も、
一部手当の拡充の恩恵にあずかることになるということです。
以前から、折に触れ、日記・活動レポート等でも触れていますが、
そもそも、市職員の給与水準は民間で同職種に従事した場合と比較して、
高すぎます。

(但し、医師は別です。
 こちらが、民間と比較して低い水準にあることは明らかです。)
こんな中で、医師以外の職種に対してまで、医師の見直しと関連させる形で
同様に手厚い手当を支給するというのは、ちと、微妙だと思うのです。

もう一点は、中央病院の危機的な経営状況を省みるなら、
今回の医師の給与水準向上は、本来、他職種の給与水準の見直しと
セットで行うべきだったということです。
年によって異なりますが、市立中央病院は毎年、実質的には10億円程度の
赤字をたたき出しています。
黒字病院の収益全体に占める人件費の比率が、一般的に50%程度といわれる中
市立中央病院の人件費率は約70%。
その原因の多くは、50代になると1千万円プレーヤーがごろごろしているといわれる
看護職をはじめとした職員の給与水準の高さにあります。
本来、医師の給与水準を向上したいと考えるなら、市場水準と比較して高すぎる
他職種の給与水準を低下させ、病院全体で見たら、人件費は変わらないように
するくらいの見直しは、行ってしかるべきだと思うのです。
ちゅうか、民間なら、絶対、人件費率の見直しに取り組みまっせ、これ。

中央病院については、現在、市においても、抜本的なあり方の検討等が
進められています。
こうした観点も踏まえ、取り組みを進めていくべきだと考えています。


議会は、変わろうとしています。

2008-07-28 15:17:43 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

なにやら、わけのわからん天気です。
今年は、さっきまで、いい天気だったのに突然、雲が出てきたかと思うと、大雨が!
というパターンが、むやみと多い気が。。。
これって、やっぱり地球温暖化の影響ですよね?
小学生のころ愛読していた「小学〇年生」シリーズでは、
「地球は、これから寒冷化して、氷河期に向かう!」
的なことが書かれていて、こわがってたもんですが。
やっぱり、遠い未来のことなど、どうなるものやら、よう分かりませんな。

最近、議会の中で、いろいろな動きが出てきています。
たとえば、議長選の事前調整なしでの役選が実施されました
いろいろと問題はあったものの、密室での調整ではなく、公開された場で
議長を選挙で決めることができました。

あるいは、「(仮称)議会改革特別委員会」
こちらも、某党の猛烈、かつ???な抵抗はあったものの、最終的には全会一致で
委員会を立ち上げることが決まりました。
(個人的には、そこまで文句いうんやったら、反対したらいいし、委員会のメンバーに
 入る必要もないのに、などと思ったりもしつつ。)

さらに、有志による「総合計画研究会」が、立ち上げられました。
総合計画については、この日記でもいろいろと書いてきましたが。
「党派の枠を越えて、議会有志で力を合わせて、一つの問題に取り組もう!」
という趣旨での勉強会が立ち上げられたのは、某会派の長老議員の
「私も長いこと、議員やってますけど、こんな取り組みははじめてですよ、うん。」
という言葉が表すように、画期的なことだと思うのです。

あるいは、遅々たる歩みなのかもしれません。
でも、地方議会の抱える多くの問題が取りざたされる中、西宮市議会の中から、
こうした動きが起こってきていること。
このことを、うれしく、そして誇らしく思っています。

私個人にできることは限られていますが。
様々な動きや課題に、前向きに取り組んでまいります。
こうした活動が実を結ぶなら、今まで以上に、議会は、本来自分たちに求められている
役割を果たすことに、近づいていくことができるはずなのです。
がんばるぞ~。


一般質問のご報告 ~収納対策本部について②~

2008-07-27 09:40:36 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

コメントいただいた塩見様、もし、ご迷惑でなければ、メールでも電話でも結構ですので、
一度、ご連絡をいただけませんか?
過去の経緯等について具体的なお話を、お聞かせいただければと思っております。
その上で、行政側へのヒアリング等を行い、可能な対応策を考えたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

で、一般質問の続きです。
先日の日記のおさらいチックでは、ありますが。
収納対策本部は座学による研修を中心に据えて、不定期に開催されています。
しかしながら、滞納処分・法的措置を担当する部署・人員さえ存在しない部門の
担当課長に対して、滞納処分や法的措置の技術向上のための座学研修を
実施することに、意味があるのでしょうか?むしろ
 ○滞納金があるにも関わらず、滞納処分・法的措置を担当する部署・人員が
  存在しない
 ○人員が存在していても滞納者数・金額と比較して少なすぎる
 ○効率的・効果的な滞納整理のため、抜本的にあり方を検討するべき組織
こういった、それぞれの部署だけでは解決困難な課題を抽出し、
それに対する有効な解決策を提示し、その解決策の実現に向けて取り組むこと。
これこそが収納対策本部に求められていることではないのでしょうか。

収納対策本部の設立後、↓市が実施した滞納整理のための施策↓です。
  ①市税⇒⇒⇒インターネット公売とコンビニ収納を実施
  ②国民健康保険料⇒⇒⇒コンビニ収納の実施を検討
  ③市営住宅家賃等⇒⇒⇒市営住宅からの退去者、かつ家賃滞納者を
                  対象とした電話督促業務の民間委託を検討中
  ④第二専門部会⇒⇒⇒「西宮市債権の管理に関する条例」を作成
                2008年3月議会において可決・成立

この内容を仔細に見ていきますと。
 ① 納税グループによるインターネット公売・コンビニ収納の実施
 ② 国保収納グループによるコンビニ収納の実施検討
 ③ 住宅家賃グループによる電話督促業務の民間委託検討
の3つは、いずれも各部署独自の取り組みであり、収納対策本部とは
なんの関係もありません。
また、④の「西宮市債権の管理に関する条例」が、わざわざ収納対策本部という
新しい組織を立ち上げてまで、作成しなければならなかった重要な条例かというと
個人的には疑問です。
また、仮に重要性について認めるとしましても、この種の条例は他市にも
多数、存在しています。
どうしても必要だということであれば、単独の部署で、容易に作成できる類の
条例なのです。

上で述べてきたように、収納対策本部設置後、なされた施策は
 〇各部署単独でも行えるものばかりだった
 〇収納対策本部が設置されたからこそ可能になったことは
   特に、なかった
ということであれば、収納対策本部の存在意義について、???と思わずには
いられないのです。

と、ここまでが前段です。
次回日記では、具体的な質問内容と、それについての答弁をば。

それでは、今から西宮浜グラウンドの完成記念式典に行ってきます。
完成した姿を見るのは初めて。
楽しみです。


一般質問のご報告 ~収納対策本部について①~

2008-07-22 12:39:26 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

ハンセン優勝ってありかよ。。。
それにしても、準々決勝で負けた選手が、敗者復活戦に勝った結果とは言うものの
また決勝戦に出てくるって、なんか、おかしくないですかね。
青木が勝ってさえくれれば、問題なかったようなもんではありますが。

とは言うものの。
PRIDEなき後、地上波で総合格闘技を見る機会が、皆無に等しくなった中、
DREAMのゴールデンでの放映には、感激すること、この上もなく。
あとは、たのむから、このまま、きちんと地上波での放映を続けてくれと。
川尻VS宇野を筆頭に、見たい試合が、たくさんできました。
前の大会って、関西地区では放映されてないと思うんですよね、多分。
深夜まで全部チェックできてるわけではないので、ひょっとしたら、
私が気付いてないだけで、やってたのかもしれませんが。

さてさて、一般質問のご報告です。
西宮市は昨年、
 〇増大しつづける巨額の滞納金が市政に与える財政面での影響
 〇市民に対する公平性・公立性
といった観点から、滞納金問題を重要課題と位置付け、収納対策本部を
設立しました。
収納対策本部は両副市長を本部長・副本部長に据えた全庁横断的組織です。
当然、各担当部署が独力で対応できる問題への対処に止まるのではなく、
より高い視点・広い視野に立ち、全庁の能力を結集して、
滞納金問題に取り組むことを期待されています。
それでは収納対策本部は、こうした期待に応えることができていると
言えるのでしょうか。

収納対策本部は両副市長をトップに、
 〇市税・国民健康保険料・介護保険料・保育料等、市職員が自ら滞納処分を
   実施できる強制徴収債権部門を取り扱う第一専門部会
 〇市営住宅家賃・災害援護資金貸付金等、裁判所に申し立て、差し押さえ等の
   滞納処分につなげる非強制徴収・私債権部門を取り扱う第二専門部会
から成り立っています。
両部会とも座学による研修を中心に据え、不定期に開催されており、
 〇強制徴収債権部門では税が他の部門の担当者に対して
 〇非強制徴収・私債権部門では、市の委託を受けて、債権回収に関する
   専門的知識を持つ庁外の方が、各部門の担当者に対して
 〇債権徴収・法的措置についての講義
を行っているそうです。
でも、これって、収納対策本部が優先的に取り組むべきことでは
ないんじゃなかろかと思うのです。
ちょっと、↓こちら↓をご覧ください。

                   滞納金額   滞納者  滞納整理担当  法的措置
災害援護資金貸付元利金  5,142百万円  3,153人    3人       16件

これは、あくまで一例ですが。
滞納金額・滞納者数と比較して、滞納整理を担当する人員数が
極めて低い水準に止まっていることがお分かりいただけるかと思います。
滞納金額・約51億円、滞納者数・3153人に対して、
滞納整理を担当する職員は、わずか3人。
この状態で、必要な滞納整理業務を進めることなど、どう考えても不可能です。

さらに悪いことに、「滞納整理担当」の人数は、滞納整理業務に従事する
可能性がある人員の頭数全てを加算したものなのです。
当然、これだけの人数の担当者が常時、滞納整理に携わっているわけでは
ありません。
ある意味、もっとひどい例としては、↓こんなの↓もあります。

                      滞納金額  滞納者  滞納整理担当  法的措置
住宅新築資金貸付金元利金    93百万円  40人    全部を       0件
更正生業資金貸付金元金   89百万円  270人    一人で       0件
住宅改修資金貸付金元利金    24百万円  19人     見て         0件
宅地取得資金貸付金元利金    11百万円   9人     います       0件

滞納整理の担当者が存在することに、なってはいても、
滞納処分件数・法的措置件数が「0」となっている、上の表のような場合。
そもそも滞納処分・法的措置を行うための機能・部署・人員など存在していない
というのが現実だと言えます。
このような部門において、実効性のある滞納整理を行うことなど不可能です。
てゆうか、これ、ほんまに滞納整理するつもり、ありますか?

と、いろいろ言っていると、またまた随分、長い日記になってきたので、
今日は、このへんで。
それでは失礼致します。


一般質問のご報告。① ~まずは、用語の説明をば~

2008-07-18 14:07:46 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

一昨日で、6月議会が終了しました。
なにやら、本筋とは関係ないところで、多大な労力と時間を浪費させられた
議会でした。
こら、やっぱり、ほんま、あらゆる意味で議会改革していかなあきませんわ。

そもそも、「6月議会」という名前であるにも関わらず、6月27日に開会して、
この時期に終わるということ自体、おかしな話で。
こうなった原因は、今年が、日本人移民がブラジルに到達した年から
ちょうど100年が経つ、「ブラジル日本移民百周年」にあたることを踏まえ、
市長・議長がブラジルに飛んだことにあります。
・・・なんぼかかったんやろうなあ、これ。

今日から、何度かにわたって、一般質問のご報告をば。
とりわけ、今日の日記については、質問の前段として、どうしても必要な用語の
説明が中心になっていますので、ややこしくなりますが、ご勘弁。
これを、はっきりさせておかないと、どうしても、議論の理解が中途半端に
なってしまうと思うので。
それでは、早速はじめます。

滞納整理
  督促状の送付・電話等による納付折衝・財産調査など、滞納金発生初期の
  対応から、差し押さえ等の強い強制力を持つ滞納処分まで含めた、
  滞納金を整理するための取り組み全般
滞納処分
  滞納整理業務の一つであり、滞納者の財産の「差し押さえ」等を実施し、
  その換価代金をもって滞納金に充当する一連の強制徴収手続き
強制徴収債権
  国税徴収法という根拠法があるため、市職員が、他の公的部門等の助けを
  借りることなく、自ら、滞納処分を実施できる滞納金
非強制徴収・私債権
  法的な裏付けがないため、市職員が自ら、滞納処分を実施することは
  できず、滞納処分を行うためには、裁判所に申し立てなければならない滞納金
法的措置
  非強制徴収・私債権部門において、滞納処分を行うために必要な、
  「裁判所に申し立てる」という行為

↑この内容↑、ここから何回かに分けてご報告する予定の
 ①収納対策本部について
 ②滞納金問題改善のための具体的取り組みについて
についての内容を、正確にご理解いただくためには、とても重要なことです。
も少し要約すると、
 ○「滞納整理」は滞納金を整理するための取り組み全般
 ○「滞納処分」は、その中の強制徴収手続き
 ○役所が抱えている滞納金には、「強制徴収債権」と「非強制徴収・私債権」の
   二種類がある。前者は行政が直接、差し押さえ等の強制徴収行為を
   実施できるが、後者は、滞納処分を行うには、裁判に訴えなければならない
という感じになろうかと。

後日の日記で、用語が分からなくなった場合には、今日の日記を、
ご覧いただくと理解の助けになろうかと思いますので、よろしくお願いします。
ややこしい話で、申し訳ないのですが。
それでは、次回以降、具体的な内容に入っていきます。
最後まで、お付き合いくださいませ。


総合計画・もっと、きちんと考えましょうよ。。。

2008-07-15 17:11:39 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

どこかで聞いたような話。↓

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080710-00000919-san-soci
こうゆうことがあると、真面目に、一生懸命、働いている、他の先生方が迷惑します。
わけのわからん裁定には、憤りを覚えずにはいられません。
こんな役割しか果たせんのなら、公平委員会など、いらんのではないかと。

昨日、総務常任委員会が開催されました。
議題は複数あったのですが、今日の日記は、総合計画について。
(このネタについては、以前にも、日記で取り上げています
 興味おありの方は、ご覧下さい。)

西宮市は、来年度から向こう10年間の市のあり方を方向付ける
(言い方を変えると、一定の制約をかけることにもなる)
「総合計画」の策定に、取り組んでいます。
で、昨日の総務常任委員会では、パブリックコメントの結果などを反映し、
前回の内容に一定の修正を加えたものが議会に提出され、当局の説明を
受けた上で、内容等に対する質疑を行いました。

説明によりますと。
たとえば、前の日記で意見をつけていた「リーディングプロジェクト」の名前が
「重点プロジェクト」に変わっていたり、「重点プロジェクト」の中に
「公共施設の耐震化」が加えられたりと、たしかに、
一定の修正は加えられていました。
けれども残念ながら、修正されたのは結局のところ、「てにをは」的な部分だけ。
重要なところは、ほとんど、何も変わっては、いませんでした。

ごく個人的な意見ではありますが。
お役所仕事の恐ろしさの真骨頂は、一度、決まったことがあった場合、
周辺状況が、どんなに大きく変わろうと、一切、省みることなく、
ただ粛々と進めていく点にあると思っています。
比較的、直近の出来事で、強く印象に残った出来事として
 ○夕張市破綻のニュースが全国に流れる!
 ○その直後、「夕張市職員に昨年を上回る夏季賞与支給」が決定!!
という、愕然とする以外にない、一連の流れがありました。
これなどは、まさに、一度決まったことは、何があっても、そのまま進めるという
お役所仕事の真骨頂だと思うのです。

そういう意味で、今回の総合計画において、私が、最大の問題だと考えているのは
 ①あまりにも無責任な財政予測に基づいて
 ②個々の具体的な事業の目標まで立案している
という点にあります。
これが、後々及ぼす影響は、下手をすると、破壊的なものにさえ
なりうると思うからです。
以下、市が配付した資料からの引用です。

~前略~ 計画の実現性を確保するためには、各施策の下位にある事業計画と財政計画との整合性を図ることが必要となります。そのため、本計画策定にあたっては、今後の財政見通しについて、長期的な予測にもっとも適しているといわれている計量経済学的手法を用いて推計を行いました。
 推計の結果、普通会計における余剰財源は前期5ヵ年で約94億円、後期5ヵ年で約769億円 ~後略~ (以上、配付資料より抜粋)

一見、もっともらしいことを言っているような感じがしないでもありませんが。
 ①・・・「計量経済学的手法を用いて」財政運営を行った、ソヴィエト連邦って
   消滅しましたよね?
 ②そもそも、長期の財政計画の立案なんて、本当に可能だとお考えですか?
という、話の前提となっている部分について、根本的な疑問を覚えずに
いられません。

市単独の税収が増えるかどうかという点については、あえて置くとしましても。
国の財政状況がここまで厳しいものになっている以上、長期的に見て、
補助金や交付金の減額は、おそらく避けられません。
これは、市の収入の減少に直結します。
一方で、高齢化の進展による医療費の増大、社会保障費の増大や、
道路・学校をはじめとした公共施設の維持管理・補修費などなど、
支出の増大要因は、数えるに事欠きません。
「計画の実現性を確保するためには、各施策の下位にある事業計画と
 財政計画との整合性を図ることが必要」
と本気で考えているのなら、最低限、この財政予想を見直すべきです。

そもそも、人が長期にわたる財政予測を行うことなど、不可能です。
それができるなら、日本の景気は、ここまで悪化しちゃあいませんし、
世界景気だって同じことです。
そんな財政計画を立てるのも無責任なら、それに基づいて、具体的な事業計画の
数値目標まで立案するというのも、無責任なこと、この上ありません。
私は、今後10年間にわたる個々の事業計画について、具体的な目標数値を
設定することなど、やめるべきだと考えています。
(具体的な数値目標をつくるということは、当然、
 「それを実現するために、このような事業を行うことが必要だ!」
 という形に跳ね返り、長期にわたって、行政の取り組みを制約することになる
 可能性が、極めて高い、と私は考えています。)

条例や長期計画といった、行政にとって極めて重要性が高い取り組みに、
(議員も含めて)それ以外の面子の思いを反映することの難しさは、
身にしみて実感しています。
それだけに、具体的な成果を得るのは、容易なことではないでしょう。
とはいえ、今後10年間にもわたる長期に及んで、西宮の方向性を縛りかねない
超重大な計画である以上。
暗中模索状態ではあっても、改善のための色々な取り組みを
続けていかねばならない。
そう考えています。


事前協議も大切です。

2008-07-09 19:43:13 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

本日の議会終了後、会派の控え室でお仕事していると、消防団本部から
召集の電話が。
「六湛寺町10番3号で火災警報発令中」
って、いや、それ、市役所の住所ですがな。
慌てて、行ってみたものの、大したことではなかったらしく、すぐ解散になり、
結局、状況もよく分からんままでした。
何があったのやら、明日にでも、ちゃんと、聞いておかないと。

それはさておき、遅ればせながら、昨日、一般質問終わりました。
よい感じで今後に結びつく話ができたと思っています。
詳しいご報告は、後日、何回かに分けて、ブログに掲載していきますので、
ぜひぜひ、ご覧下さいませ。

で、昨日の質問内容とは関係ないのですが、議会での一般質問に対する
報道等について、少々、思っていることがあるので、今日は、その話をば。
以前、マスコミにおいて、
『(事前に調整が行われ、やり取りも決まっていて、シナリオ通りに進む)
 ほとんどの自治体の議会は八百長と学芸会。』
という、ある方の発言が、報道されたことがありました。
多くの地方議会において、「事前に、やり取りが決まっている」というのは、
おそらく事実でしょう。
実際、西宮市もそうですし。
でもね、それが、いかにも悪いことであり、質の低さにも
結びついているかのような意見は、一面的に過ぎると思うのです。

議会の役割には、様々なものがありますが、
 〇行政の運営を監視し、
 〇不適切な点を指摘し、
 〇あるいは、適正化のための案を提示することによって
 〇不適切な点を改善すること
これは、議会が果たすべき、非常に重要な役割の一つです。
問題点を指摘すること、あるいは、案を提示することは比較的、簡単ですが、
これを実際に改善するのは、そう簡単なことではありません。
指摘された点を正し、あるいは、提示された案を実行するのは
行政の役割であり、議会には、その権限はないからです。
(もちろん、指摘・提示した案が適切なものである!という大前提が、
 あったうえでの話ではありますが。)

問題点を指摘し、具体的な改善策を示すにあたっては、
事前の打合せが必要です。
これがなければ、こちらが考えている問題点や、改善のための具体策を、
適切に相手に伝えることは困難です。
本会議における一般質問という、一言一句までが議事録に記録される
公式の場である以上。
それに対する行政側の答弁を、事前に、確認・調整しておくことが、
きわめて重要だと、私は、考えています。
そうした段階を経ての議論であるからこそ、行政側からも、
彼らが、発言内容に責任を持つことができる、一定の中身のある発言を、
得ることができるのだと思うのです。
本会議の場での発言は、後々、行政に対して強い強制力を持つものです。
それだけに、もし、行政側との事前の調整なしに、ぶっつけ本番で
質疑を行ったとすると、行政側の答弁は「事実関係を調査してまいります」に
代表されるような、非常にガードが固く、中身がなく、後々の進展が
期待できないものにならざるを得ないのではないかと思うのです。
これが、望ましい議会の姿であるとは、私には思えません。

私は、一般質問の機会をもらった場合には、事前に十分、協議しています。
そのうえで、こちらからの指摘や提案に対して、一定、納得できる答弁を
もらうことを、重視しています。
一部について、「事前にやりとりが決まっている」のは事実ですが、重要なのは、
そこではありません。(※)
むしろ、「質の低い学芸会」と言われても、仕方がないような質疑が、
存在する現状が問題なのであり、これを、例えば、「上質な演劇」に変え、
重要な内容について、確実な言質を取る場とするならば、なに一つ、
問題などないはずです。
 ※再質問がある場合には、あまり詳しく伝えたりはしません。
  事前の打合せに納得していないからこそ、再質問に及んでいるわけなので。
  また、要望の内容は伝えていません。
  これらは、あくまで私の場合ですが。
  というわけで、事前に完全にやり取りが決まっていると言い切ってしまうと、
  これまた、正確ではなくなってしまいます。)

マスコミ報道には、一面的に過ぎるのでは?と思わされることも
多いように感じます。
まあ、ぼやいてないで、自分にできること、やるべきことを、
しっかりやっていくしかありませんな。
しゅくしゅくと頑張ります。


一般質問の日程が決まりました。

2008-07-04 12:20:16 | 主張・広報と活動のお知らせ

昨日の抽選で、半年振りの一般質問の日程が決まりました。
出番は、7月8日(火)の12時45分から
ネタは、

①収納対策本部について
②滞納金問題改善のための具体的取り組みについて
③災害対応について
  1.災害時要援護者情報の収集
  2.災害時要援護者情報の共有
  3.災害時要援護者情報の利用

の、大きく3本立て。

①②は、いまや、ライフワークと化した感のある、滞納金問題改善のための
取り組みについて、主に人員・組織といった面から質問を行います。
以前から、この日記でも取り上げていますが、
一般会計の規模が約1500億円の西宮市にとって、
約200億円もの滞納金の存在は、きわめて重大です。
早急に実効性のある取り組みを行わなければなりません。
というわけで、状況改善のための具体的な対処策を提案するとともに、
現状の取り組みの問題点について、厳しく指摘したいと考えています。

③も、これまた重要です。
西宮市は、阪神大震災の教訓もあり、過去には、防災対策先進市の名に
ふさわしい取り組みを行っていた(ように感じる)時期もありました。
ところが、現在の西宮市の防災への取り組みは、あまり、
ほめられたものではありません。
とりわけ、最近のマスコミ報道等で取り上げられることの多い、
災害から身を守るため安全な場所に避難するなどの一連の防災行動を取る際に
支援を必要とする可能性の高い、高齢者・心身障害者・妊産婦・乳幼児等といった、
いわゆる「災害時要援護者」に対する支援体制づくりに関連して、
解決しなければならない課題は山積みです。
問題点を整理し、今後の取り組みを的確に進めることができるようにするため、
現在の課題について、詳しく検証していきたいと思っています。

質問と答弁の内容については、後日、いつもの通り、このブログ上で、
詳しく報告してまいります。
よかったら、さくらFMお聞きくださいor議会にお越し下さい。
それでは失礼いたします。


所属委員会等が決まりました。

2008-07-02 22:03:26 | 主張・広報と活動のお知らせ

クールビズ用に買ったワイシャツの袖を、何気なく、まくってみたところ、
なんと、裏地が花柄模様!
・・・これじゃ、人前で袖がまくれん。。。
しかし、これって、よくあるデザインなんですかね?なぞだ。。。

てな話は、さておきまして。
今年の私の所属委員会・役職等が決まりました。
所属委員会は、住みなれた「市民文教常任委員会」を離れ、希望が通って、
「総務常任委員会」に。
総務常任委員会では、最近、私が気合を入れて勉強中の人事・賃金制度や、
組織に関わる議論ができます。
公務員や、お役所に対する批判はいろいろありますが、その中でも、
とりわけ問題となることが多いように感じる、非効率的な仕事の進め方や、
低いモチベーションといった問題を正すためには、なんと言っても、
人事・賃金制度の改革が重要です。
役所という仕組みの、根幹に関わる部分であるだけに、すぐすぐ、
何とかなるような話ではありませんが、ここらへんについても研究を進め、
いい話ができるように持っていきたいなあと思っています。
これ、ほんま、「西宮市役所」という組織を活性化するための、
最重要課題だと考えていますので。
ところで、「総務常任委員会」を第一希望にした、もう一つの重要理由は、
昨年までは「厚生常任委員会」で行われていた西宮市立中央病院に
関わる議論も、今年度から、「総務常任委員会」で行われるようになったと
いうところに、あります。
こちらも、西宮市にとっての超重要課題であり、大いに議論を交わし、
建設的な結論に結びつけたいと思っています。

所属委員会と別の役職では、「都市計画審議会委員」と
「国民健康保険運営協議会委員」への就任が決まりました。
「都市計画審議会委員」については、今年の審議内容について、
私自身が、あまり、よく分かっていないので、一旦、おくとしまして。
滞納金問題を中心に、いろいろといいたいことがある国民健康保険の
運営について、「国民健康保険運営協議会委員」という発言の場を
確保できたことをとてもうれしく思っています。
国民健康保険の所管は「市民文教常任委員会」なので、
「総務常任委員会」に所属が変わると、発言の場自体が、
なくなってしまいかねなかったのです。
今議会で行う一般質問との関係もあり、なんとしても、今後も
国民健康保険の運営については、いろいろと意見を言いたいと思っていました。
そういうわけで、今回の所属委員会・役職等は、私にとって、
大いに満足の行く結果となりました。
ありがたいことです。

あとは、しっかりと、自分の役割を果たしていくことですね。
「市民文教常任委員会」での所管業務に関する自分自身の知識と比較して、
やっぱり、「総務常任委員会」の所管業務に対する知識は、弱い気がしますし。
自分自身の勉強のためにも、きちんと研鑚をつんでいきたいと思います。
さあ、気合を入れて、勉強するぞ~。