ここ数ヶ月、色々と考えていたのですが、6月議会分から、
活動レポートの作成・配布を含めた、個人での広報活動を再開します。
市政に関する、自分が考える問題意識・実際に起こったことなどを
多くの方にお伝えすること。
それによって、一人でも多くの方に、市政に関心を持っていただくよう
努めること。
あるいは、そのためのきっかけとなるべく、働きかけること。
こういったことが、議員としての非常に重要な職務だという思いに、
活動自粛前と、今とで、なんら変わりはないのですから。
そもそも、書きたいことが、一杯ありますし。
というわけで、昨日から、活動レポートの作成に取り掛かり始めました。
朝立ち・ポスティング等の実施は、多分、盆明け頃からになると思いますので、
しばらく、お待ちくださいませ。
で、レポートの作成に当たって、ここしばらくの活動内容等を振り返ってみたところ
「あれ、これ、日記に書いてないわ~」
という重要マターを見つけたので、ご報告をば。
ネタは、久しぶりの市立中央病院です。
6月議会で、
○市立中央病院に勤務する医師・歯科医師等の処遇を改善するとともに、
救急医療体制を強化するため
に、宿日直手当等・特殊勤務手当の拡充等を行うための
条例案が提出され、審議の結果、可決・成立しました。
細かい話は色々あるのですが、要は、
・全国的に発生している医師不足問題に、市としても対処する必要がある。
そのためには、民間と比べて低い水準にあるといわれる給与水準の
向上が必要である。
・救急医療体制の強化のため、夜間・緊急時等の対応体制を
強化する必要がある。
そのために、実際に出動した際、あるいは自宅待機を命じられた場合の
手当を整備・拡充する必要がある。
という感じですな。
今回の見直しによって、中央病院勤務医師の年収は、
ほぼ阪神間の公立病院の平均と同額の年収1290万円から、
民間も含めた平均値といわれる年収1460万円に上がるそうです。
話の趣旨からして、この話は、大筋として問題はないし、大事なことやしな~、
と思ったので、賛成しました。
とはいうものの、では、完全に問題なしかというと、そうとはいえません。
一点は、議会への説明では「医師の処遇改善」ということだけを強調していた
けれども、実は、放射線技師・薬剤師・医療検査技師等も、
一部手当の拡充の恩恵にあずかることになるということです。
以前から、折に触れ、日記・活動レポート等でも触れていますが、
そもそも、市職員の給与水準は民間で同職種に従事した場合と比較して、
高すぎます。
(但し、医師は別です。
こちらが、民間と比較して低い水準にあることは明らかです。)
こんな中で、医師以外の職種に対してまで、医師の見直しと関連させる形で
同様に手厚い手当を支給するというのは、ちと、微妙だと思うのです。
もう一点は、中央病院の危機的な経営状況を省みるなら、
今回の医師の給与水準向上は、本来、他職種の給与水準の見直しと
セットで行うべきだったということです。
年によって異なりますが、市立中央病院は毎年、実質的には10億円程度の
赤字をたたき出しています。
黒字病院の収益全体に占める人件費の比率が、一般的に50%程度といわれる中
市立中央病院の人件費率は約70%。
その原因の多くは、50代になると1千万円プレーヤーがごろごろしているといわれる
看護職をはじめとした職員の給与水準の高さにあります。
本来、医師の給与水準を向上したいと考えるなら、市場水準と比較して高すぎる
他職種の給与水準を低下させ、病院全体で見たら、人件費は変わらないように
するくらいの見直しは、行ってしかるべきだと思うのです。
ちゅうか、民間なら、絶対、人件費率の見直しに取り組みまっせ、これ。
中央病院については、現在、市においても、抜本的なあり方の検討等が
進められています。
こうした観点も踏まえ、取り組みを進めていくべきだと考えています。