今日は、えらく、天気に嫌われました。
しかし、昨日の天気予報からは、こんな天気になるとは、まったく予想できず。
困ったもんだ。
というわけで、一般質問のご報告の続きです。
今日は先日までの話の続きを受けて、具体的な質疑のご報告をば。
ちょっと変則的でもあり、議場でやった順序とも異なる形なのですが、
わかりやすくするために、若干、アレンジしましたので、
ご容赦ください。
それでは、早速、はじめます。
---------------------------------------------------------------------------
①
【質問】
仮に今後、施策の前倒し等によって、
市が言う「待機児童解消」が実現したとしても、
それは年間で最も待機児童数が少ない4月1日時点での話でしか
ありません。
昨年度実績で見ると、年度中に待機児童数は
800人以上も増加しています。
本当の意味で、待機児童を解消するためには、
こうした年度途中に発生する待機児童への対策が不可欠です。
市は、年度途中に発生する待機児童の存在についてどう考え、
どのような対策を講じる考えでいるのでしょうか?
↓
【理事答弁】
~前略~ 年度途中に増加していく待機児童に対しましても
対策が必要であると認識しておりますが、
当面、市といたしましては、各年度の4月1日時点での
待機児童の解消ということを最優先にしたいと考えており、
今後、積極的に取り組むことにより、
平成25年度には一定の目処をつけたいと考えております。
また、将来的には、4月1日時点における
各保育所の弾力化率を引き下げることにより、
4月以降の入所申し込みにも柔軟に対応していけるよう努めてまいります。
↓
【再質問】
~前略~ 本市における待機児童問題には、地域による偏在や、
0~2歳児に待機児童が集中しているという問題があり、
単純な定員増だけで解消を図ることは困難だと考えています。
そこでお聞きします。
本当に、平成25年度に一定の目処をつけることができるのでしょうか?
また、
「4月1日時点における各保育所の弾力化率を引き下げることにより、
4月以降の入所申込にも柔軟に対応していけるよう努めてまいります」
という、ご答弁を頂きました。
地域・年齢の偏在という問題がある中で、
本当に、近い将来、待機児童が解消できるのか?
待機児童の多い地域において、弾力運用を解除できるのか?
年度途中に発生する待機児童を受け入れることが可能なのか?
昨年度実績で見ると、年度途中に待機児童が800名も増加している
ということも踏まえて、疑問に思わずにはいられません。
そこで、お聞きします。
「弾力化率を引き下げることにより、
4月以降の入所申込にも柔軟に対応していく」
ことは可能なのでしょうか?
↓
【理事答弁】
25年度での待機児童解消が本当に可能であるのかについて、
お答えいたします。
~中略~ 現在、待機児童解消計画の見直しを行ない、 ~中略~
25年4月には、待機児童の解消が図れるものと考えております。
しかし、保育需要と保育所整備による供給には
地域性や年齢偏在があることはご指摘のとおりです。
保育所整備に当たっては、そうしたことを十分考慮に入れて
推進していく必要があり、これまで、そうした分析に基づいて
整備を行なってきました。
23年度で待機児童の多い地域は、夙川地区、瓦木地区、鳴尾地区と
なっておりますので、これらの地域を重点的に整備していく
必要があると考えております。
次に、2点目についてでございますが、 ~中略~
年度末にかけて、800人程度の待機児童の増加が見込まれる状況では
例え、年度当初に弾力入所がなく定員入所だけの場合でも、
年度途中に発生する待機児童全員の受け入れについては、
困難であると考えております。
また、待機児童の地域偏在があることから、
待機児童が多い地域については、
弾力化の引き下げが難しい状況になることも考えられます。
各保育所においても、年度途中の待機児童を受け入れるために、
その都度、保育士を確保しなければならないという課題が
あると考えております。
②
【質問】
現行の保育所待機児童解消計画における最大の柱は、
認可保育所の新設ですが、この計画は既に破綻しています。
仮に計画数値を多少いじったところで、
今まで同様、持ち込み物件に頼った計画では、
待機児童問題の改善は望むべくもありません。
そこで、お聞きします。
今後の待機児童解消のための具体的方策について、
どのようにお考えでしょうか?
↓
【理事答弁】
本市では、これまで市有地を活用した保育所の新設や
社会福祉法人等による保育所の新設により、
この10年間で1,536人の児童の受入増を図ってまいりました。
現在の待機児童数の状況を考えますと、
対策の中心となるのは引き続き認可保育所の新設であり、
今後も一定数の保育所の新設整備が必要であると考えております。
しかし、市有地を活用した保育所整備につきましては、
用地に限りがあることから今後の整備に多くを望めないことや、
社会福祉法人等が土地を確保したうえで
保育所整備を行うことにつきましては、
用地確保に多額の経費がかかることから
確実に見込めるものではございません。
したがいまして、待機児童の解消に向けては
幼稚園との連携や活用、認可外保育施設の活用など、
保育所の新設整備だけではなくあらゆる手法を駆使して
待機児童の解消策を早急に実施することが必要であると考えております。
↓
【再質問】
~前略~ 「幼稚園との連携や活用」として、具体的に、
どのような内容をお考えでしょうか?
↓
【理事答弁】
公立幼稚園の空き教室を保育ルームとして活用する事業を
検討しているところでございます。 ~後略~
【以上、まとめての要望】
これまでに市が行ってきた、
待機児童解消のための具体的な取り組みとして
「市有地を活用した保育所の新設や社会福祉法人等による
保育所の新設により、この10年間で1,536人の児童の受入増を
図ってまいりました」
という、ご答弁を頂きました。
こうした、これまでの取り組みについては一定評価します。
しかしながら、
○昨年、厚生労働省が発表した資料によると、
本市は全国で19番目・兵庫県下では神戸市に次いで
2番目に待機児童の多い自治体であること。
○本市の保育所への入所希望者数が
就学前児童数全体に占める保育所需要率は18.8%と、
中核市平均の31.92%はもちろん、
近隣都市平均の21.88%も大きく下回っていること。
○このように保育所に対する需要が他市に比べて低いにも関わらず、
ここまで多い待機児童数となっていること。
○その背景には、元々、本市の保育所定員が
都市の規模に比べて少なく、ここ10年ほどの大規模整備によって、
ようやく他市並みの水準に近づいてきたに過ぎないという
状況があること。
こうした点については十分、ご認識いただきたいと思います。
待機児童問題について、
「各年度の4月1日時点での待機児童の解消ということを
最優先にしたいと考えており」
「平成25年度には一定の目処をつけたいと考えております」
という、ご答弁を頂きました。
一般的に保育所の待機児童問題は、
「保育所の定員が増加すると、それに伴って入所希望者が増える」
という供給と需要の追いかけっこだといわれています。
実際、過去における本市の保育所待機児童数と保育所定員からも、
そうした相関関係が伺えます。
もちろん市が考える施策によって、待機児童問題が解消するのであれば、
それに越したことはありませんが、
私は、正直なところ難しいと考えています。
その要因の一つが、ご答弁にもありました通り、
「待機児童の地域偏在があること」です。
そもそも、待機児童数が多い地域では、
認可保育所を開設可能な用地の確保自体が困難です。
現状を踏まえ、冷静に考えるなら、ご答弁にありました通り、
「保育所の新設整備だけではなく、あらゆる手法を駆使して
待機児童の解消策を早急に実施することが必要」です。
この考えは年度途中に発生する待機児童に対応する際には、
とりわけ重要です。
「4月1日時点における各保育所の弾力化率を引き下げることにより、
4月以降の入所申込にも柔軟に対応していけるよう努めてまいります」
とする一方で、
「年度末にかけて、800人程度の待機児童の増加が見込まれる状況では
例え、年度当初に弾力入所がなく定員入所だけの場合でも、
年度途中に発生する待機児童全体の受け入れについては困難である」
「待機児童の偏在があることから、待機児童が多い地域については、
弾力化の引き下げが難しい状況になることも考えられる」
「各保育所においても、年度途中の待機児童を受け入れるために、
その都度、保育士を確保しなければならないという課題がある」
というご答弁でした。
つまり、とりわけ待機児童の多い地区において、
市が考える手法で年度途中に発生する待機児童問題に対応することは、
きわめて困難なのです。
それでは年度途中に急増する待機児童解消のための具体的な方法として
何が考えられるのでしょうか?
保育所の新設整備以外の手法として、
「幼稚園との連携や活用、認可外保育施設の活用」
という二つの手法を具体的に挙げた上で、
幼稚園との連携や活用について
「公立幼稚園の空き教室を保育ルームとして活用する事業を
検討している」ことを、お示しいただきました。
しかしながら、公立幼稚園の空き教室を
保育ルームとして利用するといっても、
実際に使える教室は、ほんの僅かでしかありません。
これでは待機児童の解消には、ほとんど貢献できません。
このことは、幼児期の教育・保育審議会で行われてきた議論でも
既に明らかにされています。
------------------------------------------------------------------------
ほかとの絡みもあるので、中途半端なきり方になりますが、
まずは、こんな感じです。
いつもに比べて、少し、わかりにくいことかと。
申し訳ありませんが、ご容赦ください。
というわけで、今日は、このへんで失礼します。
さあ、仕事切り上げて、家に帰って、アラ煮きで日本酒呑むぞ~。
考えただけで、幸せだ。
でわでわ失礼いたします。