今日は「ズバリ、ツッコむ」シリーズの番外編、「ズバリ答えます!」です。
このブログを定期的にご覧頂いている方には先刻ご承知の内容かとは思いますが、同じような意見を頂く機会の多い方、いらっしゃることかと思いますので。
お題は3つ。
本家のように「ズバリ答えてないやんけ!」というツッコみを受けることのないよう頑張ります。
それでは、さっそく始めます。
【その疑問①】
公務員の給料が高いと言ってる人がいますが、そんなに高いのですか?
↓
【ズバリ!】
その通りです。
「西宮市の現場で働く公務員」と「民間で同業に従事する方」の給与を比較すると、以下のように西宮で働く公務員の方が大幅に高くなっています。
----------------------------------------------平均月額給与
-------------------------------西宮市職員-------------民間
廃棄物処理業従業員----------483,781円----------290,600円
調 理 師----------411,784円----------259,200円
用 務 員----------469,959円----------209,700円
自 動 車 運転手----------560,854円----------294,000円
看 護 師----------575,219円----------392,475円
【参考:今村岳司オフィシャルサイト×行政改革 】
【その疑問②】
給与水準が高いとしても、仕事に見合っていれば、いいのではないですか?
↓
【ズバリ!】
ごみ収集車に乗って、ごみステーションのごみを集める仕事で見ると
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●民間委託された地域では「車1台に作業員2人」が乗車して収集
●市が直営で収集する地域では「車1台に職員3人」が乗車して収集
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等、民間委託された地域の方が、明らかに効率よく仕事を進めています。
また給食調理員については
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●夏休み・冬休み・春休み等の長期休暇時には仕事がない
●業務時間は給食の前後に集中しており、一日の稼働時間は短い
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にもかかわらず、民間の調理師に比べて大幅に高い給与水準となっています。
このように「民間に比べて給与水準が高い」だけでなく「仕事に見合った給料」という観点からも問題があるのです。
【その疑問③】
給与水準が高くて、仕事が楽でも、私達には関係ないし、どうでもいいんじゃないですか?
↓
【ズバリ!】
市職員の給与の出どころは皆様から頂いた税金ですから、給与が高すぎること自体が大きな問題です。
けれども、それ以上に重大なのは高すぎる給与水準を守ることに皆様から頂いた税金が使われた結果、必要な課題に取り組むことができなくなっているということです。
高すぎる給与水準を守ることに使われているお金は、毎年・約50億円【計算根拠は下に記載】。
これだけのお金があれば、
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●全国トップクラスに高い保育所の保育料の見直し
●公立幼稚園のおおむね2倍する、私立幼稚園の保育料の見直し
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は、もちろんのこと、
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●24時間対応可能な小児救急体制の整備
●文教都市にふさわしい学校教育の実現
●高齢者の在宅療養を可能にする環境作り
●津波・豪雨災害に強いまちづくり
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など、多くの課題の解決に取り組むことができます。
逆にいうと、高すぎる給与水準が放置されているため、必要な取り組みを進めることができないまま、放置されている問題が多数存在するのです。
【以下、試算の根拠】
●西宮市の「毎年、一定額が入ってくる自由に使える財源(=経常的収入)・約1000億円」に対して、人件費が占める割合は概ね30%前後。
毎年、300億円程度が人件費として使われていることになる。
●平成23年度実績で「人口・規模・都市構造等が似ている別の地方自治体(=類似団体)」と比較すると、結果は以下の通り。
→西宮市の人件費率は30.3%
→一番、人件費率が低い自治体で16.2%
→一番、人件費率が高い自治体で30.8%
→類似団体内の平均値は25.2%
→西宮市は41ある自治体のうち、人件費率が高い方から4番目
●例年30%程度となっている人件費率を、類似団体平均の25%前後までもっていくことができれば、毎年50億円程度の財源が浮いてくる。
このためには給与水準の見直しが必須。
【参考:市町村経常経費分析表@リンク先のP5 】
ちゃんと、ズバリ答えられてるやろか???
正直、実感の湧きにくいところが、いろいろあると思うのですよ。
とりわけ、若くて健康であればあるほど。
消費税が上がる!みたいな誰の目から見ても、ムチャクチャ分かりやすい話ではないですし。
恥ずかしながらの話ですが。
私、親元で学生してた時はもちろん、社会人になってからも、しばらくの間は市政に対して、なんの疑問も不満もありませんでした。
それが大きく変わったのは、結婚してマンションを買ってから、子供が生まれてからのことです。
長男を授かるまで、深夜時間帯の小児救急がないことなんか知りませんでしたし、それについて考えたこともありませんでした。
私立幼稚園の保育料が公立に比べて格段に高いこと、それは私立幼稚園の責任ではなく、ちゃんと税が投入されていないからであることも知りませんでした。
難しい理屈は言うし、人から聞いている話は沢山ありますが介護の問題で自分自身が深刻に悩んだ経験も、今のところありません。
同じように経験していなければ、分からないこと、沢山あると思うんです。
でも、きっと多くの方は、いろんなことを経験し、変わっていくのだと思います。
自分が結婚して子供ができ、その子供が育っていけば。
あるいは両親・祖父母が年を取り、介護の時期を迎えることになれば。
いろんな環境が変わってくる中で、様々な問題について認識し、問題に対する取組みの必要性を痛感することになるのだと思うのです。
その時に
「お金がないから必要な行政サービスが提供できていない。
その原因の一つは、市職員の高すぎる給与水準。」
となった時に、皆さん納得できますか???という話だと思うのです。
だから、私は、ここは絶対に見直すべき、見直さなければいけないところだと思っています。
しみじみと政治に、市政に関係ない人なんか、いないと思っています。
だから、ちゃんと伝える努力をしていかねばですよね。
分かってくださっている方には、改めて、言うまでもないことなんですから。
というわけで今日はこれまで。
それでは失礼いたします。