昨日、西宮青年会議所が主催して行われた西宮市長選挙の立候補予定者による討論会。
候補者同士が直接討論する形なら、もっとよかったのにな~、をはじめ、色々思うところはあるのですが、そこは置いといて。
個人的に一番カチンときたのは、アサヒビール工場跡地についての
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市長:補助金とかも使うし、何十年かに分けて返済するから大丈夫!
高橋氏:防災公園にすれば国の補助金でるし、市民の負担を抑えられるから、いいんじゃない?
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的な発言でした。
あのね、国からの補助金っていうのは結局、みんなが納めた税金ですよ。
日本中の自治体が同じような理屈で公共事業を推進してきたから、今、この国は借金まみれになってるんですよ。
なにが未来型の公共事業やねん、と。
なんか、この人達、お金は天から降ってくるとでも思ってるんじゃないですかね???
ほんま、腹立つ。
しみじみと、今の子供達、将来の大人達に胸を張って説明できる市政を実現せねばならんと思うのです。
さて本題、好評頂いている「ズバリ、ツッコむ」シリーズです。
次は、今回の市長選挙の争点と言うべき、アサヒビール工場跡地についての話です。
まずは先方の主張から。
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アサヒビール跡地の買取りは古いハコモノ事業、
無駄遣いだという批判にはどう答えますか?
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高度成長期、増える税収や補助金を当てにして必要性に疑問のつく公共施設を次々に建てた、と言うのが「古いハコモノ事業」だとすれば、全然意味が違っています。整理しますと・・・
1.市街地のこれだけ広大な土地に民間の自由競争を許すとマンション乱立にともなう学校教室不足の問題や大規模商業施設による商業圏の奪い合いで大きなダメージの予想。
2.しかしこれを受身でなく市の課題を解決する積極的事業へ転換する計画ができ、交渉の結果有利な土地価格と条件が整い、膨大な含み資産をもつ市民の財産となる目途がついた。
3.最新の耐震基準を満たさず、大規模改築か建替えを待つ古い公共施設が多く、いずれにせよその課題に着手しなければならないなら、機能を集約して相乗効果をねらうべき。
これらの段階を経て、今の計画となりました。
平時には市民の命を守る消防署、病院、スポーツを促進し、楽しめる最新の体育館、そして市民のイベント開催や憩いの場となる大規模公園として機能し、不幸にして大規模災害が西宮を襲った有事の時にはこれらが連携して救出、救命拠点、救援隊や物資の受け入れ、また大規模避難所として拠点となる、古いどころか未来型の公共事業であると思っています。
今予想される約260億円の全体事業費は確かに大きな投資ですが、阪神大震災で膨らんだ市債(借金)は順調に返済しており、この事業費も国からの補助金や跡地売却益が含まれたもの、そして何年にも分けて返済していくものですので、財政危機を招かない計算もできています。
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そもそも市がハコモノ的な事業を進めるときは、必ず「施設の集約による相乗効果」的なことを言います。
補助金を得ようとしたり、市債を発行して返済時期を分割しようとしたりするのも当然です。
今回も「補助金を当てにして」るわけやし。
そういう点からして、なにをもって「古いどころか未来型の公共事業」と言っているのかが皆目、分かりません。
が、あえて、そこは置いといて。
まずは移転集約しようとしている施設自体の問題です。
「最新の耐震基準を満たさず、大規模改築か建替えを待つ古い公共施設が多く、いずれにせよその課題に着手しなければならない」としていますが、そもそもアサヒビール跡地での整備をしたがっている病院・体育館・消防署は、すべて現地での建替えが可能な施設です。
加えて、
●西宮市立中央病院は築後40年しか経過しておらず、耐震補強等を行えば今後も十分、使用可能。(それを言うなら、築50年を超えているにもかかわらず、継続使用されている学校施設が多数存在します。が、これら施設のほとんどは改修の予定さえありません。)
●西宮中央体育館は、現在検討されている陸上競技場との一体的整備を検討する方が体育施設の集約という観点からも望ましい
●西宮消防署には、既に廃止が決定され、入居者の半分が転居している市営住宅が隣接して存在しており、元々の計画通り、隣地で建替えた方が効率的
という問題があります。
「最新の耐震基準を満たさず、大規模改築か建替えを待つ古い公共施設が多く、いずれにせよその課題に着手しなければならない」としても、アサヒビールの跡地を購入する必要など、ないのです。
また事業費に「跡地売却益が含まれ」ているとしている点も問題です。
中央体育館の跡地の売却には、
●大社・広田地区の大規模避難地がなくなる
●中央体育館が位置する中央運動公園は、陸上競技場・野球場・体育館等の運動施設が公園全体に占める割合が法に定められた基準を超えている既存不適格状態にある。中央体育館跡地の売却は法に違反した現状の固定化を意味する。
という問題があります。
(↑法律は守るのが当然でしょ?@しぶや祐介の活動日記2013.12.12)
また中央病院跡地の売却には、
●既に飽和状態にある高木地区の幼稚園・保育園・中学校等における施設の不足・不備が一層深刻化する
●現在の中央病院が果たしている「瓦木・高木・甲東・段上方面の総合病院」 という機能が失われる
という問題があります。
さらに「約260億円の全体事業費」が今後、大幅に膨らむと予想されることも問題です。
例えば、市立中央病院本体の建設費は約62億円と見積もられています。
これは
●病床1床当たり80㎡
●病床数は257床
●建設単価は㎡当たり30万円
という条件で計算されたものです。
ところが、これ、総務省が発表した「公立病院経営改善事例集」に示された他の自治体病院と比べると、かなり安い水準で見積もられた金額なのです。
しかも東日本大震災後の復興需要増に伴う材料費・人件費の高騰等の理由から、建設工事費の相場は大きく上昇しており、最近では、自治体の示した予定価格内で落札する建設業者が現れず、発注ができない入札不調が全国的に問題になっています。
今後も、東京オリンピック・パラリンピックに伴う需要の増大から建設工事費は高止まり、もしくは上昇傾向にあると言われており、今後事業費総額は大幅に膨らむと予想されます。
実際、議会での質疑においても、市は「建設にかかる費用が膨らむことは私たちも危惧している」という趣旨の答弁をしています。
(↑262億円では、おさまりません@しぶやの活動日記2014.3.26)
「国からの補助金」など、おそらくは建設費の高騰分と、そもそもの見積もりの甘さ(もしくは事業を強行したいため意図的に低く見積もった?)から発生する差額だけで吹っ飛んでしまうのです。
むう、やっぱり、ムチャクチャ長くなってきたぞ。
と言うわけで、今日はこれまで。
引き続き、よろしくお願いします。