ごっつい、ええ感じに日焼けしてきました。
喉もやや、やられ気味。
the選挙!という感じやな、これ。
明日も、がんばろ。
さて引き続きの「ズバリ、ツッコむ」シリーズ、番外編も入れると第5弾までやってきました。
今日は、その③「アサヒビール跡地の買取りは古いハコモノ事業、 無駄遣いでしょ?」の続きです。
よろしくお付き合いください。
市長は「今予想される約260億円の全体事業費は確かに大きな投資ですが、阪神大震災で膨らんだ市債(借金)は順調に返済しており、この事業費も国からの補助金や跡地売却益が含まれたもの、そして何年にも分けて返済していくものですので、財政危機を招かない計算もできています。」
と言っています。
でも、この話自体が、胡散臭いにも程があるのですよ。
前回までに述べた話を除くと、理由は二つ。
一つは、「財政危機を招かない計算」とやらを見たことがないこと。
もう一つは、「財政危機を招かない計算ができている」かどうかは、この施設だけで見るのではなく、市全体の施設を見るべきだということです。
一点目については置いといて、二点目について。
市は、学校施設・市営住宅を中心に、たくさんの公共施設を保有しており、こうした施設の修繕・建替え等のために毎年、少なくとも49億円、多ければ95億円もの費用が今後50年間、毎年発生すると想定されています(参考:公共施設白書)。
一方で、市は同じ資料の中で「公共工事などに充てられる予算」は30~50億円としています。
つまり、今ある施設の修繕等だけで「公共工事などに充てられる予算」は全部、吹っ飛んでしまうのです。
・・・この上、さらに大規模公共事業を推進する余裕なんか、どこにあるんや???
公共施設の維持・修繕・建替えは
●きわめて多額の費用を必要とする事業
●施設の老朽化に伴う対応という避けられない事業
という二つの特徴を持っています。
そのため財政事情がどうであろうが、絶対にやらなければならない事業である一方で、計画的にこれを推進するためには
●事業に必要となる費用の財源を整理すること
●財源の内容を明示すること
が欠かせません。
でないと、継続的、計画的に施設の改修・修繕を進めていくことなど不可能なのです。
ところが、私が議会で、この点を再三、指摘しているにも関わらず、市はこれらを示そうとはしません。
理由は簡単。
厳しい財政状況の下、財源を確保する目処が立たないからです。
市長は「財政危機を招かない計算もできています」としています。
けれども、そう言い切るためには、アサヒビール工場跡地に関わる施設だけを取り出して議論しているのでは不十分です。
市が保有する施設全体について、明確な維持・保全・改修のために必要な計画と財源を示してはじめて「財政危機を招かない計算もできています」と言えるのです。
でも、そういう数字が示されることは一切ない。
これで「財政危機を招かない計算もできています」と言われても。
そもそも、市はこれらの施設を整備して西宮市の新たな都市核を創ると発表していますが、民間に売却された土地に整備されるのは
●自動車ディーラー
●住宅展示場
●食品関連施設
だと言われています。
これらの施設との組み合わせで、「西宮市の新たな都市核」となるまちづくりができるという考え自体が、私には皆目理解できません。
また、これをもって「未来型の公共事業」と呼ぶ感覚は、それ以上に理解できません。
ちなみに。
これだけ巨額の費用を投じて施設を整備する以上、当然、一定の効果はあるように見えることでしょう。
「きれいな病院ができたら、うれしいわ~」
という声も、よく聞きます。
そら、こんだけ巨額の資金を投入すれば、きれいな病院はできるでしょう、少なくともハコだけを見れば。
でもね、それをやった場合、結局、使われるのは、皆さんに納めて頂いた税金、皆さんに今後納めて頂く税金なんです。
それで、できるのは夜間の小児救急にも対応できない、分娩可能な産科機能も持っていない病院。
考えるべきは、ここだと思うのです。
「事業を実施することによるメリットがある」
↓
「有益な公共事業だ!」
という、単純な話ではありません。
巨額の費用を投じて公共事業整備を進めようと考えるのであれば、
●他に、もっと有効な使い方があるのではないか?
●それを実施した場合、こういう問題があるのではないか?
という疑問に答えることができなければなりません。
そういう過程を経て、多くの方が、「これこそがベターな選択だ!」と納得できる意見に集約されて、はじめて事業は実施されるべきはずなのです。
厳しい財政状況の中、より有効な使い方があるにも関わらず、「市民にとって、より有意義な使い方」という観点を忘れ、ハコモノ整備にこだわるのであれば、それは「古いハコモノ事業、無駄遣い」に他なりません。
だから私は、この事業を「古いハコモノ事業、 無駄遣い」そのものだと、思っています。
というわけで、今日はこれまで。
引き続き、頑張ります!
それでは失礼いたします。