生きるための選択
少女は13歳のとき、脱北することを決意して川を渡った
パク・ヨンミ(著)2015年11月発行
自分では選択して読む本ではないのですが、
おばああちゃんちの掃除に行った折りに茶の間に置いてあったので
借りてきて読んでみました。
ちょうど、かの国が人工衛星と称するミサイル発射をする前のタイミンングで
読み終わり、「自由」「夢」「希望」といった言葉すら知ることもなく、
国、社会、隣人の監視下にあって、
日々、ただただ餓えと闘い生き延びることに必死という過酷な状況に
おかれた国民、数千万の人々の悲惨さを想うと、
なんとも言いがたい心境になりますねえ。
本書は、「パク・ヨンミ」という北朝鮮の少女が、
12歳まで家族と過ごした北朝鮮での社会、生活の様子と、
死を覚悟して川を渡り中国へ逃げたものの、中国でも過酷な生活を経験、
なんとか中国を縦断しモンゴルを経由して、ようやく韓国に亡命。
身の安全は確保できたものの、韓国での生活する違和感や様々な困難に直面し、
そこから一念発起、
それまで学ぶ機会がなく小学2年程度の学力だった彼女が必死に学び、
TVに出演し対談したり、彼女自身の言葉で経験を語り、
ついに、英語でスピーチするようになるまでの体験談です。
どんな逆境にあっても、辛い状況でも
めげることなく「生きる!」「家族と会うまで頑張る!」
という意思の強さがとにかく凄い。
逞しいな~・・・
こんな素晴らしく逞しい少女がいるというのに、
あの国はいったいどうなってしまうのか・・・
わがまま母