遊び人親子の日記

親子で綴る気まぐれ日記です。

人生に疲れたらスペイン巡礼

2020年07月13日 11時19分54秒 | 読書

     人生に疲れたらスペイン巡礼

      飲み、食べ、歩く800キロの旅   小野美由紀(著)2015年3月発行

  20年以上も前になりますが、スペイン西部の端の方にある大聖堂

  「サンティアゴ・デ・コンポステーラ」のことを知りました。

  それ以来、フランスからピレネー山脈の国境を越えてスペイン北西部を

  巡礼する旅に何故かとても惹かれ、ずっと気になり続けていました。

  ただ、当時は、まだ彼の地の情報が少なく、自分の体力はもちろん、

  時間的にも絶対無理だな、と諦め、密かに憧れていただけ。

  でもここ数年、本書を始め、N◯KBSでも巡礼旅に密着したドキュメンタリー

  を放送したり、雑誌でも取り上げられることが多く、巡礼のルート案内や

  巡礼宿(アルベルゲ)のこと、食事のことなど、比較的詳しく知ることが

  できるようになっています。

  これが、もう少し若い時ならな〜、、、とチョッと恨めしくもあります。

  実際、高齢でも巡礼する欧米人はいますが、夫婦だったり娘や息子と一緒

  だったりと、だいたい相棒(付き添い)がいるみたい。

  現実的に、薬が必要な体で言葉も通じず、険しい巡礼道中、万が一に

  たった一人で対処できるのか? なかなか難しいですよねえ。

  と、憧れ続けて諦めた母の長年の想いは尽きません(笑)

  で、本書は学生時代から世界を旅し、就職後、挫折を味わった著者が

  思い切ってサンチャゴ巡礼の旅に出発し、巡礼の道のこと、泊まった宿、

  通った町や村、食べ物飲み物、巡礼者との交流、など彼女が経験した

  巡礼中の諸々が書かれています。

  巡礼を検討中の人はとても参考になるし(情報としてはちょっと古いかも)、

  そうでない人でも興味深く読めると思います。

  誰にでも、悩みはあるし、旅として興味もありますからね。

  お遍路と同様、世界中から巡礼者が押し寄せている現在は昔の巡礼

  の姿とは違ってきていると思いますが、一人一人が悩みを抱えつつ、祈り、

  荷物を背負い、足の痛みに耐え、皆が、ただひたすら先を目指し歩く、

  サンチャゴ・デ・コンポステーラへ・・・。中世の昔から今も変わりなく。

  雨や風、暑さ寒さ、辛いことがあっても、大自然の中を自分の足で

  歩きながら、体で感じることができて、共感し合える人とも出会え、

  道中に美味しい食事や美味しいワインも味わえるなんて、魅力的です。

  できることなら体験してみたかったなあ。

  本書のあとがき

  — 落ち込んでいたなら元気に、楽しい人生はもっとハッピーに。それが

    この道がもたらしてくれる不思議な作用だ。それはけっして、この道が

    パワースポットだからとか、スピリチュアルな効能を持った場所だから

    というわけではない気がする。この道にパワーを与えているのは、そこ

    を通る「人」だ。そこに暮らす人、道を支えるホスピテイラや協会の人々、

    そして、千年の時をかけて、この道を歩いてきた、おびただしい数の

    「仲間」たち。

  —

     わがまま母

 

  追:最近では「巡礼路の最後の100キロだけ歩く」または、バス利用し

    巡礼路のロマネスク教会を訪れながらサンチャゴにお参りする、

    なんてツアーもあるようですよ(諦めたはずなのに調べてる 笑)

 本書案内文 

 _ もしあなたが、長い人生の中で、数日間もしくは数十日間を個人的な楽しみ

   のために確保できるなら、または、人生につまづき、絶望しているのなら。

   もしくはお金をなるべくかけずに行ける、刺激的な旅先を探しているのなら。

   迷わず本書を手にとって欲しい。「はじめに」より

   カトリック三大巡礼路の一つ、カミーノ・デ・サンチャゴ。

   イタリア、フランス、もちろんスペイン、東欧諸国まで、さまざまな国の

   人々がこの道にやってき、その数は増え続けている。

   100キロから証明書をもらえ、全ルートは800キロ。ガリシア地方にある

   大聖堂を目指す。やるべきことはたったひとつ「歩くこと」。

   アウトドアとしても、旅としても面白い。信仰を問わず、誰にも開かれている

   この道の醍醐味を伝える。

  _

   

  

  

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