ドイツ民俗研究の宝庫「児童と家庭向けのおとぎばなし」 第89回
* KHM 148 神さまのけだものと悪魔のけだもの
神様はすべての動物を作られましたが、山羊だけは作られませんでした。悪魔が尻尾のある山羊を作りましたが、山谷で引っ掛けて邪魔になるので悪魔は山羊の尻尾を全部切り落としました。神様はなぜあんな害になるものを創ったのか悪魔に問いましたが、悪魔は人の害をするのだから仕方がない、よい性質の山羊にするには金が必要だと神様をゆすりました。神様は柏の木の葉が枯れたころ金を渡すからと約束しました。悪魔がやってくると神様はコンスタンチノープルのお寺の柏の葉はまだ緑だといって金は渡しません。柏の木はドイツでは堅実剛健ならびに自由独立の象徴で、ゲルマン・ケルト民族の神木です。柏の葉は新葉ができても古い葉は落ちません。悪魔は神様に一杯食わされました。
* KHM 149 うつばり
魔法使いが鶏が木の梁(うつばり)を担ぐ術を披露しましたが、側で見ていた女の子が4つ葉のクローバー(うまごやしの葉)を持って、鶏が持っているのは梁ではなく藁だと叫んだ途端、魔法は破れました。4つ葉のクローバーは幸福をもたらすものとされていますが、昔は悪魔の妖術を見破ることが出来るとされていました。この話はここで終っても良かったのですが、後半に悪魔が娘に報復をする話は蛇足ではないだろうか。落ちが悪く児童にどう教えていいのか苦しむ。
* KHM 150 こじきばあさん
乞食のおばあさんに焚火で体を温めるように勧めた若者がいましたが、おばあさんの着物に火が移りました。若者は気が付いたのですが、消しませんでした。この話は内容が断片的で混乱しています。
(つづく)
* KHM 148 神さまのけだものと悪魔のけだもの
神様はすべての動物を作られましたが、山羊だけは作られませんでした。悪魔が尻尾のある山羊を作りましたが、山谷で引っ掛けて邪魔になるので悪魔は山羊の尻尾を全部切り落としました。神様はなぜあんな害になるものを創ったのか悪魔に問いましたが、悪魔は人の害をするのだから仕方がない、よい性質の山羊にするには金が必要だと神様をゆすりました。神様は柏の木の葉が枯れたころ金を渡すからと約束しました。悪魔がやってくると神様はコンスタンチノープルのお寺の柏の葉はまだ緑だといって金は渡しません。柏の木はドイツでは堅実剛健ならびに自由独立の象徴で、ゲルマン・ケルト民族の神木です。柏の葉は新葉ができても古い葉は落ちません。悪魔は神様に一杯食わされました。
* KHM 149 うつばり
魔法使いが鶏が木の梁(うつばり)を担ぐ術を披露しましたが、側で見ていた女の子が4つ葉のクローバー(うまごやしの葉)を持って、鶏が持っているのは梁ではなく藁だと叫んだ途端、魔法は破れました。4つ葉のクローバーは幸福をもたらすものとされていますが、昔は悪魔の妖術を見破ることが出来るとされていました。この話はここで終っても良かったのですが、後半に悪魔が娘に報復をする話は蛇足ではないだろうか。落ちが悪く児童にどう教えていいのか苦しむ。
* KHM 150 こじきばあさん
乞食のおばあさんに焚火で体を温めるように勧めた若者がいましたが、おばあさんの着物に火が移りました。若者は気が付いたのですが、消しませんでした。この話は内容が断片的で混乱しています。
(つづく)