医療に関する提言・レポートfrom MRIC(2009年11月29日)「ドラック・ラグ解消 薬価が鍵」 対談 片木美穂 関口康 より
片木氏は「卵巣がん体験者の会スマイリー」代表、関口氏はヤンセンファルマ会長で、本対談は片木氏が患者代表でドラッグ・ラグの解消問題を提起し、関口氏が製薬企業からの提案という形で答えるものである。この対談の内容を関口氏の論でまとめる。いま欧米の新薬が日本で使えるようになるドラッグ・ラグは4年といわれ、日本での治験開始が2年後れ、治験が一年後れ、審査が1年後れるという計算である。その理由は新薬の薬価が低いことで、欧米の医薬品会社が日本での承認に二の足を踏むためである。新薬開発に1000億円かかるといわれ、十分な利益が確保できなければ開発費用の回収が出来ないためである。つくばに進出した外資系企業の研究所も殆どが撤退した。むしろ日本より中国市場を狙っている。そこで医薬品業界は「薬価維持特例」という、新薬の価格を後発品ができるまで(特許が切れるまで)維持し、後発品が出れば一括して薬価を引き下げる提案を行っているが、今厚労省中医協で議論されている。
片木氏は「卵巣がん体験者の会スマイリー」代表、関口氏はヤンセンファルマ会長で、本対談は片木氏が患者代表でドラッグ・ラグの解消問題を提起し、関口氏が製薬企業からの提案という形で答えるものである。この対談の内容を関口氏の論でまとめる。いま欧米の新薬が日本で使えるようになるドラッグ・ラグは4年といわれ、日本での治験開始が2年後れ、治験が一年後れ、審査が1年後れるという計算である。その理由は新薬の薬価が低いことで、欧米の医薬品会社が日本での承認に二の足を踏むためである。新薬開発に1000億円かかるといわれ、十分な利益が確保できなければ開発費用の回収が出来ないためである。つくばに進出した外資系企業の研究所も殆どが撤退した。むしろ日本より中国市場を狙っている。そこで医薬品業界は「薬価維持特例」という、新薬の価格を後発品ができるまで(特許が切れるまで)維持し、後発品が出れば一括して薬価を引き下げる提案を行っているが、今厚労省中医協で議論されている。