地球表面の熱収支
太陽起源から地球進化の謎に迫る、陸と海の関係から読み解く 第13回
5) 終章ー水惑星地球 (その1)
地球には海水があって、陸と海に別れている。これが地球がほかの惑星と決定的に違うことである。そして38億年前からプレートテクトニクスが作動して沈み込みによって地球の内部に持ち込まれた水を媒介として海洋地殻が変質し、同時に安山岩質のマグマを生産していることが最大の特徴です。本書は最初から水ありきからスタートしている。ただし地球全部が水で覆われ陸部が生まれなかったのではない。マントルの対流と地殻のプレートテクトニクスによって海洋地殻が大陸地殻をもたらしたとしている。地球内部構図と地震波伝播速度、および地球内部物質の図からわかるように、地球深部へゆくにつれ温度と圧力が高まり、構成物質はさまざまな層からなる。太陽は太陽系のエネルギー源であり最大の重力源であります。地球内部温度に示したように、地球の内部の温度分布による理解は重要です。マントルの対流に示したように、プレート運動はホットスポット密集域が上昇流、プレートが沈み込む場所が下流域となるマントル対流の一部である。なぜマントル対流が起きるか、それは地球の最深部内核温度が5000度以上あるからです。つまり地球の中心から表面に向けて熱が伝達されています。現時点で地球内部の温度推定法は、地震波不連続面の深さと鉱物の相変化を比較して求められる。鉱物の温度圧力試験の結果から相変化の起きる温度を当てはめるのです。地球内部物質から割り出し温度が地球内部温度となります。地球地殻表層から50kmまで15度から1350度上がり、50Kmから2700KmのD"層まで2300度にあがり、外核に接するD"層の熱抵抗は大きく3800度の温度となります。2900Kmの外核から5100mの内核までに5500度にあがり、内核では温度は5500度一定です。上図に地球表面の熱収支を示す。
(つづく)