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できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

あらためまして『新しい学校事故・事件学』よろしくお願いします

2017-04-08 22:39:03 | 受験・学校

住友剛『新しい学校事故・事件学』(子どもの風出版会、2017年)

おかげさまで、この『新しい学校事故・事件学』を出版してから、もう1か月になります。

実際にこの本がどの程度売れているのか、よくわからないところではありますが・・・。

でも、文科省の「学校事故対応に関する指針」ができた2016年3月以降、この1年ほどの間にも、先月末の栃木県での高校山岳部の雪崩事故ほか、いろんなかたちで子どもたちの重大事故・事件が学校であいついで起きています。

また、公立学校や教育委員会の事故発生後の対応(事後対応)については徐々にこの「指針」に即して動きつつありますが、「私立学校や国立大学附属の学校ではどうか?」という課題も依然として残ります。

さらに、重大事故・事件発生後に調査委員会が立ち上がるようになりましたが、事故やいじめ・自殺(自死)のケースを問わず、被害者家族・遺族と学校・教育行政や私立学校の設置者、そして調査委員会に携わる研究者・専門職との関係調整のあり方が、ますますこれから先も重要になってきています。

その関係調整のところでうまくいかずに、調査委員会の行った調査のすすめ方や、その結果をまとめた報告書の内容に納得がいかないという被害者家族・遺族からの苦情・批判も、いろいろと私の耳にも入ってきていますので。

そして、実際の調査・検証の場面でこういう事態が生じているにもかかわらず・・・。

相変わらず、どこかでだれが集めてきたデータ、書類や「数字」を相手に、自分には矢がとんでこない、傷がなかなかつかないところで、重大事故・事件のありようについて論じている研究者・専門職も、今もなお多数いるのが実情です。

「ほんとうにこのままでいいのだろうか、学校事故・事件研究?」

そういう課題意識でまとめたのが、私のこの本です。

どうか手に取って、読んでいただければ幸いです。

※なお、上記の書名・著者名等を書いた部分をクリックすると、通販大手・アマゾンの私の本のページに移動します。ご購入よろしくお願いします。


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公教育計画学会理事会声明「「教育勅語」の容認と銃剣道の学校教育への導入に強く反対する」

2017-04-07 16:10:46 | 受験・学校

公教育計画学会理事会声明(2017年4月5日付け)

「教育勅語」の容認と銃剣道の学校教育への導入に強く反対する

http://koukyouiku.jp/cp-bin/wordpress/wp-content/uploads/2016/09/20170405rijikaiseimei.pdf

私も理事を務めている学会ですが、このたび上記のような声明を出しました。

ぜひ、ご一読ください。

<追記>

 

それにしても・・・。

「いざ有事の際には皆の者、お国のために命を投げ出せ」という道徳を「よし」とする人々が、本気で学校での子どもの安全を考えるとは思えません。

もしもそういう人々があえて「子どもの命を守る」とか言うているときは、それって「有事の際に命を投げ出す」ために「それまでは命を守れ」という意味だと思う必要があります。

また、「お国のために」という意味での「滅私奉公」的な道徳を「よし」とする人々が、たとえば教員の多忙化を本気で解消しようとするとは、私には思えません。

もしも部分的にでも多忙を解消しようとしているときは、「その分、別のところで滅私奉公を求めてくるのでは?」と思えてならないんですよね。

さらに、「お国が上から教え込もうとしていることには、黙って従え」的な道徳を「よし」としている人々が、「指導死」の防止に熱心に取り組むんでしょうか。

そして、昨今の国会答弁での首相以下閣僚・官僚の答弁に見られるように、何か追及されて都合が悪くなると「資料はない、破棄した」等々の説明の数々。

この人ら、本気で学校事故の事後対応の指針の趣旨、徹底する気ないな」と、あらためて思う今日この頃です。



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昨日の復興大臣の記者会見での発言について思うこと

2017-04-05 18:39:27 | 国際・政治

自主避難は「本人の責任」 復興相、記者に「うるさい」 (朝日新聞デジタル2017年4月4日付け記事)

http://digital.asahi.com/articles/ASK444HK9K44ULZU009.html

復興相「自己責任」発言、野党が批判 与党幹部も苦言 (朝日新聞デジタル2017年4月5日付け記事)

http://digital.asahi.com/articles/ASK454CQ1K45UTFK00M.html?iref=comtop_8_02

自主避難は「自己責任」~復興大臣明言 (OurPlanet-TV 2017年4月3日公開)

https://www.youtube.com/watch?v=mOUSSJmg_dE


いや~この復興担当大臣と記者さんとのやりとり、ひどいですね。

ほんと、記者さんの質問に対して、マジでキレていますね、この大臣さん。

それから、ここで展開されている復興担当大臣の自主避難者に対する対応と、これを支える理屈のつけ方って、昨日、電車のなかで読んでいた『戦後補償裁判』(栗原俊雄、NHK出版新書)の空襲被害者訴訟やシベリア抑留者訴訟の理屈のつけ方、政府の対応とそっくりなんですよね。

要するに、「受忍の範囲内」とか「自己責任」という理屈で、自分たちが補償すべき対象者をより狭く、より狭く絞り込んだり、補償の金額もできるだけ少なくしたり、さらには「補償しろ」という声そのものも門前払いにして切り捨てていく、そういう理屈のつけ方なんですよ。

そして、昨夜のニュース見たら「いや~。さっきは感情的になってしまった。すまんすまん」みたいな軽い謝り方で出てきているでしょ?

「ばかにするな!」って、これ、自主避難している人の神経をかえって、さらに逆なでしています。

ちなみに、何かにつけて「この対応に不満があれば、訴訟しろ」みたいなこの復興担当大臣の理屈のつけ方。

その点では、学校事故訴訟での行政側の対応とも似ていますね。

そして結局、どうしてこの復興担当大臣がこういうキレ方したり、むちゃくちゃな理屈のつけ方できるのかというと、せいぜい原告側の主張を「一部認定」程度で賠償請求訴訟が終わっているということ、つまり行政側のこういう理屈を司法がくり返し「追認」してきたということ。そういうことが背景にあるのかな~なんて思いますね。

また、そのような状況を「立法」はぜんぜん、是正してこなかったわけで。

この2つの点でも、『戦後補償裁判』という本が言っていたように、国策で被害を被った人々への補償に関する行政の問題・矛盾と、これに対応するための立法の不作為、そして司法の追認みたいな構造が、ここにも表れているように思います。

そうそう、記者会見での記者さんからの鋭い質問に答えるのを拒否したり、激高したりするということは・・・。

この復興担当大臣が望むような会見というのは、かつての大本営発表のように、「一方的に自分の垂れ流す話を、ありがたくメディア関係者が聴いて、そのまんま記事にしてくれること」なのでしょうね。

 


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今回から「プリキュア」の話もブログに載せます。

2017-04-02 09:07:18 | プリキュア話

今までは毎週見ている「プリキュア」の話、フェイスブックに書いていたんですが。

同じことをそのまま、こちらのブログにも転載する形で書いていくことにします。

なにしろ先週金曜日、ある雑誌の編集者の方と打ち合わせをしたのですが、その編集者さんも「娘がプリキュアを見ているお父さん」だそうで、本題の雑誌の記事の話以上にプリキュアの話で盛り上がったもので。

まあ、当面は今の「キラキラプリキュアアラモード」の話ですが、そのうちに過去のプリキュアシリーズ(それも、テレビシリーズに加えて春と秋の劇場版映画の話も含む)に広げて書けたらなあ、なんて思っています。

さて、以下はつい先ほど、フェイスブックにも書いたことを加筆修正したものです。

(まあ、毎週、以下のようなことをフェイスブックにも書いていたわけです・・・)

どうやら今後のプリキュアは、当分の間、先週つくった「キラキラパティスリー」にお客さんを呼んでくるかたちで物語が進むんですかねえ?

・・・って書いたら、来週は食材の買い出し、おつかいで物語をつくる予告編がでてましたが。

どっちにせよ当分の間は、パティスリーが舞台になって物語がすすむようです。

さて、今日は幼なじみの保育園の先生に告白したいお兄さんのお話ですね。

このお兄さんのためにプリキュアたちがパティスリーでクッキーをつくる、そのクッキーをもってお兄さん、保育園の先生に告白をする・・・というお話でしたが。

それでまあ、単純にクッキーづくりがうまくいくわけでなく、できあがったクッキーを狙って敵がやってくる。

そして、プリキュアたちがたたかっているあいだに、そのクッキーの入った箱がどこかに投げ出されて、そのクッキーが割れる・・・という展開になるわけですが。

ただ、このキラキラパティスリーは移動もできるようで・・・。

割れたクッキーをもって告白に行ったお兄さんを助けるために、保育園の前までパティスリーをプリキュアたちは移動させて、そこでお兄さんと保育園の先生がいっしょにお茶してハッピーエンドという形になりました。

そうそう、ひとづ気づきましたが。

高校生プリキュアふたり(キュアショコラ、キュアマカロン)と中学生プリキュア3人(キュアホイップ、キュアカスタード、キュアジェラート)を同じ舞台に登場させていくためには、学校とは別の枠組みがいるんですよね。

そこで登場したのが、このキラキラパティスリーってことかと。

例年のプリキュアですと、同じ学校に通う中学生○人組という設定だったりするので、学校生活を中心に描くことができたわけですが。

でも、今回のように高校生と中学生の5人組ということになれば、「5人いっしょに活動できる場」がないと、なかなか物語が展開できないのではないかと。

「なるほどねぇ~。だからパティスリーがいるわけか」と思いました。




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