できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

救命救急士による後輩暴行事件への茨木市の対応を手がかりに(神戸の教員間いじめ問題関連)

2019-11-13 00:18:01 | 国際・政治

“救命救急士”が後輩暴行 『血圧計で首を圧迫』『消防車に逆さ吊り』で3人が懲戒免職 (MBSニュース、2019年11月12日)

こちらの記事は神戸市の話ではなく、茨木市消防本部の救命救急士の間で起きた暴行事件と、それに伴う懲戒免職処分の件です。

記事のタイトルにもあるとおり…。神戸の教員間いじめ事件もひどいですが、こちらの茨木市消防本部で起きた事件も、かなりたちが悪いものですね。「後輩をロープで逆さ吊り」等々、いったい消防署の救急隊のなかで何をやっているのか、としかいいようがありません。また、「コミュニケーションを図るためにやった」という消防司令補には、「どういう人との関わり方をしているのか? あかんやろ、そんなもん」としか言いようがありません。

ただ、この記事を読んで感じたことがひとつあります。それは被害にあった方から茨木市消防本部に事実が伝えられてからあと、あらためて事実経過等を調べ、検証し、先に懲戒免職処分を行ってから、消防本部は対外的に謝罪会見を行い、事実を伝えているという経過について思うことです。

「それって、神戸の教員間いじめでも、ほんとうは茨木市消防本部のような対応をしてもよかったのではないのか?」

率直に私、このことを感じました。

なにしろ、このたびの神戸の教員間いじめでは、まずは懲戒処分のための調査が行われている真っ最中に、「加害教員に給料を払うな」という世論に煽られて、急遽、条例改正が行われ、分限休職処分が出されました。その法的な対応にさまざまな問題点が指摘されたり、あるいは、被処分教員からの不服申し立てが行われたりしていることは、すでにこのブログでもお伝えしたとおりです。

また、その「加害教員に給料を払うな」という世論が煽られるように、どこからか、小出しにマスメディアに教員間いじめの情報がこの間、流されてきた形跡があります。そのなかで、例の激辛カレーを無理やり食べさせている動画・画像も流されたわけですね。

「なぜ、神戸の教員間いじめでは、茨木市消防本部がこのたび行った懲戒免職処分のような対応をとらなかったのか? なぜ情報を小出しにして、分限休職処分条例の改正を煽るかのような対応を続けてきたのか? ひょっとして、それって意図的にやったのか?」

そんな疑問すら、この茨木市消防本部の記事からは考えてしまいました。





最新の画像もっと見る