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京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

2129冊目:安富歩『満州暴走 隠された構造』

2015-07-12 07:38:10 | 本と雑誌

2129冊目はこの本。

安富歩『満州暴走 隠された構造 大豆・満鉄・総力戦』(角川新書、2015年)

国際商品化した大豆の生産地としての満州と、その大豆生産の拡大が輸送ルートとしての馬車・鉄道の拡大を招き、さらに輸送ルートの拡大が大豆生産のさらなる拡大を招く・・・。そしてその馬車・鉄道の拡大は都市の急速な発展を招き、鉄道を含む旧・満州の諸利権の争奪戦を生みだし、その結果を手にした日本からの人口の流入を促し、植民地化を加速していく・・・。

ひとつひとつの部分的な合理性の追求の動きも、それがある一定のレベルを越えて集積していくと、非合理を生みだし、制御不能になる・・・という構図かと。こういう構図は、おそらく旧・満州国だけでなく、日本社会のいろんなところに見られる。

満洲暴走 隠された構造 大豆・満鉄・総力戦 (角川新書)



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