「社会教育施設の体験活動プログラムの積極的な活用
社会教育施設では、都市部の教育支援センターや小規模な教育支援センターでは提供しにくい野外体験活動プログラム等が実施されている場合が多いため、これらの体験活動プログラム等を実施する社会教育施設との積極的な連携が望まれること。」
この文章は、国立教育政策研究所生徒指導研究センター編『不登校への対応と学校の取組について―小学校・中学校編―(生徒指導資料第2集)』(ぎょうせい、2004年)に出てくる言葉です。また、この文章は、同書に「資料編」として掲載されている「不登校への対応の在り方について」(各都道府県・指定都市教育委員会教育長ほか宛2003年5月16日付け文部科学省初等中等教育局長通知)の一部です。ちなみに、ここでいう教育支援センターとは、今まで「適応指導教室」と呼んできたものをさすと考えてください。
この引用文と、その出典になっている本の内容からすると、最近の文部科学省の方針においては、社会教育施設は教育支援センターとの連携のもとで、「不登校」の子どもたちに対して、積極的に体験活動プログラムなどを提供する場として位置づけられていることがわかります。特に、野外活動体験など、教育支援センターがなかなかやれないような体験活動プログラムなどを、社会教育施設の側が実施することが求められていることがわかります。
とするならば、大阪市の青少年施策、特に「不登校」の子ども支援の諸施策においても、市外の野外活動センターなどを含めた社会教育施設において、積極的に体験活動プログラムを提供することが、文部科学省の実施しようとしている「不登校」関連施策の方針に沿っている、ということになります。
ちなみに、社会教育施設としての大阪市の旧青少年会館における「ほっとスペース事業」は、この文部科学省の「不登校」関連施策の方針にきわめて近い取組みを実施していたように思うのは、私だけでしょうか?