できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

これが子ども施策という面での大阪市PT案の内実

2012-05-01 08:33:09 | 受験・学校

http://www.asahi.com/edu/kosodate/news/OSK201204060071.html (大阪市歳出改革案子育て世帯も負担増:朝日新聞デジタル2012年4月6日配信記事)

少し前の朝日新聞のネット配信記事ですが、先ほどツイッターである方が紹介しているのを見つけたので、あらためてここで取り上げて論じます。

この記事にもあるとおり、大阪市のPT案は次のとおり、子ども施策に関して大きな予算カット、家庭の負担増などを提案しています。

・保育所保育料の軽減措置の見直し ・学童保育や子どもの家運営費補助の廃止=児童いきいき放課後事業への一本化 ・ファミリーサポートセンターの子育て支援事業への一本化 ・子育ていろいろ相談センターの廃止 ・不登校通所施設サテライトなどの一部廃止 ・びわ湖青少年の家などの野外活動施設の廃止 ・学校元気アップ地域本部の有償ボランティア化 ・学校のボランティア体験学習などの廃止 ・学校給食の食材配送費などの保護者負担増

みなさん、これが子ども施策という面での大阪市PT案の内実。

つまり、今、橋下市政になって一生懸命すすめているという「改革」の内実は、これなのです。

こんな施策が進めば進むほど、学校内外での子どもの生活や家庭での子育てを支える社会的基盤が損なわれ、個々の家庭の経済的・文化的な力の差が歴然と表れていきます。その結果、学校での学力テストの結果に表れる「格差」もさらに拡大するだろうし、学校内外で子どもの問題を通して社会的な矛盾が噴出してくる恐れがますます拡大してくるのではないでしょうか。

こういう施策、改革の実施に対して、私たちが今、どれだけ声を大きくして「ダメだ」と言えるのかどうか。そこが問われている気がしてなりません。


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