桜子の † 智天使工房 † 

カラーセラピストでメタルスミスの私が歩む日々。
みんながハッピーになれるものを作りたい。

葬送のフリーレンいいよ

2024-03-29 16:09:00 | 日々のこと
最近ハマってるアニメ、葬送のフリーレン』(週刊少年サンデーに連載中)
つい先日、アニメ#1話~#28話までを見終わりましたが、また何度かリピート視聴しています。

主題歌もYOASOBIとかmiletが担当していてチカラ入ってます。

ザックリ言うと異世界冒険ファンタジーで、私みたいなシニアが飛びつくジャンルじゃないかもしれない。
魔法使いの話だし。

でもでも、何だろう?
なぜか心惹かれる、心打たれるアニメです。
1000年は生きるエルフ(フリーレン)と、それに比べて短命な人間が心の交流をして物語りが綴られるところがキュンとする。

まあ、私が語るよりも実際に観て頂くと、何処かにキュンと響くと思います。

それで言うと、私の好きな『夏目友人帳』も儚い命の人間と長命な妖の交流の機微にジワるという共通点があります。

夫もフリーレンが好きで、わが家はこういうカルチャー的な好みが夫婦で同じなので良かったなと。


ダニエル・ブラッシュ展 ― モネをめぐる金工芸

2024-03-28 17:28:27 | ジュエリーメイキング
2週間ぶりにトシヤをショートステイに預けたので、ずっと行きたかった展覧会へ。

私がいつもお話ししている、ヴァンクリーフ&アーペルズ後援のレコールジュエリーと宝飾の学校主催のエキジビジョンです。



ダニエル・ブラッシュはジュエラー、金属加工職人、詩人、画家、彫刻家、哲学者とどんなジャンルでもボーダーを設けない芸術家です。

ひとことで言うと、ただ自分の求めるテーマや興味を10年単位とか長いスパンで研究し、表現した人です。

物凄い集中力と繊細さで作品を遺しています。

とてもとても共感します。

スチールやアルミニウムとダイヤを組み合わせたジュエリーなど、多くのジュエラーが発想すらしない作品があります。

ダイヤは稀少な宝石だから使うという訳でなく、彼が深く追求した光と透過性、透明性を持つから使ったのだと思いました。

自分の中にある言葉をあらゆる手段で表現した芸術家なのですね。

宝飾職人が持ちたいスキルやテクニックを「言葉では言い表せない作り手の魂が胸を高鳴らせるとき、テクニックは消えるのだ」と。
テクニックを極めるのが目的じゃなく、自分が伝えなければならない考えを代弁する道具に過ぎないと。

パーフェクトデイズ追記 ダウン症の俳優さん

2024-03-07 12:54:00 | 日々のこと
前の記事でコメントを頂きましたので、映画パーフェクトデイズのレヴュー追記します。

作中に平山の後輩清掃人として、タカシという人物が出て来ます。
タカシは今時?の青年というか、推しのガールズバーの女の子に入れ上げたり、仕事は片手間にやったり、平山とは対照的な存在として描かれます。

が、ある日の仕事場にデラちゃんという青年が来てタカシとやり取りします。
デラちゃんはダウン症の青年ですが、それについては作中何の説明もされません。
ただ、タカシはデラちゃんは幼なじみだと平山に告げて親しげに自然にデラちゃんと接します。

私はこの時点で涙でした。

タカシは世界に対してフラットな視点を持った人なのでした。
いい加減な青年だけど、それだけがタカシの顔じゃない。

平山は、そういうことにも小さな喜びや驚きを抱いたのかも。

あまり書いてしまうとネタばれになるので止めますね。

この後もデラちゃんが出る場面がありますが。

いろんな人が自分を表現出来ることをサラッとやってくれた監督、さすがでした。

実は私たちはパーフェクトデイズを生きている

2024-03-05 17:05:00 | 日々のこと
先週、夫と『パーフェクトデイズ』を観て来ました。

主演の役所広司さんがカンヌ映画祭で主演男優賞を取った映画であり、監督がヴィム・ヴェンダースというので興味津々でしたが、なかなかタイミングが無かった。
たまたま仲良しの従姉妹が観た!と言っていたので、もう観るしかない。
私は映画評論家ではないので、もう観て感じたまんましか書けませんが…
まず、平山(役所さん演じる主人公)のセリフが極端に少ないので、彼の表情や行動から彼の背景を推しはかるしかない。

特に平山の目が雄弁で、日に何度も幸せそうな笑みを浮かべていて、彼は日々を慈しみ満足して生きているのがわかる。(役所さんの演技の凄さがわかります)
生業のトイレ清掃も実に丁寧で、仕事に誇りを持っているのがよく分かる。

休憩する公園で、樹々の木漏れ日の一瞬の美をカメラ(フィルムカメラ)に収めて写真にすることに喜びを感じている。

大切にしている昔の気に入った音楽をカセットテープ📼に入れて、仕事現場に向かう車で聴く。
曲がパティ・スミスやルー・リードなんかのパンクとかで、ひぇ〜カッコよ!
毎週古書店で一冊ずつ文庫本を買って、寝しなに読む。

それらは圧倒的に雄弁に彼の過去の姿を物語る伏線ではあるが、映画の中では伏線は回収されない。

私がニンマリした瞬間。

長く会ってなかった実妹が、家出して平山を頼って来ていた娘(平山の姪)を連れ戻しに来たとき、「これ好きだったでしょ」と平山に渡した『鎌倉紅谷』の袋。
ああ、クルミッ子が好きなんだ😊
そして多分、生家は鎌倉にあるんだ。

淡々とした毎日。
何の変化もないような毎日。
でも、丁寧にひとつひとつに向き合うと微細な楽しみや喜びが見つかる。
今の私に相応しいメッセージをもらった気がした。

ヴィム・ヴェンダース監督の映画は『ベルリン天使の詩』が好きだった。
同じような人間への優しい眼差しが感じられた。