今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き〔四阡四百円〕
赤い草履が続きますので、ちょっとひと休み的に青系でまとめました。一見男性用と言いますか男の子用をイメージしそうですが、なんのなんの成人女性がちゃんと選んで行かれます。「今日の草履」も、50歳代と思しき女性がお持ち帰りくださいました。
一週間の中で火・水・木が、一般にお客様の少ない曜日とされています。この曜日に定休日が多いのも、そうしたデータに基づいているのでしょう。
それが今週についてちょっと異なるのは、お伝えしている「東北スペシャル」の影響なんですね。「東北観光に弾みを!」で展開されているこの企画は、開始間もなくにして大成功じゃないですかね。
乗り放題期間が「四日間」という余裕のせいか、一般にのんびりされている方が目立ちます。思いがけず草履実演に長く留まったお客様から、『いや~、また引っかかちゃったわよぉ。なかなか進めないわね』という言葉が複数聞かれました。つまり旅の計画はありながらも、ある程度自由に設定している証しですね。
角館草履の場合、時間のないお客様に何百人立ち寄られても、互いに楽しい時間にはなり得ません。丸太椅子に腰を掛け、時間にしておおむね30分程度。草履のご説明から角館の話題でおしゃべりできたなら、それがお互いに縁を感じられる出会いになるわけです。
そうした点で今の「東北スペシャル」は、実に角館草履向きです。秋田県を周遊する中で二度お立ち寄りくださる方もいて、6月にしてはおかげさまでとても忙しい実演席になっています。
思えば一年前の角館は、悲壮感さえ漂っていました。それが今こうしてお客様の姿を見て、嬉しい以上に感謝の念を抱きます。この「復活」には国や自治体の働きかけ、そしてJRの企画など要素はいくつもあるでしょう。でもやっぱりお客様ひとりひとりの心だと思うんですよ。
あと何年かして、時間にも財布にもちょっぴり余裕が生まれたら、私もきっと意味ある旅をしようと思っています。