角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

貧乏性とミニ草履。

2012年06月06日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡八百円〕
ブルー基調の桜プリントは、この春から結構な数を編んだ気がします。赤基調ほどではないにしても、青がお好きなお客様はしっかりいますね。
これから編む夏に向けての在庫は、テーマが「赤い草履」です。青系は若干少なくなるかもしれません。

根っからの貧乏性、というよりほんとの貧乏生活を送る私は、基本的に高価なものが買えない性分です。分かり易い例では、千円の品物10個は平気で買えても、一万円の品物一個がなかなか買えないわけですよ。

九州からツアーでお越しのご一行様。おばさま5~6人が草履実演に見入ると、おひとりのおばさまが『自分用に買って行こうかなっ』。私が『お土産に考えるより、まず自分で履くのがいいですよっ』と言うと、24cm草履を品定めしていました。

ほかのおばさまたちはミニ草履を見ながら、『可愛いわねっ、ひとつ買って飾ろうかしら』。そこで私がトイレに飾るおまじないをお教えしました。するとみなさんが、『まっ、そうなのっ!? だったらこれをお土産にしよっ』。次から次へ2個、3個とお買い上げでした。

24cm草履を品定めしていたおばさままで、ご自分用の草履をすぐにやめてミニ草履5個のお買い上げです。900円が5個ですから、24cm草履に匹敵する金額になってしまいましたね。それでも満足の笑顔が私も嬉しかったです。

角館草履を指して、「お土産よりもまず自分」は私の偽らざる気持ちです。でも自分のものを1個買うより、他の人のものを5個買ってしまうおばさまに親しみを感じてしまいますよ。

あれっ、私の貧乏性とはまったく次元の違う話じゃないですかっ!?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする