角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

値段が上がる前に…。

2011年10月15日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔4,000円〕
【2012年1月1日より4,600円】
黒や濃紺の無地基調をときどき編むのですが、そのシックなお洒落感は格別と思います。大きなサイズで編めば男性用で良し、「今日の草履」のように23cm程度で編めば、女性用としてなんの違和感もなく履いていただけますね。
黒地にいらかプリントが美しい平生地は、こちらになります。



「今日の草履」をお持ち帰りは、兵庫県からお越しくださったおばさまでした。最初にご主人が関心をお寄せで、その理由は普段から雪駄をご愛用とのこと。さすがに和の履物の特徴など、とてもよくご存知でした。私もすぐに気が合うと感じたものです。

雪駄談義に花が咲くと、ご主人も角館草履を欲しくなったご様子。26cmは未だに在庫がゼロですから、オーダーとなりました。一両日中には編んで発送できると思います。奥様とおふたり、早速履いていただきたいものです。

10月10日のブログでも触れましたが、『値段が上がるんじゃ、やっぱり買って行こっ』とおっしゃるお客様が結構おられます。
秋田市からお若い女性三人がご来店でした。角館草履の健康効果に関心があり、しばらく前にも試し履きをしてお帰りだったとのこと。

うちのおひとりは「いつかは買おう」と思いつつ、今日も特にお買い上げのつもりではなくお越しだったそうです。それが値上げのお知らせを見つけてしまったことで、急きょ心が決まったという感じでしょうか。

でもここにも「縁」が生きていました。お選びの23cm定番配色①は、朝一番に編み上げたばかり。お買い上げに心が決まったと言っても、ぴったりサイズに好きな配色がなければ、お持ち帰りは叶いませんからね。

価格据え置きの年内に、おひとりでも多くお持ち帰りが出来るよう、しばらく休まず務めるつもりです。
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もうひと手間。

2011年10月13日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔4,000円〕
【2012年1月1日より4,600円】
先月届けられた布地には、可愛らしい洋柄が数種類ありました。「今日の草履」もその中のひとつで、オレンジ色と合わせたところさらに可愛くなりましたね。
平生地はこちらになります。



カミさんのアルバイトが残業の日は、仕事帰りにスーパーへ寄るのが私の役目になっています。主な買い物メニューに「冷凍食品」があって、これが昼食弁当の中身となるわけです。
いまどきの冷凍食品は侮れませんよ。種類が豊富なうえに、味だってなかなかのものです。ただしこれが毎日だと、弁当のフタを開ける楽しみが若干損なわれるんですよねぇ。

実演をご覧のお客様から、『ずいぶん手間がかかる仕事ですねぇ』というお声をいただくことがあります。イ草に布を巻く作業が、いかにも根気が要るように見えるのでしょう。
そんなとき私がお答えするのは、『ものづくりは手間をかけた分が作品に出ると思うんですよ』。お客様はみなさん頷いてくださいます。

実は八月以降に編んだ草履には、さらにひと手間加わっています。



つま先の裏側に草履を形作る「芯」が二本出るのですが、これを畳を縫う糸できつく結わえることにしました。これによって期待できるのが、先ツボの伸び防止なんですね。
基本的に雪駄や下駄など和の履物は、次第に先ツボが伸びてくるのを「宿命」と考えられています。とは言いながら少しでも長くご愛用いただくために、出来る工夫のひとつを加えたというわけですね。

ほぼ毎日草履を編み続けるのもたいへんと言えばたいへんですが、昼の弁当を作り続けるのもたいへんな作業と思います。冷凍食品にもうひと手間…などと言えるものではありません。
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ちょっと寂しい里帰り。

2011年10月12日 | 実演日記




今日の草履は、愛知県岡崎市と栃木県那須塩原市からお越しくださったおばさまのオーダー草履。『還暦だから、赤くて可愛い草履にしてっ』がこちらになります。
古くからのご友人と思しきおばさま二人旅でした。角館旅行の記念に、お二人で同じ色の草履を履いてくださることになったんですね。
本日の便で出発しました。早速履いてくださいませ~。

いきなりのにわか雨はありながら、日中はほぼ好天に恵まれているここ数日の角館です。最高気温も20℃近くまで上がりますから、まず秋晴れの気持ちよいところですね。
三連休が終わってからは、お客様の人数も落ち着きました。団体さんがお越しのいっとき賑わうことはありますが、やはり静かな時間が多くなっています。

夕方近くにおばさまお二人が、『いた、いたっ。毎日いるか分からなかったもんだから…』と言いながら入って見えました。二年前に角館草履をお買い上げくださり、このたびはお買換えのご来店なんですね。
現在静岡県にお住まいで、ご実家は大仙市大曲とのこと。お里帰りの機会に、地元のご友人とお越しくださったわけです。

こうして現在は県外にお住まいながら、なにかの機会に里帰りをされ、その足で西宮家をお訪ねのお客様がとても多いです。旅行とはまた少し異なるのが、そうしたお客様はまず時間がたっぷりありますね。すると自然におしゃべり時間も長くなるわけです。

九月の終わり頃でしたか、学生時代まで角館で暮らし、現在都内にお住まいというおばさまがお越しでした。お歳の頃は七十歳代前半とお見受けしましたから、上京されて五十年以上でしょう。
そのおばさまがおっしゃるのは、『同期会で帰って来るのは、もうやめようかと思ってるのよ』。

子ども時代を共に過ごした幼馴染と再会する「同期会」。私は年齢がいくつになっても楽しみなものだと思っていました。それがおばさまには、ちょっと寂しい里帰りになってしまったようです。
『もう何度か来てるんだけど、だんだん話がかみ合わなくなるような気がしてね。こっちの同級生たちは、なんだかすっかり落ち着いちゃって。私たちのように東京で暮らしていると、どこかにいつも緊張感があるんだけど…』。

そうした年齢にはまだ先がある私でも、おばさまのお話はちょっと分かるような気がしたものです。もちろん田舎の老人でも、元気で活躍している人はたくさんいます。まず一般に子どもへ代が移り、孫も学校が終わるくらいになると、その祖父母はすっかり落ち着きますね。
おばさまが言う「落ち着く」の意味は、即ち「老け込む」なんでしょう。

いずれにしても、「同期会」はいくつになっても楽しみでありたいものです。そのためにも健康なうちは働き続けるのが良いと、あらためて感じる草履職人でありました。
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送料が変ります。

2011年10月11日 | 製作日記
2014年4月1日より消費税率が5%から8%に引き上げられることにより、郵送料金が390円から400円に変更となります。21cm以上の大人用がこの郵送料に該当します。15cm~20cmの子ども用土踏まずなしは、240円から250円に変わります。

2足以上でクロネコ宅急便を利用する場合はこれまでと変わりません。ご了承のほど宜しくお願い申し上げます。
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三女からの忠告。

2011年10月10日 | 実演日記




今日の草履は、横浜市港北区からお越しくださった女性のオーダー草履。『青とか紫が大好きなんですぅ~』がこちらになります。
四人ほどのグループのうち、ひとり先にお見えのおばさまがお買い上げくださいました。その数分後に他のお仲間を連れて再度お越しになり、『さっきの健康の話、また聞かせてっ』。

そして最もお若いとお見受けした女性が、「今日の草履」の発注主さんです。お約束通り、今まで編んだことのない一点ものですよ~。と言うことで、まったく同じ配色は封印となりました。
明日の便で出発します。届いたらすぐに履いてくださいね。

7月1日のブログでお伝えしておりますように、2012年1月1日から角館草履の価格が変わります。ブログでお伝えした翌日から、草履コーナーの展示パネルにも同様の「お知らせ」を貼っています。
これを読んだお客様の多くは、『あれっ、来年から値段が上がるの?』と訊かれますね。角館草履のご愛用者であるなしに関わらず、ご来店のたび関心を持って見てくださる方々には、大事な情報でしょう。

五ヶ月も前から値上げの告知を始めたのは、出来るだけ早くお客様にお知らせしたかったからなんです。と言うのは、「次はお金を用意して買いに来よう」「好きな色と出会ったときに買おう」「今度は○○さんへプレゼントに買おう」というお話が、これまでいくつもありました。

こうしたご購入の「予定」があるお客様に対して、突然値段が上がるのは心苦しいと思ったわけです。半年ぶりや一年ぶりのご来店であればやむおえないとしても、五ヶ月の告知期間があれば相応の常連さんへお知らせできると考えました。
もっとも数年間仕入れ続けていても、布地屋さんはほぼいきなりの値上げでしたけどね。

先日晩飯を食べながらテレビを見ていると、有名人の年収がいくらとかいう番組をやっていました。人様の稼ぎになにほどの関心はありませんが、お笑いの人も売れてくると数千万円の年収があるんですね。
バウムクーヘンが大当たりしているマダム信子さんは、年収1億2千万円だそうです。ご自身がこの金額を公表するときに、『私はすごく働くからね~』と言っていました。

角館の草履職人も年間労働日数はかなりのものです。1億2千万円を聞いたときに、『うわ~、オレの草履少し安ぐね!?』と言うと、三女の顔がピクリと反応しました。『とーさん、あんまり調子こぐなよっ』。

三女からの忠告は真摯に受け止めますが、来年元日からの値上げは決して調子こいでるわけではございません。
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久しぶりの賑やかさです。

2011年10月09日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔4,000円〕
【2012年1月1日より4,800円】
ベースは何度か登場してお馴染みですが、この生地にはいろんな色を組み合わせたくなるんですよ。と言うわけで、今日は辛子色のいらかプリントにしてみました。落ち着いた優しい配色になった気がします。

「今日の草履」をお持ち帰りは、帰りの新幹線まであまり時間のないご夫婦の、ご主人のほうでした。夕方になって人影も少なくなった頃、草履コーナーの前でふと足を止められたんですね。いつものように角館草履の素材やら健康効果をご説明すると、奥様がご主人へお勧めでした。

そして1足しかなかった24cmが「今日の草履」というわけです。でもご主人は残り物を仕方なくお買い上げ…というのではなく、この配色をとても気に入ってくださったんですね。昨日編んだばかりですから、もちろん残り物ではありません。
面白かったのは、ご主人のお帰り際の言葉でした。『いつもなら気にせず歩くのに、なんで立ち止まったんだろ!?』。
それが「縁」というものでしょうね。

三連休の二日間は、少し久しぶりに賑やかさが戻っています。これくらい間断なくお客様がお入りになるのは、もしかしたらお盆や大曲の花火以来かも知れません。角館のお祭りよりは間違いなく多いですね。
ちょうど今米蔵では、「絣展」が開かれています。中高年のおばさま必見のアイテムですから、そんなことも賑わいのひとつなんですね。

今年は娘たちの受験や引越し、そして大きな震災がありましたから、いつもの年より草履が編めていません。それがここにきて展示パネルにしっかり出ています。在庫はほとんど空っぽになりました。店としては寂しい限りですが、もちろん「おかげさまで…」と言わなければいけませんね。

角館の散策シーズンも、いいとこあと一ヶ月です。お客様が少なくなればなるほど、また「縁」を感じる出会いもあるでしょう。出来るだけ休まず実演を続け、在庫を増やしながら出会いを待つことにしましょう。
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プレゼンの重要性。

2011年10月07日 | 実演日記




今日の草履は、昨日ご紹介のプレゼント用です。ベースのプリントは和柄でお馴染みの「矢羽根」。先月末に届いた新柄を並べて、特に男性用にイメージしたひとつが「今日の草履」なんですね。しっかりと和を表現しながら、ご希望通りの「お洒落でカッコいい」草履になったと自己評価しています。
昨日の「今日の草履」共々、本日の便で出発しました。

米アップル社のスティーブ・ジョブズ氏が亡くなりました。病気を理由に第一線を退いたのが今夏と思いましたから、病気の進行がことのほか早かったんですね。少し驚いたニュースでした。

私はiPadもiPhoneも持っていませんし、使っているパソコンもアップル社ではありません。でもジョブズ氏はテレビで何度も見ていました。特に新製品を発表するときのジョブズ氏は、とても楽しそうな顔をしていましたね。仕事がとっても好きだったんでしょう。

あきんどの末席を汚す私がかねてより思っているのは、商品を売るために必要な最大の要素は、「プレゼン」ではないかということです。確かに売れる商品というのは、品質・デザイン・価格・店舗・陳列・広告など、いくつもの条件があるでしょう。仮にそのすべてがひとまず及第点であったにしても、製作者や販売スタッフのプレゼンなしにモノは売れません。

ジョブズ氏のプレゼンは、私も大いに参考になりました。自社製品を愛してさえいれば、自然と素晴らしいプレゼンになるのかも知れませんね。
ずいぶん前の太っていた頃より、病気が進んで痩せてしまった近年のほうが、顔に柔和さが見えたジョブズ氏。大筋悔いのない人生というのは、案外あるんじゃないでしょうか。
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男は足元。

2011年10月06日 | 実演日記




今日の草履は、潟上市にお住まいの男性からのオーダー草履。「お洒落にカッコいい」がこちらになります。
26cm草履2足と24cm草履1足をお求めにご来店でしたが、26cmは在庫がゼロのためオーダーとなりました。2足のうち今日の草履はご自身用。「黒系」がカッコいいとおっしゃる男性へ、私が選んだ一点ものです。

実はこちらのご注文主さんは、過去のブログに登場しています。2010年3月9日のブログでバレンタインデーのお返し、つまりホワイトデーに草履を贈りたいとご注文をくださった男性なんですね。
あれから一年半、このたびはお買換えのご注文でした。24cm草履はご縁があって、紫の綺麗な配色が1足だけありました。奥様?彼女?は一足先に新しい草履を履いてらっしゃるでしょう。

次回の「今日の草履」でご紹介しますが、26cm草履のもうひとつは都内在住のご友人へプレゼントとのことでした。ご友人の何に対してのプレゼントかと言うと、「昇進祝い」なんですね。私の記憶では昇進祝いに角館草履を贈るというのは、こちらの男性が初めてと思います。そして贈り物をなぜ草履にしたのか、その理由が楽しいんですね。それは、『男はやっぱり足元でしょ!!』

私も男性の考えを見習って、昨日雪駄を新調しました。男の足元は大事であります。
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彩りの秋。

2011年10月05日 | 実演日記








今日の草履は、先回のブログでご紹介した北海道のご夫婦からのオーダー草履です。
お電話でこれまでお履きの配色を伺うと、緒の色だけはっきりと教えてくださいました。それが「ご主人用-エンジ」「奥様用-紺」だったわけです。まず一般的な夫婦草履と逆パターンですから、おそらくご夫婦それぞれにご希望だったのでしょう。
このたびも緒の色はこれまでと同じにして、ベースを秋色にしてみました。気に入ってくださることを願いながら、明日の便で出発します。

このあとのオーダーは「お洒落でカッコいい」をテーマに、県内潟上市の男性と東京都大田区の男性へお届けする草履を編みます。
北東北の山々は紅葉が進んでいる様子、やがて里にも下りて来るでしょう。角館草履も彩りの豊かさでは負けるわけにいきませんね。
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寒い土地から暖かい便り。

2011年10月03日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔4,000円〕
【2012年1月1日より4,600円】
秋色を念頭に配色してみました。濃淡の組み合わせですが、どちらも落ち着いた雰囲気が「秋」を想わせますね。
ベースは縁起物のふくろうプリント、「不苦労」ということなのでしょう。




ここ数日寒い日が続いていましたが、今日の寒さはまたひとしおでした。散策のお客様も晩秋から初冬の出で立ちで、寒さのせいか歩行スピードが若干速く感じられました。
東京からお越しのご夫婦は、『八幡平にいたんだけど、雪でバスが運行中止になっちゃって。私らはまだ夏のつもりなんだけどねぇ』。
確かに9月いっぱいが夏休みの首都圏であれば、10月3日は夏に近いかも知れません。

週間予報によると、この異常低温もまず今日まで。明日からは20℃前後の平年並みに戻るようです。よもや紅葉を見ずに里にも雪が降るとは思ってませんが、そうでなくとも短い秋の観光シーズンを、もっと存分に愉しませて欲しいものです。

実演席の丸太椅子に腰を下ろし、時間にして30分以上を実演見学とおしゃべりに費やすお客様は、年間相当の人数に及びます。さすがにこの時間すべてを草履談義というわけには行かず、むしろ半分以上は草履以外の一般的な話題が多いです。特に角館人ならではの情報はとても喜んでくださいますね。そしてそんなおしゃべりが、私が考える以上に「旅の想い出」となる場合があるようです。

今日実演中に私のケータイが鳴りました。表示された番号で「北海道」ということだけは分かりましたから、ということは自宅電話からの転送です。以前に『カニ要りませんかぁ?』のような電話に出たことがありますが、とりあえず電話をお受けすると、『あのぉ、角館の草履屋さんでしょうか?』。
草履のお客様と思しき電話の声は、まず「おじいちゃん」と呼ばれるご年齢を想像しました。

『平成20年の春に妻と角館を旅行しまして、そちらの草履を買い求めました。ずーっと履いておったんですが、いかにも古くなりましてねぇ。私の分と妻の分、新しい草履を送ってなどはいただけるものでしょうか?』。

一週間ほどで新しい草履をお届けできる旨をお伝えすると、『いや~、良かったぁ。そちらへお伺いしたときに、角館の美味しいお店を教えていただいたり、いろんなお話を聞かせてもらったんですよ。妻とときどき思い出して話しているんです』。

お届けする住所など、電話の聞き取りで間違いがあるとタイヘンなので、FAXを送っていただくことになりました。実演が終わり帰宅すると、間違いなく一枚届いています。
さけいや草履工房様の後に綴られた言葉は、『お元気で頑張っているとのこと。大変嬉しく思っております』。

電話でお伝えしたご希望配色は特に記述がなく、代わってあるのは「男子用73歳・女子用68歳」の文言です。おそらく配色は私におまかせくださったのでしょう。
住所は北海道の中でも寒さ厳しい「十勝」でした。角館で寒いなんて言ったら笑われそうな土地で、73歳と68歳のご夫婦が角館旅行を懐かしみながら草履のご注文をくださったわけです。

さて、どんな色の草履をお作りしましょうか。
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