今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔4,000円〕
【2012年1月1日より4,600円】
先月届けられた布地には、可愛らしい洋柄が数種類ありました。「今日の草履」もその中のひとつで、オレンジ色と合わせたところさらに可愛くなりましたね。
平生地はこちらになります。
カミさんのアルバイトが残業の日は、仕事帰りにスーパーへ寄るのが私の役目になっています。主な買い物メニューに「冷凍食品」があって、これが昼食弁当の中身となるわけです。
いまどきの冷凍食品は侮れませんよ。種類が豊富なうえに、味だってなかなかのものです。ただしこれが毎日だと、弁当のフタを開ける楽しみが若干損なわれるんですよねぇ。
実演をご覧のお客様から、『ずいぶん手間がかかる仕事ですねぇ』というお声をいただくことがあります。イ草に布を巻く作業が、いかにも根気が要るように見えるのでしょう。
そんなとき私がお答えするのは、『ものづくりは手間をかけた分が作品に出ると思うんですよ』。お客様はみなさん頷いてくださいます。
実は八月以降に編んだ草履には、さらにひと手間加わっています。
つま先の裏側に草履を形作る「芯」が二本出るのですが、これを畳を縫う糸できつく結わえることにしました。これによって期待できるのが、先ツボの伸び防止なんですね。
基本的に雪駄や下駄など和の履物は、次第に先ツボが伸びてくるのを「宿命」と考えられています。とは言いながら少しでも長くご愛用いただくために、出来る工夫のひとつを加えたというわけですね。
ほぼ毎日草履を編み続けるのもたいへんと言えばたいへんですが、昼の弁当を作り続けるのもたいへんな作業と思います。冷凍食品にもうひと手間…などと言えるものではありません。