角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

知名度、まだまだですなぁ。

2009年02月13日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ24cm土踏まず付き〔四阡円〕
金色基調の桜並木プリントをベースに、合わせはエンジです。「金色草履」に出来るだけ近い布地を探していて、今日のベース生地に出会いました。桜の美しさが屏風絵を想わせますね。平生地はこちらです。




今日と明日は角館の小正月行事、「火振りかまくら」が行われます。例年はかなり寒さが厳しく、雪の量もピークに達する時期なんですが、今年は相変わらず暖冬傾向が続いています。雪のない「かまくら」っていうのも、なんかヘンですねぇ。

先日のブログでも少し触れましたが、NHK番組で角館が特集されたことと小正月行事が重なったせいか、ここ数日角館を散策される方の人数が多くなっています。一昨日の祝日などは、とても真冬とは思えない数の売れ行きでした。「真冬の草履」、気に入ってくださるお客様には季節の違和感なんてないんですね。

一組のご夫婦へ、『夜は火振りかまくら見物ですかっ?』とお訊ねすると、『えっ!?それってどんなの?』。冬の角館には関心があっても、小正月行事まではご存じない方がとても多いのが分ります。行政も民間も、ホームページ等で結構PRはしているんですけどねぇ。

昨日昼食を摂っているとき、私のケータイが鳴りました。表示された電話番号は「0120」からはじまるフリーダイヤルです。きっとなにかのセールスと思いながらも電話に出てみると、予想通りネットTVかなんかのセールスでした。そういえば最近ひかり電話のプラン変更をした際、オペレーターの女性がそんな話をしていたのを憶えています。

『スイませ~ん、今ケータイに転送で受けてますぅ。仕事中なもんで、電話じゃなくなんか読むモノ送ってくれますぅ?』と言うと、詫びながらわが家の住所確認です。
『アキタケンセンボクシ…、え~と、次はカクカンとお読みするんですか?』。「カクノダテ」を「カクカン」と読むからには、秋田県内の人でないことは間違いありません。草履職人にちょっと悪戯心が芽生えました。
『角館って秋田県の有名な観光地なんですけど、ご存知ありません?』と言うと、『はっ、恐れ入りますぅ、札幌からお電話を差し上げているもので…』。

「角館」の地名さえこのありさま、「火振りかまくら」はさらにまだまだでしょうなぁ。

コメント (2)
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