緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

混声合唱のための「どちりなきりしたん」Ⅳを聴く

2016-09-11 21:15:53 | 合唱
1週間前に聴いた、Nコン2016年度関東甲信越ブロック大会での自由曲で、最も感動したのが、千原英喜作曲の「どちりなきりしたん」という曲だった。
コンクールが終ってもこの曲が頭に残り続け、Youtubeでこの曲が無いかと探したら、何とあの愛媛県立西条高等学校の生演奏の動画があったのだ。
しかも平成21年度、第76回Nコン全国大会に出場した、あのメンバーと同じではないか。
この平成21年度全国大会に出場した西条高等学校の演奏は、私が今まで数多く聴いてきたNコンの演奏の中で、最高の演奏である。
まさに最高、最強のメンバーたちだ。
この演奏を今まで何度繰り返し聴いてきたか分からない。
これ以上の演奏は今後まず出てこないと言っていいだろう。
この演奏で私の心はどんなに励まされたことか。

早速、西条高等学校の演奏するYoutubeの「どちりなきりしたん」Ⅳ(第4楽章)を聴く。
まさに素晴らしいの一言!!
男声も女声もあのメンバーたちのものだ。
素朴で、力みのない自然な歌い口。
それでいて、物凄い強い感情エネルギーが伝わってくる。
無心で、音楽の素晴らしさのみに一体となった演奏。
これほど聴く者の感情を強く引き出す演奏は無い。
転調した後半の宗教色の強い旋律、讃美歌であろうか、女声がとても美しい。
ただ単に美しいのではなく、真に歌うことの喜びが伝わってくる。

この「どちりなきりしたん」は、ザビエルによるキリスト教伝来(1549年)からキリスト教禁止令(1614年)に至るキリシタン時代を背景とし、切支丹文学とラテン語典礼文をテキストに用いたキリシタン賛歌とのことだ(パナムジカのホームページより転載させていただく)。
日本もその昔、異国の宗教であるキリスト教を広めた時代があったことを今さらながら意外なことに思う。
私は無宗教であるが、母と姉はクリスチャンだ。
そのせいか、私は幼いころから讃美歌を聴いて育った。
この厳かで、また清楚な宗教色強い音楽と、日本的情緒との融合を成し遂げた千原英喜氏の音楽的才能にも感動する。

また幸運にも素晴らしい音楽に出会った。
Youtubeの音が残念ながら悪く録音されている。
もしかするとこの演奏のCDかDVDがあるかもしれないので、探してみたい。

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2 コメント

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Unknown (Tommy)
2016-09-12 09:03:06
どちりなきりしたんⅣ、早速同じ録音で聴かせていただき
ました。ありがとうございます。
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Unknown (緑陽)
2016-09-12 22:57:52
Tommyさん、こんにちは。いつもコメントありがとうございます。
「どちりなきりしたん」の記事、お読み下さりありがとうございました。
合唱曲は単独でも組曲でも、1曲当たり5分前後の曲が多いですね。
小説で言うと短編に相当するのでしょうか。
この5分という時間の中で、色々な感情やメッセージを感じ取れるところが魅力ですね。
器楽曲はひたすら音で感情を聴き分けようとしますが、合唱は歌い手の生の感じ方、歌い手がどういう人たちなのか、というものがもっと伝わりやすいように思います。

器楽もそうなのですが、合唱の演奏者たちが歌っているとき、どんな気持ちでいるのか、その方たちが普段どんな生き方をしているのか、そんなことを考えてしまいます。
(変な文章で申し訳ありません)
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