緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

ヤマハギター弦を久しぶりに使った。

2020-02-02 19:53:40 | ギター

ギターを始めた頃に使った弦と言えば、当時最も価格が安かったヤマハのギター弦で、深緑色のパッケージに入ったものだった。

今日そのヤマハの懐かしい弦を40年ぶりに使ってみた。

40年前のこのヤマハの弦は、高音も低音も紙袋に裸で入っているのみで、低音弦は買った時に既に錆びていることもあった。

この当時はそういうのが普通だった。

当時は買えなかったけどアランフェスとか、高校の3年間使い続けたラベラとか、大学生の時に発売され買ったプロアルテなどは紙袋に入っているだけだった。

オーガスチンは頼りないひ弱なビニール袋に入れられていたが、密封ではなかった。

ここ20年くらいの間に、弦のパッケージは大幅に改善された。

最近買わなくなったので現在のパッケージはどうなのか確認していないが、10年くらい前のアランフェスは理想的なパッケージだった。

完全密封。

アランフェスのクラシック・シルバー(紫色のパッケージ)の低音弦はすごく音が良かった。

だけど需要が少ないせいか、価格がオーガスティンやプロアルテよりもかなり高めだった。

2000年頃はプロアルテが一番安かった。

1セット420円だったこともある。

銅の相場が上昇する前の頃だ。

その後北京オリンピックによる資材高騰のあおりを受け、弦も価格が上昇した。

プロアルテはその後安値で買えなくなった。

プロアルテに変わって低価格でヤフオクなどで出品されるようになったのが、オーガスチンの赤、青、黒だ。

多分リーガルが発売されるようになって、価格を引き下げないと売れなくなったのであろう。

値段は忘れたが、ヤフオクで10セットなどのまとめ買いで、かなりの安値で買うことができた。

本当のところはアランフェスのクラシック・シルバーを使いたいのだが、低音弦はすぐに劣化するので、やはり劣化した弦を使い続けるよりも、頻繁に交換した方が楽器にも自分の耳にもいいと思ったのである。

このまとめ買いは随分と利用した。

低音弦は3日に1回という頻度で交換していた頃もある。

しかしマンドリン合奏を始めるようになってから、弦は劣化しても使い続けるようになった。

 

先日、久しぶりにオーガスチンの安値のまとめ売りを買おうと思ってヤフオクをのぞいてみたら、そういう安値のものが全然なかった。

何で?

銅の相場も北京オリンピックの頃の1kg1000円を超す価格からすると今は随分と下がっているはずなのに、安値のものが無い。

プロアルテも探したが高い。

あとはメーカー名を明らかにしていない安売りのものがあったが、昔これを買って失敗したことがある。

中国製なのであるが、練習にも使えないレベルのものだった。

もっと粗悪だったのが、松岡良治弦。

安いからと言って、まとめ買いしたことがあるが、低音弦は太く硬く、ギターに取り付けることもはばかれるほどの粗悪品だった。これも中国製だった。

安くて、そこそこの品質のものがあればいいのだが、そういうのは今は手に入れることが出来なくなったようだ。

そこで思いついたのは、国内製で最安値、ロングセラーのヤマハギター弦だった。

先日アマゾンで、1セット611円(プライムなので送料込み。定価は999円)で買ってみた。

昨日さっそくこの弦を張ってみた。

パッケージは40年前と比べ大幅に改善、6弦、全てにおいて密封のビニール袋に入れられていた。

心配された低音弦は全く劣化していない。

全ての弦を張って、弾いてみたら、低音弦がこもっている。

伸びが足りない。輝かしさが無い。

40年前に使ったときはこんな感じはしなかったけど。

高音弦は全く問題ない。

狂いも少なく、音量もそこそこ、雑音も入らない。クリアーで伸びもある。

昨日弾いた時点では今回だけで終わりだな、と思った。

しかし1日経過した今日弾いてみたら、低音のこもりはかなり改善されていた。

オーガスチンなどに比べると伸びや輝かしさははるかに及ばないが、この程度のこもり具合であれば、練習する分には問題ないと感じた。

この弦のいいところは張力が弱いことである。

低音の音質、音量は落ちるが、その代わり、張力が低下したことで弾きやすくなる。

セーハのきつく、左指の力を酷使する例えば、バリオスの前奏曲ハ短調のような曲は、オーガスチンの赤を張ったときよりもかなり楽に弾けた。

楽器の張力がきついせいで、ミスタッチが多い方は、この弦に変えるとミスが減るかもしれない。

このヤマハの弦を張った楽器で、録音してみた。

録音機が悪いので、生の音とかけ離れていて参考にならないが、普段オーガスチンを張った時よりも楽に弾けた。

(ちゃんと準備して演奏を披露する目的で録音したわけではないので、演奏の出来がよくないのは仕方がない)

 

ヤマハ弦の試し弾き

 

 

40年前のときは、使っていると低音弦の金属のが剥がれてきて、中のナイロンの芯線が剥き出しになった。

こうなると、音がかろうじて鳴る程度の音量しかなくなるが、それでも使い続けると、しまいには切れてしまった。

当時は弦などしょっちゅう交換するほどのお金が無かったので、この切れたナイロンの芯線を縛って、再使用したものである。

こんな状態でも、ギターを毎日弾けるだけで楽しかった。

今回買ったヤマハ弦の低音は、この金属が剥がれるという不具合が改善されているか?

しばらく使ってみてその品質の改善具合を確かめたい。

 

 

 

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2 コメント

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Unknown (Tommy)
2020-02-06 07:33:48
お早うございます。
今回はギター弦のお話ありがとうございます。

高齢初心者の私はこれまでいろいろなメーカの弦を
試してきましたが、所詮その良し悪しさえ分からない
のですが現在は井内浩二氏にギターと相性が良いと
言われてSAVAREZかPro.Arteの弦を使っています。ギターのお陰で腱鞘炎は治りましたが難聴気味の
耳には違いを感じるまでは至っていません。

最近やっと右手親指も少し改善出来てL・Walkerの
小さなロマンスを練習するのを講師に許可頂いた
ところですが時間がかかりそうです。

ギター音色は心地良いのでこれからも継続して行き
たいです。



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Unknown (緑陽)
2020-02-06 22:21:30
Tommyさん、こんにちは。コメント下さりありがとうございました。
指の不調が改善したのですね。良かったです。
これから曲を弾く楽しみが増えますね。
私も昔、楽器との相性を考えて様々な弦を試したことがありますが、今はあまりこだわりがなくなりました。
また昔は頻繁に新しい弦と交換していましたが、今は結構長い期間使用します。
安くて品質のいい弦が入手できなくなったこともあります。
サバレスもプロアルテも以前は種類は少なかったですが、今は同一メーカーでもたくさんの種類が出ていて、どれがいいか試してみないと分からないですね。
今まで使った弦で最高の弦は、低音弦ではアランフェスのクラシック・シルバーです。
高音弦はしばらく使っていないので、銘柄名は忘れましたがチタニウムが入った弦で、グレーの半透明の弦です。しかしこの弦は楽器により相性を選ぶと思います。
今後は張力が弱めだけど、音はそこそこ力強い弦を探していこうかと思っております。
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