緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

弦交換後の調弦時の注意

2011-07-18 22:44:40 | ギター
こんばんは。
今日は祭日だというのに朝7時前に出勤し、資料作成や会議などに
でなければなりませんでした。
でも昼過ぎに帰宅でき、大きな音では休日しか弾けないギターを
弾くことができたため良かったです。
さて今日はギターの取り扱いについて、私の経験から気づいたことを
話そうと思います。
ギターは弦が古くなると音が悪くなるため、新しい弦に交換しなければ
ならないのですが、新しい弦をブリッジ(下の写真)と呼ばれる部分
に固定し、ギターの頭部についている糸巻き(ペグとも言う)に巻き
付けて、糸巻きのつまみを回しながら調弦していきます。



この時、弦を高速で巻き取るためにストリング・ワインダーと呼ばれる
器具を糸巻きのつまみに嵌めて糸巻きを回す人がいますが、これは
あまりお勧めできません。
何故かというと、上の写真のようにブリッジに弦を固定するために、
弦を通す穴(糸道と呼ばれる)が開いているのですが、ワインダーで
高速で弦を巻き上げると、この糸道の穴のサウンドホール側が弦との
摩擦により、縦に、特に上側が削れて拡がってしまうのです。
この摩擦による糸道の穴の拡大が進行すると、楽器によっては弦固定部
上側の白い飾りの部分まで達することがあります。
ここまで来ると、弦とサドル(骨棒)の接点と糸道との角度が浅くなり
音に影響が出てきます。
この角度が浅くなると弦の張力が弱くなるため音に張りがなくなります。
角度が平行に近づくほど弦がサドルの上で動くようになります。
ワインダーでものすごい速さで弦を巻き上げると、糸道の下に摩擦で
削れたブリッジの木のくずが沢山出ていることに気づきます。
なので弦交換後に弦を巻き上げる時は、ワインダーを使用せず手で、
しかもゆっくりとつまみを回すことを薦めます。

この糸道の穴の上部が削れる原因として、ブリッジに弦を巻きつけて
固定する際に、弦を下から上に1回通してから固定するために、下
から上に通した部分の接点において上側に張力が掛かるために、上方向
に穴が拡がってしまうのです。
これを少しでも避けるためのパーツとして、下の写真のようなチップ
があります。



このチップに弦を固定すれば、弦を固定する際に下から上に弦を通す
必要がなくなるので、糸道の穴の上方向に弦の張力が掛かることが
幾分低減されます。
このチップもいろいろなタイプが販売されていますが、チップとブリッジ
の間に弦が接触しない構造であること、また弦をチップに巻きつけて
ブリッジに固定した時に、ギターの表面板を傷つけない構造になって
いること、そして安価であること、などが選ぶさいのポイントです。
またギターによってはダブルホールといって糸道が各弦につき2つの
穴を通して固定する構造をもつものもあります。
この場合、チップを使わなくても上の写真のように弦を下から上に
からめなくても弦を固定できます。

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