世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

ダイヤモンドの言葉

2009年10月29日 22時22分15秒 | Weblog
心療内科デー。

長時間待つことを覚悟していたが、今日も例外なくその通り。

前半1時間は持参したAERA Mookを読んだ。


ダイヤモンドの特集。
フォーエバーマークダイヤモンド&エンコルディアの華麗な世界をじっくりと堪能。


美しいものが好きだが、その中でダイヤモンドが一番好きかもしれない。

後半は来年受験予定の検定試験の参考書を読んでいた。


後ろの席で待機していたカップルがうるさくて不快度数UP。
いちゃいちゃしやがって。両手を取り合って、愛とか囁いているんじゃねーよ。ラブホ行けっつーの。
それに彼らは私の欠伸を見て背後からクスクスと笑うんである。眠いんだから仕方ないではないか。
怒りが沸点に達し、キッ!と睨んだら彼らは急に黙った。しかし忍び笑いを自粛することはなかった。彼らは本当に患者なのだろうか。些か疑問である。

3時間の待機の後、診察室に呼ばれた。
クマ医師、なぜだかピタっとした洋服をお召し。
お腹周りのクマっぽさがやけに生々しかった。

睡眠の状態を訊かれた。
「サンシャ…いや、牧場…いや、あの、その、ゲームにのめり込んでいまして」
と告白すると、クマ医師はニヤニヤ笑った。
地味な対戦型ゲームであることを説明したら、
「対戦する相手が沢山いて、いいですね!」
と感想を述べられた。
(…マイミクの牧場仲間のみなさん、ありがとう。)

サン牧は時間を決めてやるように説得された。
半月近く私を悩ませるリンパ節の腫れは、恐らくサン牧で心身が疲労しているのが原因らしい。世界広しといえども、サン牧でリンパ節を腫らしたのはきっと私だけだろう。恐るべし、サン牧。我が家には多数、クマが存在している。あの中の1人ぐらい、気を利かせて、サン牧の世話をしてくれても良さそうなものである。

あと、話の流れから、
「先週、『私なんて生まれてこなければ良かった』と思いました」
ということを告白した。
さっきのサン牧の話のときの表情から一転、クマ医師は急にシリアスな表情を湛えた。

「どうしてそう思うのですか?」

私の心情を一通り述べた後、クマ医師は
「あなたの人生ですよ。あなたが好きなように生きればいいんです。外野であれこれ言う人の言葉は上手く流しましょう」
と言った。

そーだよなー…。
結局、棺桶に入るとき、納得するか否かは自分なんだもの。
今まで通り、好きなものは受け入れ、嫌いなものや騒音は上手にスルーする方が生きやすいに違いない。妙に納得してしまった。

処方変更なし。
マイスリー、パリエット、パキシル。

ダイヤモンド原石が採掘される確率は、240トントラック1台あたり、わずか1カラット(0.2グラム)ほどに過ぎないのだそうだ。
私のこんがらがった思考を優しく解きほぐすクマ医師。
あんなに熱心な心療内科医も珍しいのではないだろうか。
彼との出会いは、まさに、広大な鉱山で1カラットのダイヤモンドを見つけ出す確率と同等、もしくはそれ以下なのかもしれない。
私はラッキーだったのだ。

しかし、ダイヤモンド原石は、研磨しないと価値がない。
クマ医師から吐き出される言葉が原石だとしたら、それを研磨するのは私の役割だ。

さて、今宵もらった原石は、どのように研磨しようか。



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