世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

悠久の桜2023

2023年04月02日 23時57分44秒 | Weblog
4/2
7時に起床。
今日は山梨県の神代桜へ。
今年は咲き始めが早くて先週末の天気も悪く、行くのを諦めていたのだけれども、前日、地元のお友達が神代桜の桜吹雪の動画をLINEで送ってくれて「行こう!」って思ったのである。
今回は新宿駅からあずさ9号を使うことにした。早くて快適。
山梨県に行くときは、必ず林真理子先生の本を持参することにしている。
真理子先生は山梨県出身。
今日持参した「葡萄が目にしみる」は真理子先生の代表作と言ってもいいかもしれない。山梨県の高校生・乃里子の鋭い洞察力と自意識過剰っぽさが巧妙に描かれている。




本から目を離し、車窓も堪能。山にポッと咲く山桜の美しいことよ。
桃の花も愛らしい。


1時間半で甲府駅に到着。甲府駅のホームには喫煙室があるので2本補給。

11時半に日野春駅に到着。



ここから神代桜のある実相寺までタクシーしか手段がない。2000円ぐらいかかる。

少し待っていると外国人3人が来た。神代桜に行きたいっぽい雰囲気だったので英語で相乗りを申し出てみると、とても喜んでくれて交渉成立。彼女たちは香港からの旅行客で10日間の日本旅行を楽しんでいるらしい。ジャッキーチェーンの物まねをしたらすごく喜ばれた。
香港人、とても分かりやすい英語で話してくれてありがたかった。


12時少し前に実相寺に到着。
帰りのタクシーを予約し、香港人に「帰りも相乗りしないか?1時間後にここで待ち合わせをしない?」話を持ち掛けたら「OK」ということなので、一応、LINEを交換して別れた。

神代桜より前に、まず既に到着している地元の友達に挨拶をしに行った。
1年ぶりの再会。元気そうで何より。こうして会うようになり8年になる。


さて、実相寺へ。


冥途ってここなのかもしれない…と思うほど、桜や水仙が華麗に咲き誇っていた。





棚から垂れている桜も風になびいててうっとり。






宇宙桜も胸熱。
国際宇宙ステーション「きぼう」にて約8ヶ月間無重力の中で過ごし地球に戻りその種子を全て植えた後、2粒が発芽し、その内の1本が実相寺境内にある。
それが、これ。



神代桜の宇宙桜は珍しいことに、一部に6枚の花びらが見つかっている。(通常は5枚の花びら)



境内の後ろ、墓場の隣にある広場にはいつも人がいなくて、こここそ「あの世感」をMAXに感じられる。
全国各地からの桜があって、どれも愛らしくて見飽きない。
仙台の枝垂れ桜の子孫。ゆめかわなピンクがかわいい。





境内には美延の枝垂れ桜もある。
このコもちょうど見ごろ(去年は美延山まで行ったのに見ごろを過ぎていた。やっとリベンジできた)。



境内の鐘。情緒がって素敵。



そしてメインの神代桜。
樹齢2000年の神秘。




今年も待っていてくれた。ありがとう。
支えや吊るしがないと枝を保てない痛々しさはあるが、この桜を見ると元気が出る。
文句も言わず、2000年も咲き続ける健気さに今年も感動した。










また来年、会いに来るよ。


13時。香港人と共にタクシーに乗り、日野春駅へ。
一緒に写真を撮り、笑顔で別れた。

13:20の電車に乗り、「勝沼ぶどう郷駅」で下車。





目星をつけていた定食屋が休みだったので、空腹のまま「ぶどうの丘」まで歩いていく(15分ぐらい)。
15年前、妹と母と行ったことがある観光施設だ。天空の温泉があり、そこで一泊した記憶。
ワインの試飲ができるワインカーヴあり、前回、ここで極楽を味わえたので、今回も行ってみることに。

まずは丘から甲府盆地を眺める。
前回、来たときも母と妹でここからの眺めを堪能した思い出。
胎内回帰というか、山に包まれた地形を見ると「守られている」という安堵感を覚える。



じゃあ、行ってみようか、ワインカーヴ。

受付で1500円ほど支払い、タートヴァンを購入。
これで180種類のワインを試飲できる。
うん!やはりパラダイス。






時間制限がないのでとめどなく飲んでしまう。
理知的なカップルがいたので声を掛けて一緒に飲むことに。
二人とも文芸ヲタなので、つい話し込む。
「周五郎」というワインで「山本周五郎を思い出しますよね」みたいな話ができるのである。まだ若いのに。
そして彼ら、嶽本野ばら先生を知っている!
嬉しい!!

ということで見事に酔っ払い、「トイレに行ってくるね」と彼らに言い残し、気持ち悪さを覚え…庭に出て盛大に吐いた!!
ええ、もう「下妻物語」の桃子の母親ばりに吐きましたとも。
ワインでここまで酔っ払ったのは久しぶり。
吐瀉物まみれになり、庭で横になっていたら店員さん2名がやってきて宿直室まで運んでくれた。
宿直室で1時間ほど横にならせてもらい、駅まで車で送ってもらった。
本当に申し訳ない。これに懲りずまた来ます!!
ということで、信玄餅やワイン風呂の入浴剤、そして周五郎という名のワインボトルを買おうと思っていたが、何も買わずに今回は帰ってきた。
気持ち悪さは中央線の高尾を過ぎたあたりにようやくおさまった。

最後、ハチャメチャだったけれど、思い切って往復300キロ弱の小旅行に今年も行ってよかった!!

また来年も行けたらいい。

てか、聡明なあのカップルに最後、挨拶できなかったのが心残り。
またどこかで会いましょう。