世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

化粧と私

2007年01月24日 23時28分06秒 | Weblog
会社帰りに、化粧品を買いに行った。
私は化粧品売り場のカウンターに行く際、必ず化粧を念入りに直す。
店員さんに「げっ、この人の顔、汚い」と思われたくないのだ。
普段はだらしがないのに、こういうことには妙にこだわりを持ってしまう。
時々こんな自分に疲れてしまう。
しかし、惰性に負けた自分を他人に晒した挙句、卑屈になる自分自身にも耐えられない。
何なんだろう、自分…。

目的物の他に、薦められるがままクレ・ド・ポーのフェイスカラー「トゥッシュシュブリム」を購入。
「今季の一押しアイテム」とのこと。
売り場カウンターにて施してもらったんだが、なかなか良い。
塗った頬骨の辺りが光を集めて輝き、顔に立体感が出る。

私が本格的に化粧を始めたのは、18歳の時。

高校を卒業した後の春休み、某化粧品会社からDMが自宅に郵送されてきた。
そのDMを近くの化粧品店に持っていくと、もれなくサンプルをもらえるのだった。
大学入学前の春休み、サンプルに付いてきた小冊子を片手にし、私は野口英世並に化粧の研究に勤しんだ。
それはそれは楽しかった。

3月にリリースされた華原朋美の「I'm proud」を聴きながら、
これから始まる大学生活にワクワクし、
毎日好きなことをして過ごしたあの春休みは、
本当に至福のヒトトキだった。
窓から刺し込む淡い春の日差しさえも、私の味方だと思えた。

何かの書籍に
「初めて口紅を引いたときに流れていた化粧品のCMソングは、女の子にとっては忘れられないものになる」
と書かれていた。

しかし、私にはどうしてもそれを思い出すことが出来ない。
それほど「I'm proud」ばっかり聴いていたんだろう。

そんな思い出は、毎朝慌ただしく化粧をし、その楽しみを失いつつある私を、少しばかり修正してくれる。
初めて紅を纏った唇の、あのくすぐったい感触さえも懐かしい。

…明日は久々に早起きしようかな。
コメント (2)