世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

お見合い話には、ソラナックス

2007年01月09日 23時38分33秒 | Weblog
いったい何なんだっていうんだろう。
今日は本当に疲れてしまった。
魂を「プニュ」っと押すと、疲労物質が「ドピュ」っと拡散しそうだ。

一人が好きなの。
一人じゃないと嫌なの。

異性に萌えることはあっても、愛することはできないの。
誰からも、生活領域を侵害されたくない。
私の人生の方向性は私が決めたいの。
「こうすべき」という意見を聞くと、虫唾が走る。
自分とクマ、ラヴ。
あと、薬と煙草があれば幸せ。
更に、コーヒーと文庫本がありゃ、本当に幸せ。

そんな有閑人の私に、またもやあの悲劇が…!

♪あなたはもう忘れたかしら~赤いマフラー手拭いにして…いや、手拭いマフラーにして、か。

以前、会社の偉い人に見合い話を持ちかけられたことは、このブログでも書いた。
(参照;http://blog.goo.ne.jp/ryoko-davidoff/e/07371f554236bb8da98274ba2d85a31e)
あのときは胃があまり良くなく、あまりの衝撃に胃酸が逆流し、軽く吐いたなあ…。
もし、見合いが避けられなければ、時間外労働分の賃金取ろう、とか、喫煙できないと嫌だなあ、とか本気で考えてた。
しかし、時が過ぎてそんなことは忘れていた、今日この頃。

午後一番に、以前、お見合い話を持ちかけてきた某役員さんを訪ねる。
私が作成した書類の内容について意見を求めるべく席を旅立った。
屋外に出て空を見上げながら、「綺麗だな」とか呑気なことを考えていた。

某役員さん(以下、〇〇長)に書類を渡し、説明。
そそくさと帰ろうとしたとき…事件勃発。

彼は私を引きとめ、椅子を差し出すではないか。
「なぁ、よう、ここに腰掛けてよ」

…ちぇっ、私、忙しいんだよね。

しかし、イイコの私はスマイリング炸裂で
「失礼しまーす」
と言いつつ着席。

あっ、この光景は…。

嫌な予感。
嫌な予感。
嫌な予感。

とーっても嫌な予感!

で、嫌な予感は見事に的中し、やはり見合い話キター。

朝から忙しくてイライラしていたので、幸い、私はソラナックスを服用していた。
なので、以前のように、激しい気分の高揚はなかった。
冷静に「演じるべき理想のOL像」に没頭。

どうやら、私は、見合いを先方から断られたらしい!
知らぬ間に…。

イェイ!

…っていうか、勝手に申し込んでおいて勝手に断る先方に、些か失礼さを感じつつも、脳内では「リオのカーニバル」と「ランバダ」が一度に始まってしまうぐらい嬉しかった。

きっと先方は、〇〇長も気付かない本当の私を、エスパー魔美並の力で一瞬にして察知したに違いない。

で、
「あなたには本当に期待させてしまってごめんよう。俺のこと、期待しないで、自分で恋を積極的にしてよな」
と言ってきた!

ぷぎゃー!
期待とかしてないし。
マジで、超ウケるんだけど!

とか、思いつつも

「いいえ。私のことをいつも気にかけてくださり、本当にありがとうございます。ぜひ〇〇長のような素敵な殿方と巡り会いたいですわ」
と、原節子ばりの女優魂で微笑む私。

「ところでどんなタイプがいいんかい?」
と尋問された。

パイプカット(←子供嫌いなので)しているメガネ男子、風貌はムスカと小室さんを足して2で割った感じ!南極とか北極とか遠方に、しかも単身で住んでくれる人(勿論別居)、私の人生に介入しない人がイイ!

…だなんて、社内的立場上とても言えない。
そもそも私は今のままの自分の戸籍を愛してやまない。
死ぬまで、あの両親の長女でありたいと願っている。
だから、そんな理想の殿方像は根本的には嘘の塊だ。

しかし、やはり女優魂は勝手に炸裂し、
「吉熊上司や〇〇長みたいな真面目で優しい方がいいです!」
と、この場での理想的な解答を返答しておいた。

「何言ってんだよう~。ひっひっひ~」
と、顔を赤らめている〇〇長。

…。

あまりにも自分のことを聞かれたので、反逆を開始してみたくなった。
ここぞとばかりに、逆にこちらから質問してみようと試みた。

「〇〇長と奥さまとのナレソメはどうなんですか?…あっ、こんなこと聞くの、失礼ですよね…(うつ向きぎみ)」

彼の口からホイホイ出てくる、自分たちのナレソメを聞くこと30分。
「俺は今でもあいつ(妻)のことを愛している、二人でひとつの家庭を築くのは素敵だよ」
とか、堂々と言っていた。

ふぅん。
別に私には関係ないし。

最後に
「あなたには幸せになって欲しい」
とも述べていた。
…余計なお世話。
私は今、充分に幸せですが、何か?

…そろそろ株価が気になってきたので、席に帰りたくなる…。

「では、その書類、明日までにご回答を宜しくお願いいたしますね。失礼いたします」

そう笑顔で言い残し、撤収。

席に着いて株板を見ると、なんと日経平均株価が伸びているではないか。
午前中、一時下げて17,000円を割っていたのに。
やっぱ、鉄鋼株が熱いんだろうなあ。

とか思いつつ、やはりどっと疲れている自分に気付く。

今日、彼にされたことは、嫌なことには変わりない。
はっきり言って、かなりの迷惑行為を被ったことは事実だ。

しかし、
以前にはなかった、
「誰かに気に留めていてもらっているありがたさ」
を感じられるようになったのは、やはりソラナックスの力だろうか。

でも。
一人で生きていくことに、こんなにも障害が多いだなんて
…先行が思い遣られる…。

それにしても、彼にあんなに愛されている妻って…。
一度、見てみたいぜ。


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