世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

「東京ラブストーリー」における強い女性像

2006年05月08日 23時55分01秒 | Weblog
私の特技といえば、ドラマ「東京ラブストーリー」のリカの台詞の殆んどを再現できることである。いつか誰かに言いたいと密かに思って、必死で覚えたんである。
その中で一番好きな台詞は、
「24時間好きって言ってて! 喧嘩してても、仕事してても、カンチの心全部で好きって言ってて! ちゃんと捕まえてて! ・・・じゃなきゃ、よそに行っちゃうよ! 」
である。
言ってみたい。叫んでみたい。

赤名リカ語録を披露する機会は乏しく、それらの台詞は日の目を見ずに私の脳内にひっそりと放置されている。
一つだけ、どうしても口にするのを躊躇わずにはいられない台詞がある。
かの有名な台詞「〇〇〇しよう!」である。〇〇〇とは…ご存じの方も多いと思うが、ぶっちゃけ、性行為を英語化したものである。

放送されていた時代は91年。
「何でもアリ!」という雰囲気がビシバシ漂うバブル期であった。
しかし、その○○○という単語を白昼堂々口にすることはまだ憚れる時代であり、その単語は「にゃんにゃん」や「チョメチョメ」という煮えきらない擬音語で代用されることが多かった気がする(←やけに耳年増)。

赤名リカという自由奔放な女は、愛媛から出てきた純朴青年・永尾完治に勧誘するんである。
「〇〇〇しよう!」って。
…白金桟道橋という公共の場で。

当時中学1年生を生きていた私は衝撃を受けた。
〇〇〇という言葉に。
「〇〇〇をしよう!」と公共の場で、しかも大声で勧誘する赤名リカに。

いまだにビデオを観ていてあのシーンになると悶々としてしまう。
嫌悪感はあまりないのだが、疑問に思うというか不思議だと思う点がいくつかあるからだ。

彼女は恥ずかしくないのか?
彼女は断られることを想定していなかったのか?
断られることを想定できないぐらい、自信たっぷりだったんだろうか?

強い女性をモチーフにしたドラマは、その後たくさん出てきた。
「ショムニ」、「女王の教室」、「ナオミ」
それらの共通点は、仕事の中での女性の強さを取り上げていることだ。

恋愛においての女性の強さを全面的に押し出したドラマを考えるとき、私の脳裏には「東京ラブストーリー」しか思い浮かばない。

「〇〇〇しよう!」とリカに言わせたのは、強い女の象徴性を高めるための効果的な演出だったんだろう。
現代でさえも、余程のことがない限り、テレビであまり耳にしない〇〇〇。
ゴールデンタイム(月9)のドラマの主人公にその単語を叫ばせた番組プロデューサーの斬新さに、改めて驚く。

赤名リカに憧れて、台詞の一言一句、「てにをは」まで暗記し、ついにはドラマの舞台である東京に上陸を果たした私であるが、やっぱり〇〇〇という単語を公共の場において発言することについて、やはり恥ずかしく思う。
(赤名リカになりきれていないので、〇〇〇という伏せ字を使用してしまった。)

そんな私は、「赤名リカ検定」3級ぐらいのレベルだと思う。
実技は、初級だと思われ…。

あっ、忘れていた。
あのドラマ内で一番強い女性、それは関口さとみなんである(断言)。

三上君と付き合っていたのに、三上君の女グセが許せず別れたまでは、同情の余地がある。しかし、その直後、寂しさからか、おでん効果を絶妙のタイミングで持ち出してリカから完治を風のように強奪していった…あの女。

おでん、涙、「行かないで」、…関口さとみは女の武器(しかも国宝級)の倉庫みたいだ。

景気向上の足跡には、必ず強い女性が芽吹く。
今後、またあの狂喜乱舞なバブルという時代は到来するだろう。

赤名リカ、関口さとみ…強い女性の代表格である二通りの女性。
次回のバブル期にはどちらのタイプの女性が増えるのだろう。
その時、殿方は、どちらの女性を選択するか?
はたまた違うタイプの強い女性が発生するかもしれない。

楽しみだ。

コメント (2)