三分咲き

　やはり今年も仲良し六人組はお花見の計画をたて本日実行です。
　それぞれ仕事を終え、家事をすませ昼食のお弁当に間に合うように集合いたします。
目的地は子育て最中、幼稚園・小学生の遠足でよく訪れたRSKバラ園です。
お弁当係りの私はお花見の一番の名所＜旭川河川敷＞まで特製弁当の調達のため車を走らせます。
土手沿いに咲き始めた桜のバックにそびえる岡山城（烏城）を眺めながら通り抜け花見。
　懐かしいバラ園芝生には三々五々集まった花見客に混じりおしゃべりに花を咲かせる我らおばさんグループです。
子育てこそ終えた今ですが、親の介護・子どもの結婚・孫育ての手伝い・夫の定年・年金生活・・・いろんな現実的な話題のなかにもいつかみんなで旅行もしたいな・・そんな夢を描きながらいつまでも大切にしたい大親友なんです。

　　＜　夢語り 人生まだまだ 三分咲き　＞

気持ちのうち

　「ちょうどよい生活」をするには「お金を大切にあつかうこと」といわれた『暮らしの手帳』編集長さんがいらっしゃいました。
お金は「使う」のではなく「あつかう」のだとか。
　私など、財布の中身の把握もしないし、ましてやお札も向きを揃え整理することもないのです。
スーパーだろうがコンビニだろうが無造作に支払いを済ませてしまっています。
そうはいっても新札などは、ここぞという時のために出し惜しみしております。
そんな新札で買い物をいたしました。
　味噌屋さんで麹をお世話になっております。この店主さんはご高齢のおじいちゃんですが、こと日本の発酵食品のお話しと接客はとてもやんわりと丁寧でこの味噌屋さんのファンになっています。
　あらかじめ電話予約ですから○○さんと名まえで呼んでくださいますので親しみも感じます。そのうえ商品を受け取り、帰って行く車の私をずっとずっと見送ってくださいます。
　このお店では新札を揃えてお支払いしようと思います。気持ちのうちですから・・・
爽やかな気分で桜の美しい西川緑道公園に沿って帰宅です。

　　＜　嬉しさは ほんの少しの 気持ちかな　＞

サーターアンダギー

　卵に砂糖・小麦粉にベーキングパウダーを加えたシンプルなおやつにはまっています。
サーターアンダギーは料理下手の私にだって簡単にできますからその昔は子ども達のおやつに作ったものでした。
コネコネし少しねかせた生地は低温でゆっくりゆっくり時間をかけて揚げるとプックリとまるでチューリップのようです。
　ずーっとずーっと昔、私の子どもの頃にも母はシンプルなおやつを作ってくれました。材料こそ同じなのに究極の質素なおやつでした。
　コネコネした生地をフライパンに流し入れ焼き上げたその名も流し焼き。現代風パンケーキまたはクレープかしら・・・。貧しいおやつでしたがその素朴さが懐かしく思い出されます。
この流し焼きに母の自家製いちごジャムでもサンドしていればそれは一ランク上のおやつでした。

　　＜　キッチンに 思い出話も 咲き乱れ　＞ 　

さくら

　♪さくら　さくら　野山も里も・・と歌いつがれるようにこの時季はどうしても桜に眼がが向きます。すでに何枚カメラにおさめたやら・・・桜の花。
　レンズから覗いたぷっくり今にも開花しそうな桜。蕾のむこうの母の苑の窓にも桜の切り絵が舞っています。
この日はいつもになく上機嫌の母でしたから、撮り集めた画像を液晶モニターで見せます。
次々と変わる画面は、わが家で咲いた花・桜の花・家族の顔・畑の様子・・・なにもかも解るわけではないのですが”きれい！””かわいい！”の言葉をいくつか返してくれました。
　♪いざや　いざや　見にゆかん～♪
　春ですからお花見にも連れて行きたいものですが・・・

　　＜　過ぎし日は　途切れ途切れの　桜花　＞

とう立ち

　今日は朝から雨。畑のブロッコリーもとう立ちし始め”あーもったいない！”とあわててまだ食べられそうなツボミを茹であげました。
　ずいぶん着用して伸び伸びになったた割烹着の袖口ゴムも入れ替えをしてもうひと頑張りしてもらいます。
裁縫箱も結婚当初のもので愛用期間が長く持ち手は磨り減ってしまってます。簡単な繕い物も裁縫箱だけでなく老眼鏡が必須アイテムになってしまって・・・。
　雨の日の針仕事の私。外仕事が出来ない雨の日、傍らで夫はのんびりお茶を飲みながら高校野球をテレビで観戦。
なにもかも古びてきました。そんな情景の中で横っちょにスヤスヤ眠っている小さな孫が居るだけでジジ・ババはいっそう古びた存在です。

　　＜　とうも立ち のんびり過ごすも いい日かな　＞　

キレイなおねえさん

　時間がない訳ではないのだけれど・・事情もあり美容院に行くのは久しぶり。
飼い主の経済的事情に左右されるルイコです。
　すっきりカットをしてもらい帰宅途中の信号待ち。横並びの隣車線の車からの視線を感じると同時にカシャーッ！と切れのよいシャッター音です。
　ニッコリ微笑むキレイなおねえさんがセットしたばかりの私をケイタイで撮影してくれたのでした。
思わず別れ際にバイバイしたんです。
　キレイなおねえさんはいいな・・ワンコだっておねえさんだってキレイだと癒されます。
キレイでいなければ・・と教訓の日

　　＜　ときめいて 合った視線は　ハート型　＞

ビデオレター

　桜だよりが届く頃、昨夜は思いがけない感動のビデオレターがわが家に届いたのでした。
　生まれて初めてのお出かけはお宮参り。その後はおじいちゃん・おばあちゃんの家へ初めての訪問でした。
そんな一日の大役を終えわが家に帰ってきた孫のおみやげはビデオレター。
　語りかけではなく、全くカメラを意識していない、初めてのお客の外孫を抱きロッキングチェアでゆっくり揺れながら歌っているおばあちゃんと孫の自然体の動画です。
　＜ゆりかごの歌＞に即興で歌詞を付けやさしく澄んだ歌声が聞こえます。
♪かわいい○○ちゃん　お家に来てくれてありがとう・・わたしがおばあちゃんよ～・・・生まれてきてくれてありがとう・・・♪
　喜びと慈しみの言葉が折り込まれた歌声と孫の姿にビデオを見ているこちらの方がウルウルしてしまいました。
　ただ、撮影カメラマンは息子でありますから、歌っているおばあちゃん（母親）の嬉しそうな顔は最初の一瞬だけで膝の上でゆらゆら揺れながらご機嫌な自分の娘ばかりの動画です。
おばあちゃんのやさしい歌声はBGMであります。
　こんなにもうれしいうれしいお土産ありがとう。

　　＜　感動と 嬉しさ運ぶ 花だより　＞
　

健やかに・・・

　雨でなければいいけれど・・・暖かければいいけど・・・と早くから天候の心配ばかりしていたのです。
何の心配も無い好天と気温上昇でこの日が迎えられお天道様ありがとうございます。
　今日はお宮参り。天候がよければつぎは赤ちゃんのご機嫌が心配です。
　この日のために、先日はタンスの底でねむっていたお宮参りの着物を用意しているといろんな想いがこみ上げてきます。
これは両親が娘の誕生に贈ってくれた着物でした。外孫も健やかに育ちますように・・・と。
この度は曾孫娘が着る事になりました。つまり両親からみれば娘の娘の娘。
　当時の両親の思いをそのままに継いで祖母役でのお宮参りです。
いまは亡き両親がこんな日が来た事を知らないのが少々残念に思われるのですが・・・。
”どうぞ健やかに育ちますように・・・”とお参りしたわけですが、終始ねんねしていた主役でありました。

　　＜　孫に寄す 想いは同じ　健やかに・・　＞

元気力

　いつまでも元気でいたい・・・若々しくいたい・・・心身ともに健康でいたい・・常々おもうことであります。
　そのためには好奇心を持っていたい・・・良き仲間、良き友も必要と思うのであります。そういった持ち合わせの多い私は本当に幸せ者。
けっこうおばさん仲間はそのあたりは上手で、誘い誘われながらフットワークも良く楽しい日が過ごせます。
　素敵な場所で素敵なランチ、開花寸前の桜の蕾にパワーを感じながら晴天の植物園散策そして誘われればコンサート。
疲れ知らずの一日はまたまた明日への活力となっていることを身をもって感じている次第であります。
　青空にそびえる純白の木蓮の花にも感動！感動！

　　＜　よろこびと　感動詰めた　充電日　＞

山笑う

　お彼岸の入りの産地直売所の朝は切り花が所狭しと並び、またそれを買い求める人たちでにぎわっておりました。
　両腕で抱えるほどのお供え花を買い、夫とともに方々の親戚のお墓参りです。
　夫の定年退職以来、お墓参りといえば一日バスツァーのように車で移動してはお参り、お参りしてはドライブと叔父・叔母・祖父母・両親への日頃の御無沙汰を一日で穴埋めしております。
　田舎のわが家からさらに山間の田舎に向かうわけですから、周辺の川の流れ、春をむかえた山々をながめ楽しみながら大自然をカメラにおさめ進行したのです。
　言葉では聞く＜山笑う＞ってこんな景色かな・・・と車中は”わぁー山桜！””あそこにも・・・””こっちにも・・・”と遠くを眺めながらも楽しみ半分のお彼岸です。

　　＜　定年後 軽く楽しく お付き合い　＞

つくしんぼ

　なんだか霞んだ今日の空は黄砂でしょうか。すこし強い風は春一番でしょう。
　遅れていたじゃがいもの植え付けが晴れ間を見計らって完了し一安心。
こんなに遅くて大丈夫かしら・・・とご近所の畑の様子を伺いしながらの作業でした。
　畑の土手のツクシも胞子を振るってしまったものもあれば、まだまだこれから頭を出そうとするもの、成長の度合いはいろいろでありますから・・・。
　私のようなのん気で未熟な者が育てるジャガイモだっていつかは芋になるものと自分を慰めながらの畑仕事でございます。
　人もツクシもジャガイモも十人十色。
　それにしても春の畑はのどかで結構なものです。

　　＜　春の野の 遅れ遅れの　つくしんぼ　＞

極楽浄土

　お彼岸が近づき空模様も確約ないので早めに墓地の清掃です。
　菩提寺の裏山に位置するわが家の墓地に向かいます。山門前から境内の端の池沿いを歩くと後ろの山を映し出した池の水面には真っ赤な金魚・鯉が群がっています。
　今日は法要があったのでしょう。
魚たちは法要祭壇にお供えされるピンク・白・黄の三色の小判せんべいを仲よくつっついていました。
このお寺の住職さん、”お墓のお供物はカラスが荒らしてしまうのでお参りを終えるとお持ち帰りください”とおっしゃいます。
　そうして帰り際、お供えしていたフカフカの小判せんべいは此岸（しがん）の魚たちがいただいております。
　たしか＜彼岸＞とは浄土の世界、それに対してこの世を＜此岸＞とかいわれてましたが・・・これぞ極楽図のようであります。

　　＜　目に映る 極楽浄土 彼岸前　＞

洗濯日和

　身に着けるもの、着るものに特に執着も興味もない私は、着やすく心地いいものであればあれば同じものをユニフォームのように着続けてしまうお洒落気のないおばさん。
　末っ子の三女に生まれ、着るものはいつも姉のお下がりを着せられていたように思うのです。女学生の制服だって・・・。
正直、不足に思うことはあったけれど、今となっては制服にいたるまで器用な母の手作りであったことが最高にしあわせだったなと感謝です。
　そんな私に以前、姉がプレゼントしてくれたお下がりでない新品セーターを手洗いします。絶好の洗濯日和ですから・・・。
　姑の自宅介護の真っ只中の私に”寒いけど頑張って・・病院に行く時にでも着て・・”と応援してくれたのでした。
すでに３・４年着続けたセーターです。まだまだ現役バリバリ。

　　＜　陽を浴びて ふんわりやわらか　親心　＞　

♪どこかで春が

　♪どこかで「春」がうまれてる・・・どこかで芽の出る音がする・・・
　ずいぶん降り続いた雨も上がり今日は晴天。久しぶりに畑の見まわりです。
湿った春の野にやわらかな若草色のふきのとうをみぃーつけた！。
　今朝の新聞に掲載されていた童謡・愛唱歌＜どこかで春が＞のように畑の端っこに春が生まれておりました。春はなぜか身も心も軽くし希望と活力がわいてくるようです。
　永いあいだ大人世帯のわが家にも3000グラムばかりの小さな家族が増えひと月が経ちました。家庭内の空気もずいぶん春めいてきたようであります。
　澱んだ空気に新風を巻き起こしたパワーは小粒でありながら膨大なものでした。
あくびをしては笑い、泣き顔もよし寝顔もまたよし、うまれてきた春はまさに太陽のようであります。

　　＜　春の野は 風も輝き 夢も湧く　＞　
　

マッコリ

　巷では韓国のお酒、マッコリが若い女性のあいだで流行っているのだとか・・・。
　スーパーマーケットでたくさん並んだマッコリに出会いちょっと気になり買ったのです。
　先日観た韓国映画＜牛の鈴音＞にこのマッコリが・・・。
この映画のラストシーンは今も思い出されます。
　牛の寿命は15年ほどなのに老夫婦と共に40年も厳しい農耕に耐え生き抜き、立ち上がることも出来なくなった老牛でした。その老牛の目に涙が・・・そして最期の時をむかえパワーショベルで埋葬られていく牛との別れに老翁はこのマッコリを注ぎ弔ったのでした。
そんなシーンを思い出しながら今夜は飲みます。
　大地で育った米・麦で作られたマッコリの味は飲みそびれた甘酒のようです。穀物の育つ大地へと返っていった老牛を偲び飲み干すマッコリです。

　　　＜　ラストシーン 感動に酔う 白い酒　＞