晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

山本周五郎 『さぶ』

2014-12-06 | 日本人作家 や
こちらも入院中に読んだ作品。

ある雨の日。両国橋を渡ろうとする男と、それを追いかける男。
ふたりは、江戸の経師屋(表装)、芳古堂に住む職人のさぶと栄二。
なにをやっても不器用で仕事の遅いさぶ。奉公先に入ってから何年たっても
いまだに糊を混ぜる仕事しかさせてもらえません。
一方、男前で仕事もよくできる栄二。

ふたりは同い年で、栄二とさぶは仲良く、ふたりでともに励まし合い、
成長していくところですが、栄二は、得意先で主人の大事にしていた
ものを盗んだという濡れ衣を着せられ、店を出されます。

やけになった栄二は酒を飲み酔っ払って、得意先に自分の無実を証明に
行くのですが・・・

栄二は暴力沙汰を起こしてしまい、人足寄場へ・・・

人足寄場とは、かの鬼平こと長谷川平蔵がアイデアを出した、無宿人の
ための職業訓練所。

そんな栄二のために、面会に訪れるさぶですが・・・

栄二は、なぜ盗人に”させられて”しまったのか、そして人足寄場で出会った
人々との交流で栄二の心は・・・

小説のタイトルは「さぶ」ですが、文中の内容は栄二に関することのほうが
多いです。


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